
採用パンフレットとは?主な内容や活用シーン、作成のポイントまとめ
採用パンフレットは、単なる会社紹介資料にとどまらず、応募者の企業理解を深め、応募の動機づけや自社ブランドの強化にも直結します。
しかし、効果的に採用パンフレットを作成し、様々な活用シーンで成果を上げるためには押さえるべきポイントがあります。こうしたリソースやノウハウが不足している企業にとっては、副業社員の力を借りるのも有効な方法といえるでしょう。
本記事では、採用パンフレットの活用シーンやメリットに加え、作成時に盛り込むべき内容や具体的なポイントを詳しく解説します。
採用パンフレットとは
採用パンフレットとは、企業が採用活動を行う際に、応募者へ「自社の実績や魅力」「はたらく環境」などを伝えることを目的として作成される冊子やWeb資料を指します。
採用パンフレットを作成し、自社の文化や強みをわかりやすく発信することで、応募者の応募意欲を高められる点が最大のメリットといえるでしょう。
また、仕事内容やはたらき方を理解できるため、ミスマッチ防止にもつながるうえ、企業ブランディングの強化にも寄与します。
採用パンフレットの主な内容
採用パンフレットに盛り込まれる内容としては、以下の10点が代表的です。
企業の理念・ビジョン・ミッション
採用パンフレットに「企業の理念」「ビジョン」「ミッション」を明確に記載することで、応募者は自社の存在意義や目的に共感を持ちやすくなります。
これらの内容は採用パンフレットの冒頭ページに大きく掲載するほか、過去から現在、さらに未来のビジョンを図解やストーリー形式で表現することも効果的です。
事業内容・サービスの紹介
応募者は、まず「何をしている会社か?」に関心を抱きます。採用パンフレットに自社の事業内容やサービス紹介を盛り込むことで、社会や顧客へどのように貢献しているかを理解してもらいやすくなるでしょう。
採用パンフレット内では、自社が提供するサービスや事業の流れを図解やイラストを用いて説明し、売上構成やシェア率といった強みを数値で示すのも有効です。
社風・カルチャー・はたらく環境
応募者が重視するのは、給与や待遇面、仕事内容だけではありません。社風やカルチャー、はたらく環境が合わなければ、入社しても早期離職につながるおそれがあります。
採用パンフレットに上記の情報を具体的に示すことで、応募者の安心感を高め、応募段階で自らの適性や相性を判断しやすくなります。
募集職種と仕事内容の概要
募集職種や仕事内容が不明瞭だと、応募者は不安を感じて応募をためらってしまいます。また、仕事内容がイメージしづらいと、ミスマッチの要因にもなります。
一方で、求められるスキルや業務内容が具体的に記されていれば、応募者は自身の経験やスキルに照らし合わせて判断できるため、応募意欲を高める後押しとなるでしょう。
先輩社員のインタビューや1日の流れ
企業の理念や価値観は、あくまで会社側からの発信です。しかし、それが現場の従業員一人ひとりに浸透し、文化として根付いているかどうかは、先輩社員のインタビューからもうかがえるでしょう。
自身の将来像を思い描ける先輩社員の声はもちろん、1日の流れを具体的に示すことで、応募者は入社後の姿をよりイメージしやすくなります。
教育制度・キャリアパスの紹介
特に若手層は、「どのような育成環境があるのか?」「キャリアの道筋はどうなるのか?」といった点を重視する傾向があります。
入社後研修やOJT、メンター制度などの教育制度を、スケジュールとあわせて採用パンフレットに記載すれば、応募者の安心感につながります。キャリアパスも、例えば「入社〇年目でリーダー」といった形で具体的に示すことで、応募者が将来像を描きやすくなるでしょう。
福利厚生・勤務条件・待遇
「充実した福利厚生」「柔軟な勤務条件」「高水準の待遇」などは、生活の安定を支え、応募を決定づける重要な要素です。
特に若手層はワークライフバランスを重視する傾向があるため、自社ならではの福利厚生や勤務条件を具体的に記すことで、競合他社との差別化につながります。
採用プロセス・スケジュール
応募者にとって、採用に至るまでに必要なプロセスやスケジュールの明示は極めて重要です。選考フローや日程が不明瞭な場合、途中離脱の要因となるおそれがあります。
あらかじめ採用プロセスや具体的なスケジュールを提示すれば、応募者は自身の予定と照らし合わせて行動できるため、選考辞退のリスクを抑えられます。
オフィスや職場の写真・雰囲気
採用パンフレットにオフィスや職場の写真を掲載すれば、文字情報だけでは伝わりにくい自社の雰囲気や空気感も表現できます。
