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大田区商店街の副業プロジェクト第4弾―老舗和菓子屋のInstagramのフォロワー増!副業人材がもたらした成果

副業活用ポジション:

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近年、地域の商店街を取り巻く環境は厳しさを増しています。大手チェーン店の進出、EC市場の拡大、そしてコロナ禍による客足の減少。このような課題に対し、大田区商店街連合会は、企業の副業人材と商店をマッチングすることで活性化を図るプロジェクト(大田区商店街課題解決支援プロジェクト)を進めています。同プロジェクトは2021年にスタートしてから4期目を迎えており、lotsfulが副業人材活用の支援を手がけています。※

本記事では、大田区羽田エリアで100年以上続く老舗の和菓子屋「玉川屋」の副業人材活用の事例をご紹介します。「玉川屋」の店主・長谷川氏は、SNSの運用をより効果的に進めるため本プロジェクトに応募。SNSマーケティングの専門人材がジョインすることで、どのような成果を得られたのでしょうか。「玉川屋」の長谷川氏、副業人材のT氏に話を伺いました。さらに、大田区商店街課題解決支援プロジェクトの現状について、大田区商店街連合会の武田氏からインタビューした内容も記事の冒頭でご紹介します。

※関連プレスリリース:大田区商店街課題解決支援プロジェクト第四弾、副業人材がSNSマーケティングで商店街にある数々のお店を活性化

大田区商店街連合会
武田氏

大田区商店街課題解決支援プロジェクトの担当として、
商店街会員店舗が副業人材を活用できるようにさまざまなサポートを行っている。

御菓子司玉川屋
長谷川航大 氏

1919年創業の和菓子屋の4代目店主として、和菓子の製造・販売・卸売業を営む。
今回、副業人材と共にSNS活用に取り組んだ。

副業人材 
T氏

広告代理店で店頭販促企画や街の活性化イベント、商業施設の立ち上げなどに関わる。
そうしたプロジェクトの中で、SNS運用の知見を深めている。

「Webマーケティング」に関するニーズが高まっている

大田区商店街課題解決支援プロジェクトは、2024年度で4期目となります。副業人材を活用しながら商店街を支援していく中で、見えてきたニーズなどはありますでしょうか。

武田氏

支援などを通して商店街にヒアリングをしてみると、SNS活用などWebマーケティング領域のニーズが非常に高いことがわかってきました。このようなニーズに応えるために、2024年度は「SNSアドバイザー」というポジションで、副業人材の募集をすることにしたのです。

今期の支援に関してですが、過去の支援内容との変更点はありますか。

武田氏

これまでは商店街の課題にあわせて、必要となる副業人材の要件定義や選定などの支援を手掛けてきました。しかし、それだと「お店単位」での副業人材活用がなかなか広がっていかないという課題が見えてきました。

そこで今年度は、商店街会員の「お店単位」で副業人材を活用できる取り組みに変更したのです。商店会員がノウハウを蓄積することで、将来的な商店街活動に活かすことが狙いです。 参加店舗の方には、案件の依頼作成やどんな業務を依頼するのか、副業人材の採用までlotsfulにサポートしてもらいながら、主体的にサービスを利用してもらいました。今年度の取り組み結果を精査しながら、次年度以降の計画を立てていければと考えています。

独学で運用してきたSNSに、課題感があった

それではここから、「玉川屋」の長谷川さん、副業人材のTさんにお話を伺い、具体的な事例を内容深掘りさせていただきます。まずは長谷川さんから、「副業人材を活用しよう」と考えたきっかけをお聞かせください。

長谷川氏

自営業だと目の前の仕事ばかりに集中してしまい、視野が狭くなってしまうと思っていました。常に新しいことを吸収しながら、新たなチャレンジができることはないかと考え、大田区商店街連合会の副業人材活用支援プロジェクトに手を挙げたのです。

今回、「SNSアドバイザー」というポジションで副業人材を活用しました。SNSに関してどんなお困りごとがあったのでしょうか。

長谷川氏

商品をSNS にアップしたりと、その運用を独学でやってきたのですが「このままでいいのかな?」という漠然とした疑問があり、誰かにアドバイスをもらいたいと思っていました。お店や商品のことをInstagramなどで発信はしているのですが、どうしても個人ブログみたいになってしまうので、それも変えたいなと考えていました。

そのような課題感の中、「SNSアドバイザー」としてTさんが参加されました。Tさんが大田区商店街の副業に応募したきっかけを教えてください。

T氏

スキルアップのために副業はずっと考えていました。実はlotsfulの大田区商店街課題解決支援プロジェクトについても、過去の事例記事を読んで以前から知っていたんです。私自身、大田区に住んでいるので、スキルアップと地域貢献ができると思い、次にプロジェクトの募集があれば必ず応募しようと思っていました。

lotsfulの事例記事を読んでいたのですね。

T氏

そうですね。記事の内容を見て、どんな形で関わるのかも具体的に知ることができました。そのおかげもあり、副業経験はなかったのですが、応募する心理的なハードルも下がったかなと思っています。

