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副業を経験しパラレルワーカーへ――宮本桃子氏に聞く、新たなキャリアを切り拓く「副業のススメ」

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今回は、大手IT企業やスタートアップなどの第一線で活躍しながら、その経験を副業でも活かし今年7月に独立した宮本桃子氏にお話を伺いました。

現在は、ビジネス系フリーランス/パラレルワーカーとして、アーリー期のスタートアップでカスタマーサクセス部門の立ち上げを行いつつ、複数社と業務委託契約を結びながら活躍の場を広げている宮本氏。経験豊富な人材がなぜ副業にチャレンジしようと考えたのか?そして、独立した先にどのようなキャリアを描いているのか?
――副業に挑戦したいビジネスパーソン、さらに副業制度を検討している企業が、「今最も知りたい」と思う情報をお伝えします。

宮本桃子氏

新卒で株式会社東北新社に入社。広告営業を経験し、新卒4年目でヤフー株式会社に入社。業務推進部長、戦略統括部長などを歴任。その後、株式会社ipocaにて執行役員を務め、株式会社カオナビに転職。カスタマーサクセスの立ち上げや広報/PRに関わり、2020年7月にビジネス系フリーランス/パラレルワーカーとして独立。

会社以外で経験を積むため、副業にチャレンジ

宮本さんは昨年、lotsfulにご登録いただきました。当時は人材管理システムを提供しているカオナビさんでご活躍中でしたが、なぜlotsfulに登録しようと思われたのでしょうか?まずはそのきっかけからお聞かせください。

宮本氏

今までの経験を活かしながら、当時働いていたカオナビ以外でキャリアを積みたいと考えていたんです。そんな時に、偶然lotsfulをSNSで知って興味を持ち、登録しました。知り合いのつながりでちょっとした副業をしていた経験もありますが、本腰を入れて副業サービスに登録したのはlotsfulが初めてです。lotsfulは魅力的な案件が多いのはもちろん、契約や報酬などの交渉でも間に入ってくれて、とても助かっています。

ありがとうございます。lotsfulにご登録後、Tsunagu.AIさんを紹介させていただき、副業人材としてカスタマーサクセスの立ち上げを担当されています。具体的にはどのような業務を担当していますか?

宮本氏

Tsunagu.AIはアーリー期のスタートアップで、「AIでwebサイト制作の現場を改善すること」を目指しています。顧客獲得は社長を中心に取り組んでいましたが、導入後に継続的にサービスを使ってもらうための設計、ナビゲートを作っていくのが私のミッションでした(※参考記事参照)。
週に1回Webで定例ミーティングを行いながら、普段はSlackでやり取りをしています。コロナの影響もあり、実はまだ社長やメンバーの方々と直接お会いしたことがないんです(笑)。それでもオンラインでスムーズにコミュニケーションができていますね。

※参考記事:カスタマーサクセス部門の立ち上げ事例!アーリー期の組織づくりにおける副業活用

アーリー期のスタートアップで働いてみて、感触はいかがですか?

宮本氏

Tsunagu.AIは、今まで働いた中で一番スモールな会社です。エンジニアに比べて、ビジネスサイドの人員はごく少数です。初期フェーズの、社長が営業から経理まで多くのことをやらなくてはならないという”生々しさ”を見ることができたのは、いい経験になりました。会社が初期のステージにあるにも関わらず、ユーザーが増えた後を想定したカスタマーサクセスの導入・設計を重視し、実施したのは先見の明があるなと感じています。

また、スタートアップが大きくなるにつれて経験する問題は、だいたい成長する上で多くの企業が経験しているものなので、自分がこれまで別の会社で経験した引き出しは生かせると思いました。

カオナビさんで働きながらTsunagu.AIさんで副業をしていた時期もあります。2社同時に働いていた時に感じたことはありますか。

宮本氏

2社同時に働く中で、時間の使い方などを学べて、独立するための自信につながりましたね。コロナ禍で在宅勤務がメインの中で業務を行ったのも、大きな収穫になりました。ただ、オンラインでのやり取りだったので、副業の自分が業務にどこまで関わるべきかといった線引きに最初は戸惑いました。コミュニケーションを重ねる中で、「これは私がやりますね」、「こうしませんか?」と自分から積極的に提案をするようにしてから、スムーズに進むようになりました。