応募者は、実際に自分がはたらく姿を想像しやすくなるうえ、例えばオープンスペースの写真があれば、風通しの良い社風として印象づけられるでしょう。
経営者や採用担当者からのメッセージ
経営者からのメッセージは、自社の存在意義や方向性を示す重要な要素です。企業のトップが「自社がどのような未来を目指しているか」を語ることで、応募者の共感を呼びやすくなります。
また、採用担当者からのメッセージは、応募者にとって経営者よりも身近な声です。応募者を歓迎するコメントによって温かさが伝わり、応募意欲を高める効果を期待できます。
採用パンフレットの活用シーン
完成した採用パンフレットを活用する場としては、以下に挙げる6つのシーンが代表的です。
学校訪問や企業説明会での配布
学校訪問や企業説明会での配布は、採用パンフレットが最も活用されるシーンのひとつです。採用パンフレットがあれば、口頭では説明しきれなかった情報を補えます。
学生や応募者は、自宅に帰ってから自社の詳細な情報をじっくり確認できるうえ、写真や図解を用いたわかりやすい内容により、理解がさらに深まります。
合同企業説明会・インターンシップイベントでの配布
合同企業説明会では、一社あたりの説明時間が限られています。採用パンフレットを配布することで、説明会で伝えきれなかった情報を補足できます。
また、インターンシップイベントでも採用パンフレットの配布は非常に効果的です。インターンシップを検討する参加者に自社の仕事内容や実績、社風を伝えることで、参加意欲を高められます。
来社時の資料提供(面接・見学時)
面接や会社見学に来た候補者に採用パンフレットを提供することも有効です。面接や見学だけでは伝えきれない詳細な自社情報を補足できます。
特に面接時に渡すことで、応募者がパンフレットを基に質問でき、双方のコミュニケーションがスムーズになります。
採用サイトやエントリー後の資料送付
採用サイト閲覧後やエントリー後、応募者は企業についてさらに深く知りたいと考えます。このタイミングで採用パンフレットを送付すれば、応募意欲や企業への信頼感を高められるでしょう。
自社の魅力を改めてアピールできるため、応募者の記憶に残りやすくなります。志望度の維持はもちろん、競合他社に先んじた人材獲得にもつながります。
リファラル採用や人材紹介時の資料提供
リファラル採用では、紹介者である社員を通じて候補者に採用パンフレットを渡すと効果的です。また、人材紹介会社の担当者に配布用資料として提供しておくこともおすすめです。
採用パンフレットがあれば、事業内容や社風はもちろん、制度やキャリアパスも正確に伝えられるため、誤解や情報のズレを防げます。
PDF化してオンライン採用ツールで共有
採用パンフレットをPDF化することは、情報提供を効率化するうえで非常に有効です。PDF化した採用パンフレットをオンラインの採用ツールで共有すれば、応募者は自宅や移動中でも企業情報を閲覧できます。
説明会に参加できない応募者にも一括で情報提供できるほか、印刷代や郵送コストの削減、環境への配慮にもつながります。
採用パンフレットを作成するメリット
採用パンフレットの作成には、自社の採用活動において6つのメリットがあります。
企業理解を深め、応募の動機づけがしやすくなる
採用パンフレットには、「理念やビジョン」「事業内容・実績」「はたらく環境」などを分かりやすく掲載できます。
応募者はパンフレットを通じて一度に全体像を把握できるため、企業理解が深まり、応募への動機づけもしやすくなるでしょう。
他社との差別化を図りやすくなる
採用パンフレットでは、自社独自の強みや制度を具体的に伝えることが可能です。また、文字だけでなく、写真やイラスト、社員の声などを用いることで、他社では見られない独自性を発揮できます。
採用パンフレットのメッセージだけでなく、全体のデザインやトーンを工夫することで、自社のカラーを表現することも可能です。印象の差別化によって、応募者が自社に対する関心を高めやすくなります。
採用ブランディングの強化につながる
採用パンフレットを作成する際、採用サイトや求人広告など他の採用情報と整合性を持たせることで、自社から発信する情報に一貫性が生まれます。
また、全体のカラーやデザインなど視覚的な面でも企業イメージが印象に残りやすくなるため、採用ブランディングの強化につながるでしょう。
採用担当者による説明の質と統一感が向上する
採用パンフレットには、あらかじめ応募者に伝えるべき内容が体系的に整理されています。情報がまとまっているため、採用担当者が応募者へ説明する際に抜けや漏れが生じません。