玉川屋は東京羽田の地で1919年に創業し、100年目を迎えた。

Instagram運用のメソッドを知り、フォロワー数も約100人増加

2024年9月〜11月までの3ヶ月間、TさんがSNSアドバイザーとして「玉川屋」のInstagram 運用のサポートをしたと伺っています。具体的にはどのようなことに着手されたのでしょうか。

長谷川氏

Instagramを運用するメソッドが何もなかったので、まずは何が課題なのか、何をしていくべきなのかといった部分をTさんと一緒に洗い出していきました。その中で、Instagramのアクセス数とフォロワー数を増やしていくこと。サポートがなくなる3ヶ月以降も、一人でできる方法を考えてもらいました。

Tさんからのサポートを受けてみて、気づきなどはありましたか。

長谷川氏

専門知識を持つプロの方に相談しながら、何かを進めていくというのはいい経験になりました。今までは全部自分で調べていたので、相談するとパッと道筋を立ててくれるのもとても助かったなと感じています。アクセス数やフォロワー数をどうやって増やしていくのか、手探りだった部分が少しずつですが見えてきましたね。

3ヶ月の間に具体的な成果は出たのでしょうか。

長谷川氏

サポートしてもらう前は、Instagramのフォロワーが424人だったのですが、500人を超えており、約100人増加しました。投稿のリーチ数も300程度だったのが、その倍の600になっていますね。

Tさんからのアドバイスで、ハッシュタグを変えるだけで反応が変わりましたし、画像を見て文章を読むといった流れを意識しながら、Instagramの運用を考えるようになりました。画像の装飾(フレーム)もそうですし、発信する情報も旬のお菓子をシーズンが来る2〜3週間前に先取りで発信をしておくといったことも勉強になりましたね。それらを意識して、シーズンが来る前にお菓子を撮影するようにしています。

Tさんにもお伺いします。Instagramの運用をサポートするために、気をつけた点などはありますか。

T氏

まずは3ヶ月後のゴールを設定しようと考え、アクセス数とフォロワー数を増やすことにしました。そのゴールに向けて、長谷川さんがやりやすい方法を探っていきました。先ほど長谷川さんからもお話があったように、ハッシュタグの付け方や、商品の撮影方法、投稿のタイミング、画像のフレーム化といった運用のメソッドも段階的にお伝えしていきました。

撮影方法に関しては、直接アドバイスをしに店舗まで行ったのですか。

T氏

そうですね。店舗に伺って、光の調節や小物の入れ方といった撮影方法をアドバイスしました。編集アプリ上では事前にフォーマットを組んでおくことで、なるべく短い作業時間で質の高い画像をアップできるように意識しています。長谷川さんはお店の運営をしながらですので、SNSの運用工数は少しでも軽くできればと考え、“効率化”を念頭に置きながらサポートしていました。

「玉川屋」の支援を通して、やりがいを感じた瞬間などはありましたか。

T氏

打ち合わせは月に1回程度で、わからないことがあればチャットで質問をもらって回答していました。長谷川さんが凄いのは、伝えたことをすぐにInstagramで実践してくれたことですね。どんなにアドバイスをしても、実際に動くのはご本人なので。また、SNSの数値に関するレポートを月に1回出していたのですが、アクセス数もフォロワー数も順調に伸びていたので、そういった面でもやりがいを感じていました。

lotsfulのサポートで、安心して取り組めた

今回の経験を通して、個人商店が副業人材を活用するメリットはどこにあると感じましたか。

長谷川氏

専門的な知見を持つ方の意見は厚みがちがいますし、視野が広いなと感じました。Tさんからの提案も押し付けではなく、こちらの要望を咀嚼しながら伝えてくれました。そうした今までなかった視点や意見を、無理なく取り入れることができるのは、大きなメリットだと思いましたね。

Tさんは副業が初めてだとお聞きしましたが、やってみて学びや気づきはありましたか。

T氏

本業はチームで動くので、私が関わる業務はその中の一部になってしまいます。ですが、副業の場合はすべてを一人でやる必要があります。改めて自分には何ができるのか、スキルの棚卸と整理ができました。自分の今後のキャリアを考えるきっかけにもなり、今回の副業にチャレンジしてよかったと思います。

今回の支援を通して、地域貢献の手応えは感じましたか。

T氏

地域に根ざしたお店が抱える課題に対して、ある程度の解決策は出せたので、ほんの一部ではありますが地域貢献につながったのかなと思います。最終ゴールはやはり「売上アップ」ですので、そこまでの効果が出てくれれば嬉しいです。

最後にlotsfulを活用した感想をお聞かせください。

長谷川氏

Tさんを紹介していただき、感謝しています。先ほど売上という話もありましたが、「Instagramを見て来ました」というお客さんも少しずつ増えているので、これからも運用を続けていきたいと思っています。また、lotsfulの担当者さんがプロジェクトを進めている最中も会議に参加してくれるなど、ずっとサポートしてくれていたので不安もありませんでした。困りごとがある商店は、まずは相談だけでもしてみることをおすすめします。

T氏

初めての副業で不安もありましたが、lotsfulの担当者さんが打ち合わせに毎回入ってくれて私も助かっていました。伴走しながらサポートしてくれるのが、lotsfulのいいところだなと思います。これからも何らかの形で、副業にチャレンジしていきたいですね。

(編集・取材・文:眞田幸剛)

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