中途採用は難しい?失敗例や成功させるポイントを解説

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転職希望者の増加に伴い、ますます拡大する中途採用市場。即戦力となる中途採用者は、企業の成長や競争力強化にも欠かせない存在といえるでしょう。

また副業人材の中でも培ったスキルや経験を活かして、より条件のよい企業に中途社員として就職を目指す方もいます。

今回は、積極的に中途採用を検討する企業に向けて、難しいと言われる理由や失敗例だけでなく、成功につなげるポイントを踏まえて詳しく解説していきます。

中途採用が難しいと言われる理由

多くの企業にとって、中途採用が難しいと言われるのは、多くの外部要因が関連しています。その中でも、以下に挙げる7つが主な理由といえるでしょう。

中途採用市場の競争が激化している

即戦力となる人材を獲得することで成長戦略の達成を目指す企業と、よりよい条件を求める転職希望者の増加に伴い、中途採用市場の競争は激化しています。

ひとりの優秀な人材を多くの企業で取り合う状況となっているため、求める人材を確実に獲得するには、多くの工夫をこらさなければなりません。

とくに専門知識と高いスキルを有する優秀な人材の需要が高まっており、多くの企業がこれらの人材採用を強化している状況といえるでしょう。

求職者に多様なキャリアの選択肢がある

新卒採用であれば、就業経験のない学生が対象となるため、自社におけるキャリアパスなど、志向性や価値観を評価して採用すればよいでしょう。

一方、中途採用の場合、他社である程度のキャリアを積んでおり、求職者の経験や知識、能力は多岐にわたるため、今後の展望について新卒採用よりも多くの選択肢が存在しています。

このため、企業は中途採用者に対して、柔軟なキャリアパスを提供することが重要です。例えば異なる部門への異動や、専門職から管理職への転換など、さまざまなキャリアの選択肢を提示していくことで、定着率向上にも貢献します。

採用チャネルの数が増えている

これまで企業が採用活動を行う際の採用候補者へのアプローチは、求人広告や転職エージェントといった採用チャネルの活用が一般的でした。

ただし、これらの採用チャネルを用いた場合、企業は求職者からの応募をひたすら待つスタンスになります。

現在はデジタル技術の普及によって、多くの求職者がインターネットやSNS、企業独自の採用サイトといったさまざまなルートで情報収集できるようになりました。

一方、採用チャネルの多様化によって、企業が優秀な人材を採用するためには、あらゆる採用チャネルに対応していかなければなりません。

これらの対応に関するノウハウがない、または社内リソースが割けない企業においては、中途採用が困難な状態にあるといえるでしょう。

内定辞退が一般化している

これまでの転職活動では、転職者の採用が決まると、そのまま入社という流れが一般的でした。

ただし、以前より転職へのハードルが低くなっていることに加えて、昨今の有効求人倍率上昇も相まって、1人の転職者が複数社から内定をもらうことも珍しくありません。

よりよい条件を提示する他社からの内定を受けた場合、転職者はすでに受けた内定を断って、好条件の企業に流れることも一般化しています。

転職者にとって非常に有利な状況が続いていることが、企業にとって中途採用が難しい理由の一つといえるでしょう。

人材の見極めの難易度が高い

中途採用の対象者は、これまでの職場で培ったスキルを活かして転職に臨みます。ただし、これらの経験や専門知識が、自社の環境や業務フローに必ずしも有効とは限りません。

中途採用候補となる人材は、即戦力としての活躍が期待されるため、技術面などの実務能力だけでなく組織内でのコミュニケーション力なども重視されます。

このため、応募書類や面接だけで能力を判断することは難しく、多くの企業において中途採用での人材の見極めが重要な課題となっています。

人材の正確な見極めには、実務のシミュレーションや、チームメンバーとのワークショップの実施がおすすめです。候補者のスキルや適性を多角的に評価できるため、非常に有効といえるでしょう。

現場からのプレッシャーが強い

中途採用者は即戦力としての活躍が求められるため、現場においても早期の成果を期待されます。このため、中途採用者が感じるプレッシャーは当然高くなるでしょう。

また、現場が人手やノウハウ不足だった場合、中途採用者に対する期待だけでなく、入社間もなく多くの業務を任せられることで、心身共に大きな負担がかかってしまいます。

これらのプレッシャーは、中途採用者の早期離職を招きかねません。要因を理解しながら、現場と人事担当が連携して中途採用者をサポートしていくことで、プレッシャーの軽減を図ることが可能です。

職種によっては待遇の条件が高くなっている

中途採用の場合、待遇に関しては前職での経験やスキルに基づいて設定されることがほとんどです。ITエンジニアや医療専門職など、高度な専門スキルや経験が求められる職種においては、給与設定が高くなります。

