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人事ノウハウ

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中途採用者向けオンボーディング施策の流れや成功のポイント

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中途入社においてもオンボーディングが必要な理由の一つは、自社文化や業務への理解を早期に促進することにあります。また、副業社員を受け入れる際に、簡易的な形式であってもオンボーディングを実施すれば、認識のズレを防ぐだけでなく、生産性を大幅に向上させることができます。

本記事では、中途採用者を対象としたオンボーディング施策について、その流れや成功のポイントを踏まえ、詳しく解説します。

中途採用者にオンボーディングが必要な理由

中途採用者にオンボーディングが必要な理由は、主に次の3点です。

早期離職を防ぎ、定着率を高めるため

中途採用者は豊富な経験やスキルを持っていても、自社文化や業務フロー、社内の人間関係構築についてはゼロからのスタートです。

未知の環境に対する不安は新卒と同様であり、オンボーディングによって業務の進め方や自身の役割が明確になれば、入社後のギャップによる早期離職を防ぎ、定着率の向上につながります。

業務理解と人間関係の構築を早め、早期戦力化を実現するため

オンボーディングを行うことで、「業務に必要な知識」「システム操作」「社内フロー」などを短期間で習得でき、即戦力としての活躍が可能となります。

さらに、関連部署やキーパーソンとの接点を早期に持つことで、情報共有や協力体制がスムーズになり、スピーディーな戦力化が期待できるでしょう。

社内制度や評価基準への理解を促進するため

成果の評価基準や昇進条件が中途採用者に理解されていない場合、努力が正当に評価されないおそれがあります。

そこで、オンボーディングで社内制度の詳細や明確な評価軸を提示することにより、「どのような成果や行動が求められているのか」を中途採用者が把握でき、日々の業務に反映しやすくなります。

中途採用者向けオンボーディング施策

中途採用者向けのオンボーディング施策としては、以下の8項目が有効です。

入社初日のウェルカム対応

中途入社でも初日は緊張や不安を抱くものです。業務や職場環境に早く馴染めるよう、温かい歓迎を心がけましょう。

事前に社用PCや個人アカウントなどの準備を整え、入社初日はチームメンバーが全員参加する歓迎ミーティングやランチ会などで、カジュアルに交流できる場を設けることが望ましいです。

会社概要・組織体制・制度に関するオリエンテーションの実施

「会社概要」「組織体制」「制度」などをオリエンテーションで説明することにより、中途採用者が社内文化に早く順応できます。

各部署の役割や意思決定の流れも共有すれば、業務を進める際に「どの部署と関わるか」「誰に相談するべきか」が明確になります。

上司との1on1ミーティングの定期設定

上司との定期的な1on1ミーティングを設定することで、中途採用者は業務以外のことも話せる場を持てるだけでなく、信頼関係を築きやすくなります。

また、1on1ミーティングでは業務の進捗状況や方針を確認することで、初期段階から的確に成果を上げやすくなるでしょう。

メンター制度やバディ制度の導入

メンター制度やバディ制度を導入することで、上司には聞きにくい内容なども気軽に相談できるため、中途採用者の孤立化を防ぐことができます。

さらに、中途採用者が理解しにくい社内の暗黙のルールも、日常のやり取りを通じて自然に学べるため、自社文化への適応力が早まり、ミスやメンバーとの摩擦を減らせます。

チームメンバーとのランチ・懇親会の実施

入社当初はミーティングなどの場があっても、業務に関する話が中心になりがちです。チームメンバーとのランチや懇親会を実施することで、リラックスした雰囲気の中で関係を深めることができるでしょう。

また、一旦業務から離れた話題を共有することで、相互理解が進み、日常業務でのやり取りも円滑になります。

実務に即したOJT計画の策定と進捗確認

中途採用者は、転職先特有の業務フローやツール、成果基準などには慣れていません。実務ベースのOJT計画を立てることで、「何を」「いつまでに」「どの程度のレベルまで」達成する必要があるのかが明確になります。

また、研修などの座学と比較して、実際の業務タスクに直結した内容を学べるため、習得スピードが向上します。

評価制度やキャリアパスについての説明会

中途採用者が転職先企業に望むこととして、「企業で自身がどのように成長できるか」「努力がどのように評価されるか」などが挙げられます。

自社の評価制度やキャリアパスに関する説明会を実施することで、中途採用者は自身の方向性とゴールを明確化でき、努力のベクトルを合わせやすくなります。さらに、キャリアパスの選択肢を理解すれば、自らの成長計画を描けるようになるでしょう。

1ヶ月・3ヶ月後のフォローアップ面談

中途入社から1ヶ月目は、自社の業務や人間関係に慣れる過程で、小さな不安や違和感が出やすい時期です。3ヶ月目は、中途採用者の試用期間終了や初回の成果評価の節目として、業務習熟度や定着度を確認する重要な時期です。

これらのタイミングでフォローアップ面談を実施すれば、課題や不満を早期に解消できます。また、面談で成果や改善点をフィードバックすることで、中途採用者は自身の成長を実感しながら、目標や役割分担を再設定できるようになります。