今年の7月から独立されて、フリーランスとしてパラレルワークを開始しています。今後、どういったキャリアをイメージされているのでしょうか。

宮本氏

現在は複数の会社と業務委託を結びながら、フレキシブルに働けるようになりました。企業に対してアウトプットしていく中で、さらに経験を積んで、学びながら進化していきたいと思っています。また、これからはメンタリングやコーチングなどを学び直して、その領域でも力を発揮できたらと考えています。

今が副業に挑戦する、絶好のチャンス

キャリアを積んだ30代〜40代のビジネスパーソンで、副業に挑戦しようか迷っている方が多くいらっしゃいます。そういった方々に向け、アドバイスをいただけないでしょうか。

宮本氏

 「自分が経験してきたことを言語化できていない人」が多いと感じています。今までやってきたことが、外から見ると実は「すごいこと」だったということも珍しくありません。会社以外の場所で経験を積みたい、活躍の場が欲しいと思うのであれば、まずは経験を言語化して客観的に自分自身の価値を見ることが必要です。

そして、自分の経験が他の人にとって価値があるものと分かれば、それが自信につながり、今後のキャリアのヒントになります。そこから副業を頑張ってみるのか、改めて本業に注力するのか考えてみればいいのではないでしょうか。

副業案件の選び方など、コツはありますでしょうか。

宮本氏

転職する際も大切なことですが、その事業やサービスにどれだけ共感できるかが重要だと考えています。共感することができれば、興味がある分、どんどんコミットできるようになります。他にも創業者の想いや相性なども大切ですね。
また、ジョインする予定の組織がどのような状態かを見極め、自分のバリューやパフォーマンスが発揮できるかもしっかりと検討した方がよいでしょう。

30〜40代でキャリアに閉塞感を感じている方にとって、副業は有効なキャリア形成の手段となり得るでしょうか?

宮本氏

なると思います。フリーランスになってみて解ったのは、「会社員は最高だ」ということですね(笑)。社会保険から何から煩雑なことは会社がやってくれますし、会社の名前で仕事が入ってくることもあります。そういったメリットは、最大限利用してください。

もし仮に、今の会社で100%パフォーマンスが発揮でき、やりたいことができているのであれば、正直副業をやる必要はないと思います。しかし、今の社会は「会社に所属しながら副業で他のことを経験してもよい」という流れになっています。そんな時代なのですから、経験したいことがあるのなら副業にチャレンジするべきだと思います。

lotsfulは、”出会う企業の幅”を広げてくれる

コロナ禍において経済の先行きが不透明になっています。宮本さんは昨年から独立を考えていたそうですが、先延ばしにしようとは考えなかったのですか。

宮本氏

会社に「辞めます」と伝えたタイミングで緊急事態宣言が出て、完全在宅勤務になりましたが、特に先延ばしにしようとは考えませんでした。リーマンショックや東日本大震災など、過去にも経済の危機を経験してきたなかで実感したのは、「しっかりと事業を行っている会社は生き残る」ということです。

これだけITが浸透していくチャンスがあり、場所にも縛られず複数の会社で働けるようになったのもいいタイミングです。周囲からは「よく独立したね」と言われますが、いつ独立してもリスクはありますから(笑)。これからも、ポジティブに取り組んでいければなと思っています。

それでは最後に、今回lotsfulを使ってみての感想をお聞かせください。

宮本氏

知り合いから紹介してもらう副業案件もありますが、lotsfulに登録しなければTsunagu.AIさんとは出会うことができませんでした。関わる企業の可能性を広げるなら、lotsfulなど副業のプラットフォームを利用した方が絶対にいいと思います。

また、lotsfulはサービスに登録すれば、自分の経験を言語化するお手伝いもしてくれます。それをもとに副業案件を紹介してくれるのはとても心強いですし、自分が知らない会社と出会えるいいチャンスにもなると思います。

(編集・取材・文:眞田幸剛)

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