さらに、採用パンフレットの内容に基づけば、経験の浅い採用担当者でも説明の失敗が少なくなり、結果として説明の質と統一感を向上させることができます。
社内外の関係者への説明資料としても活用できる
採用パンフレットは、誰が見ても一目で企業情報を理解できるように作られています。このため、新卒者や転職者はもちろん、教育機関や協力パートナーなど、社内外関係者への説明資料としても活用可能です。
また、PDF化して社内共有システムや外部採用ツールで共有すれば、郵送の手間をかけることなく、即時に情報提供が可能となります。
応募者との接点で「印象に残る企業」になれる
採用パンフレットは、自社の魅力を分かりやすく伝える優れたツールです。メッセージだけでなく、ビジュアルや全体のカラートーンによっても、“自社らしさ”を応募者に印象づけられます。
視覚的なインパクトに加え、社員インタビューやキャリアストーリーなどは応募者の共感を呼びやすくなります。応募者の感情に訴える採用パンフレットを通じて接点を持つことで、さらに印象に残る企業となるでしょう。
採用パンフレット作成のポイント
採用パンフレットは、以下に挙げる7つのポイントに焦点を当てて作成することが望ましいです。
ペルソナに合わせたデザイン・言葉づかいを意識する
採用パンフレットは、自社が設定したペルソナ像に合わせたデザインや言葉づかいにすることで、より効果を発揮します。
若手や学生向けであれば、カジュアルで明るいデザインやフランクな言葉づかいを意識しましょう。一方、中途や経験者向けであれば、落ち着いたトーンや丁寧な言葉づかいで統一することで、ターゲットに響く内容になります。
写真・図・インフォグラフィックなどで視覚的に訴求する
採用パンフレット内で、写真や図、インフォグラフィックを活用することは、「応募者の理解度」「企業イメージの具体化」「自社の印象定着や情報整理」の観点から非常に重要です。
視覚的に訴求することで、文章だけでは伝わりにくい自社の魅力を効果的に伝え、応募者に強い印象を残すことができます。
採用ターゲットが知りたい情報を優先して掲載する
給与やはたらき方だけでなく、仕事内容や将来的なキャリアパスも含め、採用ターゲットが重視する情報を優先的に掲載することが重要です。
こうした内容が優先されていれば、応募者は採用パンフレットを手に取った瞬間から関心を持ちやすくなるでしょう。
はたらく社員のリアルな声やストーリー性を取り入れる
採用パンフレット内に「社員の声」や「業務上の成功体験」など、ストーリー性を持たせて紹介することで、文章だけでは伝わりにくい情報をリアルに表現できます。
社員のリアルな声は応募者の感情に訴え、応募意欲を自然に高める効果があります。
事実に基づいた表現と誇張のない魅力訴求を心がける
採用パンフレットに誇張された表現や事実と異なる情報を掲載することは避けましょう。応募者に不信感を与え、企業ブランドに悪影響を及ぼす可能性があります。
正確で事実に基づいた情報と誇張のない魅力訴求は、企業への信頼感を高めるだけでなく、ミスマッチ採用を防ぐ効果もあります。
掲載内容は定期的に見直し、最新情報に保つ
採用パンフレットの掲載内容は、定期的に見直すことが重要です。給与体系をはじめとする社内制度が変更になった場合は特に注意が必要です。
古い情報を掲載したままでは、応募者に誤解を与え、面接時に説明された際に不信感を抱かれる原因となります。常に最新情報を掲載するよう心がけましょう。
紙だけでなく、デジタル(PDF・Web)でも使えるようにする
紙の採用パンフレットは、企業説明会や面接時など、限られた場でしか提供できません。また、大量配布の場合は紙媒体では必要数が行き渡らない可能性があります。
採用パンフレットをPDFやWebでデジタル化しておくと、誰でもどこからでもアクセスできるようになります。さらに、印刷費や郵送費といったコストも削減できます。
御社の業務に副業社員を検討してみませんか?
今回は、採用パンフレットの活用シーンだけでなく、作成するメリットや盛り込むべき内容など、知っておきたい情報についてポイントを押さえてご紹介しました。
効果的な採用パンフレットの作成は、経験豊富な副業人材に任せることも、質と効率の向上の観点から有効な方法です。
御社で副業社員の導入を検討される場合は、「lotsful」を活用してみてはいかがでしょうか。副業人材マッチングサービスの「lotsful」であれば、御社の期待に沿える人材と出会い、コストと工数を抑えながら導入が可能です。
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