中途採用者向けオンボーディングの流れ

中途採用者向けオンボーディングは、以下の6つの流れに沿って実施します。

1. 入社前準備:業務環境の整備、初日案内の送付、社内紹介資料の提供

事前にPC周りの設定や名刺などを用意し、初日のスケジュール案内を送付しておきましょう。社内紹介資料も添付すれば、自身が歓迎されているという印象を与えられます。

2. 入社初日:オリエンテーション、自己紹介、業務環境の説明

入社初日のオリエンテーションと自己紹介は、自社全体像の早期理解や社内の人間関係構築に不可欠です。同時に業務環境の説明を行えば、初日から簡単な業務に着手できます。

3. 1週間以内:業務引継ぎ開始、OJT開始、メンバーとの顔合わせ

中途入社後1週間以内に業務引継ぎやOJTをスタートし、メンバーとの顔合わせも行っておきましょう。早期の引継ぎとOJTにより、知識と実務を結び付けられます。また、メンバーの顔と名前が一致すれば、話しかけやすい雰囲気も生まれるでしょう。

4. 1ヶ月以内:業務の進捗確認、初回フィードバック、課題の明確化

中途採用者は、自社独自の業務フローや文化には不慣れです。入社1ヶ月以内に業務進捗を確認することで、理解度やアプローチの方向性を早期に修正できます。改善点も含めて肯定的に伝えれば、課題の方向性を明確化できます。

5. 3ヶ月以内:中間評価面談、定着支援・改善点のヒアリング

試用期間は3ヶ月が一般的です。この期間内に中間評価面談を行い、スキルや成果、チーム適応度を総合的に確認します。また、本人視点での改善点をヒアリングし、業務負荷や悩みを早期に把握すれば、定着支援にもつながります。

6. 6ヶ月以内:正式評価・フィードバック、次のステップ確認

半年間の業務実績を踏まえた正式な評価により、成果を明確化できます。また、適切なフィードバックは、中途採用者のモチベーションの維持や向上に寄与します。さらに次のステップの確認を行い、キャリアパスを提示することで中長期的な成長を支援できます。

中途採用者向けオンボーディングを成功させるポイント

中途採用者向けオンボーディングの成功ポイントとして、以下に挙げる5項目の実践が重要です。

「知っていて当たり前」という前提をなくし、丁寧に情報提供する

中途採用者は、実務経験を通じて一定のスキルや業務理解があります。しかし、業務フローや環境は前職と異なる場合が多く、「知っていて当たり前」という前提で情報提供を省くと、ミスや誤解の原因にもなるでしょう。

また、質問しづらい雰囲気は中途採用者のストレス要因となり、パフォーマンスの低下や早期離職という結果を招くおそれがあります。情報提供は、基礎から丁寧に行うことが望ましいです。

入社前からコミュニケーションを取り、不安や疑問を解消する

中途採用者は、環境の変化による不安を抱えている場合が多くあります。入社前にこまめな連絡やフォローを徹底しておけば、不安や疑問点の早期解消につながります

さらに、企業が自身を気にかけてくれているという安心感を与えることで、信頼関係が構築され、モチベーション維持に加えてエンゲージメントの向上にも寄与します。

個人に合わせた成長・習熟スピードに配慮する

即戦力となる中途採用者であっても、経験やスキルレベルには個人差があります。それぞれに適さないスピードで進めてしまうと、負荷が過剰にかかるか、逆に物足りなさを感じさせるおそれがあります。

中途採用者ごとの習熟度に合わせて、適切な難易度やペースを設定すれば、モチベーションを保ちやすくなるうえ、無理なく成長意欲を引き出せます。

初期の成果や貢献度を可視化し、承認する文化をつくる

中途採用者にとって、初期段階で自身の仕事ぶりが評価され、組織に貢献していると実感できれば、大きな自信につながります。

成果を適切に認められる文化や環境があれば、安心して挑戦できる雰囲気が生まれます。また、チームメンバーとの一体感が醸成されるなど、職場全体によい影響をもたらすでしょう。

中途入社者同士のネットワーク形成を促す(横のつながり)

中途入社の場合、新卒採用と比べて同期同士といった横のつながりが築きにくく、社内で孤立する可能性があります。

同じ立場や同時期に入社した仲間との交流は、気軽に相談や情報共有ができるため、定着率の向上に寄与します。中途採用者同士のネットワーク形成を促すため、積極的に交流の場を設けることが重要です。

御社の業務に副業社員を検討してみませんか?

今回は、中途入社時のオンボーディングについて、実施すべき理由や具体的な流れに加え、成功のポイントなど、企業が知っておくべき情報をお届けしました。

自社の採用活動の質を高めるためには、効果的なオンボーディング施策が欠かせません。ただし、御社が業務面でさまざまな課題を抱えている場合、副業社員の活用によってリソースやノウハウを補う方法も有効です。

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