
人事によくある採用のお悩みとその解決策まとめ
企業間の採用競争が激化する昨今、正社員採用に限らず、優秀な副業人材の獲得においても、人事が抱える悩みは増加の一途をたどっているといえるでしょう。
そこで本記事では、企業の採用活動において人事が直面しやすい悩みと、その効果的な解決策について詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
人事によくある採用のお悩みとは
自社の採用活動において、人事が抱える代表的な悩みとして、以下の9つが挙げられます。
応募数が集まらない
採用活動を行っても応募数が集まらないという悩みは、多くの人事担当者が直面する課題です。自社の採用活動において、次のような要素がある場合、応募数の伸び悩みにつながる可能性があります。
- 募集職種や求人内容がわかりづらい
- 採用手法がターゲットと合っていない
- 世間的に自社の認知度やブランド力が低い
- 応募者に求めるスキルや経験値の水準が高すぎる
応募数が集まらない場合は、原因を特定したうえで、多角的な視点から改善を図る必要があります。
採用しても早期離職されてしまう
時間と労力をかけて採用した人材が早期に離職することは、人事にとって大きな損失といえます。採用者が早期離職に至る原因としては、以下のようなケースが考えられます。
- 求人内容と実際の業務内容に相違があった
- 企業文化や職場の雰囲気に馴染めなかった
- 入社前に抱いていた期待とのギャップによりモチベーションが低下した
早期離職を未然に防ぐためには、求人情報や面接時に業務内容のマイナス面も正直に伝えることが重要です。
また、内定者へのフォローを怠らず、入社後もオンボーディングを丁寧に実施し、モチベーションの維持に努めるようにしましょう。
自社にマッチする人材が見つからない
応募数があるにもかかわらず、自社にマッチする人材が見つからないという悩みも少なくありません。これは、以下のような状況が含まれているケースがあります。
- 応募者のスキルや経験が採用要件を満たしていない
- 応募者が自社の企業文化や価値観とフィットしていない
これらは、ターゲット像を明確に定めないまま採用活動を進めてしまった場合や、選考段階での見極めが甘かったことが原因と考えられます。明確なターゲット設定や、選考基準の統一化が急務といえるでしょう。
採用にかかる時間・コストが多い
採用活動には、さまざまなプロセスがあり、次のような事象も発生しやすいため、人事にかかる時間とコスト両面の負担は大きくなりがちです。
- 母集団形成がうまくいかず、応募者が集まらない
- 各部門との調整に時間を要し、採用が長期化する
- ミスマッチによって再採用が発生する
こうした負担を軽減するためには、採用フローの見直しや、採用管理システムの導入などを通じて業務の効率化を進めることが有効です。
面接官の質にばらつきがある
面接官によって以下のようなばらつきがあると、候補者に与える印象や採用の可否に大きな影響を及ぼしてしまいます。
- 質問方法や内容、評価基準において個人差が大きい
- 面接官の感情や主観に左右された選考が行われている
- 面接経験が少ない、または準備が不足している
面接官の質を向上させるには、まずトレーニングを実施が欠かせません。あわせて、質問項目や評価基準の統一、評価シートを作成することもおすすめです。
採用活動が属人化しており、ノウハウが蓄積されない
採用活動が属人化されていると、以下のような理由によりノウハウが蓄積されず、企業の成長につながりにくくなります。
- 採用業務が特定の担当者に集中しており、他のメンバーに共有されていない
- 採用業務に関するマニュアルなどがなく、仕組みとして完成されていない
- 採用結果に対する成功・失敗の両面での振り返りが行われていない
採用活動の属人化を防ぎ、自社にノウハウを蓄積するには、誰が見てもわかるように業務をマニュアル化しておくことが重要です。また、関係者との定期的なフィードバックの場を設けて、改善に努めましょう。
現場と人事の連携がうまくいかない
採用活動は人事主導で進むことが多く、現場の声が反映されないケースもあります。現場と人事の連携がうまくいかない原因としては、以下の点が挙げられます。
- 人事と現場の間で採用に対する温度感に差があり、連携が取りづらい
- 両者間で情報共有がなされておらず、採用要件や選考基準があいまいになっている
効果的な採用を実現するには、両者間で定期的な話し合いの場を設けるなど、連携の仕組みを構築し、現場を巻き込む姿勢が重要です。
候補者からの辞退が多く、内定承諾率が低い
内定という最終段階で候補者から辞退されると、これまでかけた時間と労力が無駄になってしまいます。候補者の辞退には、以下のような背景が考えられます。
- 競合他社に比べ、条件や企業としての魅力が劣っている
- 選考スピードや対応が遅く、信頼性に欠けると受け取られている
内定承諾率を向上させるには、オファー面談などを実施し、「候補者が自社にとって必要な理由」を企業の魅力とともにしっかり伝えることが重要です。また、選考や返答のスピードを高め、こまめに候補者をフォローするようにしましょう。
採用ブランディングが弱く、魅力が伝わらない
採用ブランディングが弱くなってしまう要因としては、以下のような点が挙げられます。採用ブランディングを強化することで、自社の魅力をより効果的に伝えることができるでしょう。
- 自社の魅力が求人情報に十分に反映されておらず、テンプレート的な内容になっている
- ターゲット層に合わせた採用手法やメッセージの工夫がなされていない