また、ハイスキルな人材は中途採用市場でも非常にニーズがあり、よりよい待遇を提示する企業に流れていきます。

このため、優秀な人材を獲得したい場合、企業は他社より高い給与を提示しなければならず、余裕のない企業にとっては経営を圧迫する原因にもなりかねません。

中途採用でよくある失敗

事前の対策不足などによって、中途採用で起こりがちな3つの失敗例を以下で紹介します。

母集団形成がうまくできない

中途採用市場における人材獲得が激化する中、最初のステップである母集団形成が大きな壁となるケースは珍しくありません。

「求める人物像と応募者が食い違う」「求人広告を出しても、思うように応募が集まらない」という状況は、採用する人材のターゲット設定が不明確または、採用手法のミスが考えられます。

まず、自社がどのようなスキルや経験をもつ人材を求めているのか、ターゲットや採用コンセプトを明確にしましょう。

そのうえで、適切な人材にリーチできる求人媒体の選択をすれば、よりよい母集団形成が可能になります。

定着率が低い

中途採用の場合、採用=ゴールとなりがちで、入社後早々の離職が発生するケースが少なくありません。

定着率の低さは、採用にかけた時間を無駄にするだけでなく、早期離職者の穴を埋めるために再度採用を行う必要があり、その分コスト面の負担も増大します。

中途採用を行う場合は、求めるターゲット層や応募効果を考えるだけでなく、採用した人材に対する入社後のフォロー体制をしっかり整えておき、定着率を高めていきましょう。

採用のミスマッチが生じる

即戦力となる人材を求めるあまり、候補者のスキルや経験を十分に評価しないで採用を進めてしまい、結果として担当業務に適応できないケースは、中途採用で起こりがちな失敗例です。

また、採用された中途採用者側も、業務に適応できないことで正当に評価されないことによるストレスなどから、早期離職する可能性が高まるでしょう。

このような採用のミスマッチを防ぐために、中途採用を急ぐ状況であっても、綿密な採用プロセスに基づいて計画的に進める必要があります。

中途採用を成功させるポイント

難しいと言われる中途採用を成功させるには、以下に挙げる4つのポイントを実践することをおすすめします。

求める人材像を明確にする

中途採用の場合、自社が求める人物像を“ペルソナ”として設定することが成功のコツといえるでしょう。

ペルソナを詳細に設定することによって、本当に必要な情報のみ発信できるため、自社とマッチしない人材からの応募を回避できます。

また、自社が求める人物像と自社の環境や、現場ではたらく社員間との認識のズレがなくなるため、さらにミスマッチが起こりにくくなります。

自社のカルチャーを明文化しておく

知名度が低く、中途採用に苦戦している企業の場合、自社独自のカルチャーや魅力といったアピールポイントを明文化しておくことが重要です。

思いついたまま自社のメリットを打ち出すのではなく、フレームワークの利用や、広報活動の工夫から始めていくことがおすすめです。

データの分析や競合他社の調査を行ったうえで、強みや他社との違いを洗い出し、求職者の関心を惹きつけるよう積極的にアピールしていきましょう。

長期的な視点で採用活動を行う

自社内の環境が整わないまま、中途採用を行っても思うような成果は得られません。採用ペルソナの設定や、採用ブランディングの強化はもちろん、求職者と直接対応する面接官のトレーニングなども必要になってきます。

面接官の面接力が向上すれば、求職者からの評価が高まり、自社の採用活動において優れた成果を残せるようになるでしょう。

さまざまな要素を考慮した戦略的で長期的な視点による採用活動が、企業の持続的かつ、成功する中途採用に寄与します。

複数の募集手法を使う

効果的な採用活動には、適切な募集手法の選択は欠かせません。中途採用に用いる募集手法は、以下の9つが代表的といえるでしょう。

  • 転職サイト
  • ダイレクトリクルーティング
  • 人材紹介
  • 転職フェア
  • SNS採用
  • オウンドメディア
  • リファラル採用
  • ヘッドハンティング
  • ハローワーク

ただし、それぞれ得意分野とする領域や手法が異なるため、自社のニーズや採用コスト、拡散力などにおいて求める費用対効果がみられないものもあります。

1つの募集手法に限定せず、コストはかかるもののターゲットを絞れる求人広告の出稿や、人材紹介、ハローワークなど無料で利用できるものなど、複数の手法を活用することをおすすめします。

御社の採用業務を副業社員に任せてみませんか?

今回は、人材不足の解消だけでなく、組織の活性化に大きく貢献する中途採用について、役立つさまざまな情報をお届けしました。

また、御社の中途採用を成功へ導くには、採用業務経験が豊富な副業社員のスキルを借りるのも有効な手段といえるでしょう。

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