まずは、自社の採用コンセプトを明確に定め、ターゲットに合わせた採用手法を選択しましょう。そのうえで、社内の雰囲気やはたらく社員の声など、他社と差別化できる要素を盛り込んだ求人情報を発信することが重要です。
人事によくある採用のお悩みの解決策
人事によくある採用のお悩みの解決策として、以下に挙げる9つの方法が効果的です。
母集団形成には複数チャネルを併用
採用活動の成果や安定性を高めるだけでなく、ターゲットとする人材に確実にリーチするには、母集団形成は欠かせません。ただし、採用チャネルを限定してしまうと、「コスト」「人材の質」「応募数」の面で偏りが出てしまいます。
採用チャネルごとの特性を理解したうえで併用することで、無駄なコストを抑えつつ、質・量ともにバランスの取れた母集団形成を実現できるでしょう。
採用ターゲットの明確化と求人票のブラッシュアップ
採用ターゲットが定まっていないと、ミスマッチな採用につながりやすく、候補者が早期退職する原因にもなりかねません。また、基本情報のみの求人情報では他社との差別化が図れず、応募効果を得にくくなります。
現場とも連携しながら、具体的な採用ペルソナを設定したうえで、ターゲットに合った情報やメッセージが詳細に盛り込まれた求人票へとブラッシュアップしていきましょう。
入社後のオンボーディングやフォロー体制の整備で定着率を向上
人材は、採用した時点で成功とは言えません。採用者に対する入社後のオンボーディングなど、フォロー体制が整っていないと、早期離職の原因になるだけでなく、企業のイメージダウンにもつながります。
オンボーディングプログラムを整備するとともに、既存社員との交流の場を設けるなど、採用した人材が入社日までに準備や心構えを整えられるようにすることが肝心です。
面接官のトレーニングを実施し、評価の一貫性と質を高める
面接官ごとに評価基準が異なる場合、感覚や主観による採用が行われるため、候補者の質にばらつきが出てしまいます。
このような状況を回避するには、「面接の目的」「自身の役割」「面接の構造と流れ」を理解させるトレーニングを面接官に対して実施しましょう。
そのうえで、評価項目や基準レベルを統一・共有し、選考プロセス全体の質を高めていくことが欠かせません。
採用管理システムを導入し、業務の効率化と情報の一元化を図る
採用業務で人事が抱えがちな悩みとして、候補者情報の入力や管理、選考スケジュールの調整といった作業負担や、ヒューマンエラーによる対応ミスなどが挙げられます。
採用管理システム(ATS)を導入することで、煩雑な業務の効率が格段に向上するだけでなく、候補者情報の一元管理が可能となるため、人為的なミスも軽減できるでしょう。
採用プロセスを設計・共有し、組織全体での採用体制を整える
採用活動は、人事だけが携わる業務ではありません。組織全体で取り組むべき経営課題の1つとして、各部署と連携を取りながら採用プロセスを設計・共有していきましょう。
採用プロセスの設計において重要なのは、「可視化」と「標準化」です。この2点を徹底することで、組織全体の共有がしやすくなります。また、現場の上長などを採用に直接関わるポジションへ任命することで、採用に対する意識の高まりや、責任の明確化が期待できるでしょう。
現場と密に連携し、求める人材像や選考基準をすり合わせる
人事部と現場との間で連携が取れていないと、双方が求める人材像にズレが生じるため、自社の成長や発展につながる採用活動を実現することは困難です。
採用活動を開始する前に、人事部門と現場責任者との間で面談を実施し、「業務を任せるにあたり、どのようなスキルや志向性を持つ人物が必要か」について、すり合わせを行うことが肝心です。
求める人材像が明確になることで、客観的な選考基準を設定でき、採用におけるさまざまな失敗を回避することが可能となります。
候補者対応のスピードと質を高め、辞退リスクを軽減する
選考スピードや連絡対応が遅れると、優秀な候補者が競合他社へ流れてしまう原因にもなります。無駄な選考プロセスは省略し、選考や連絡のスピード感を常に意識するようにしましょう。
候補者対応のスピードが向上することで、辞退リスクの軽減はもちろん、企業に対する信頼感も高まり、候補者とのエンゲージメント向上にもつながります。これにより、採用の質を高めることができるでしょう。
SNSやブログでの情報発信、社員インタビュー等による魅力づけを強化
20代をはじめとする若手人材を採用したい場合は、SNSやブログでの情報発信を活用してみましょう。若年層の情報収集源は、テレビや雑誌からX(旧Twitter)やInstagram、TikTokへと移行しています。
また、画像や動画の活用も非常に効果的です。自社の魅力をターゲット層にダイレクトに伝えるためにも、社員インタビューやオフィス紹介などのコンテンツを積極的に発信し、応募効果の向上を図りましょう。
御社の業務に副業社員を検討してみませんか?
今回は、採用活動において人事が抱えるお悩みについて、原因に基づいた具体的な解決策をお届けしました。
自社の採用活動の質と効率を大幅に上げるには、正社員のみならず副業人材を含めた、適切な採用チャネルの選択が重要なポイントといえるでしょう。
求人媒体など、従来型の採用チャネルで思うような成果が得られていない場合は、この機会に副業人材マッチングサービス「lotsful」の活用を検討してみてはいかがでしょうか?
副業社員専門のプラットフォームである「lotsful」活用の最大の魅力は、“初期費用0円”で、ご希望のスキルを有する人材とのマッチングが“最短5日”で実現できる点です。
採用活動に割けるリソースやコストが不足しているとお悩みなら、ぜひ一度「lotsful」へご相談ください!
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