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人事ノウハウ

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AIを活かした採用とは?メリットデメリットや注意点まとめ

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近年、採用活動にAIを活用して業務を効率化し、より精度を高めようと取り組む企業が増加しています。

この記事では、そもそも「AI採用」とはどのようなものかを踏まえ、それが注目される背景、さらにAIが活用できる採用業務と利用によるメリット・デメリットを解説します。記事の後半では、AI採用を導入する際の注意点も説明するので、参考にしてくださいね。

また、採用業務には副業人材を活用する選択肢もあります。詳しくは、記事の最後をご覧ください。

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AI採用とは

そもそもAIとは、人工知能(Artificial Intelligence)の略称です。学習、推論、問題解決、言語理解などの人間の認知機能をコンピュータシステムに実行させる技術を指します。

そのAIを活用するAI採用とは、採用活動の各プロセスにAIを取り入れることを指します。通常、採用担当者が手作業で行う求人情報の作成、書類審査、適性検査、面接などの採用プロセスの一部をAIによって代替したり、補助の目的で活用したりすることが可能です。

リソースが限られた企業にとって、AIの導入は採用活動の効率化に直結します。たとえば、ソフトバンク株式会社では、2017年5月からAIによるエントリーシート選考を導入し、採用担当者の業務時間を1年間で約75%(年500時間)削減できたという事例()があります。

※出典:日本の人事部 HRテクノロジー AIによるエントリーシート選考が“攻めの採用”を加速させる 500時間の工数を削減した“ソフトバンク流”未来の新卒採用

AI採用が注目される背景

ここ数年で、生成AIをはじめとしたAI技術への認知度が社会全体で急速に高まりました。これがAI採用が注目されるようになった背景の一つであり、多くの企業がAIを活用した採用活動に着手するようになったと考えられます。

もともと企業の採用活動にはさまざまな課題があり、採用担当者の業務負担の大きさはその一つです。とりわけスタートアップ企業や中小企業など、リソースが限られている企業の採用担当者では、採用戦略の立案や採用ブランディングに加え、求人広告作成、応募者対応、書類選考、面接調整、入社手続きまでの採用活動を、限られた人数で担当することも少なくありません。

このような状況の中、AI採用は業務の効率化と採用精度の向上というニーズに応える手段として、急速に注目を集めています。

AIが活かせる採用業務

ここからは、AIが活かせる採用業務の例を3つ紹介します。

母集団形成

AIの活用が特に期待されるのは、母集団形成のプロセスです。

選考を受けてもらう候補者を探すプロセスは、難しく時間を要するため、採用担当者にとって大きな負担となります。そこにAIを活用した採用管理システムを導入すれば、求人職種に適した候補者を自動で抽出することが可能になります。求人サービス会社が提供する人材データベースや、さまざまなSNSのプロフィールデータを分析し、適切な人材を抽出することもできます。

また、候補者からの問い合わせ対応をAIチャットボットに一部任せることもできるでしょう。募集職種や応募方法など、頻繁に寄せられる質問に対して自動で回答したり、面接のスケジュール調整をサポートしたりすることができます。

書類選考

選考プロセスの入口となる書類選考のサポートにも、AIを取り入れることが可能です。

過去の内定者の応募書類(エントリーシート)の内容をAIに学習させることで、自社に適した候補者の絞り込みや、優先的に選考を進めるべき人材の順位付けができます。また、エントリーシートに記載された応募文から「コミュニケーション能力」や「主体性」などの特徴や、よく使われているキーワードなどを抽出し、志望動機や性格の傾向を可視化できる機能もあります。

データ活用

ここまでの二つにもつながりますが、採用活動におけるさまざまなデータをAIで活用し、分析することで意思決定の参考にできるでしょう。

AIは、蓄積されたビッグデータを基に分析して結論を導き出すのが得意分野です。そのため、まずは過去に蓄積された採用関連のデータを学習させることで、より精度の高い分析結果が得られます。

たとえば、AIを活用した面接プラットフォームを利用する場合、録画された面接中のビデオから候補者の表情や姿勢、言葉の選び方などの非言語情報を分析し、過去の採用者の傾向と照らし合わせることで、意思決定のサポートに活用する機能もあります。

AI採用のメリット

ここからは、AI採用を利用する主なメリットを3つ紹介します。

バイアスの排除

AI採用の大きなメリットは、客観的な視点で分析結果が得られ、バイアスを排除できることです。人間が選考を行う場合、意識的・無意識的に特定の背景や特性を持つ候補者に対して偏見を持つことがあります。

AIを活用した選考プロセスでは、一定のルールやデータに基づいて判断するため、採用担当者の主観に左右されることはほとんどありません。採用担当者の経験とAIをうまく組み合わせれば、公正で精度の高い採用判断に役立てられるでしょう。

コスト削減

二つ目は、採用コスト削減が期待できる点です。

候補者の問い合わせ対応や採用活動のスケジューリング、選考に関わる業務など、従来採用担当者が多くの時間を費やしていた採用業務の一部をAIにサポートしてもらうことで、採用活動全体の生産性が向上します。

また、採用担当者が採用戦略の立案や選考基準の検討、入社前フォローなどのコア業務に集中できるようになり、採用の質を向上させながらコスト削減を実現できるでしょう。長期的には、自社が採用したい人材を的確に採用できることで、ミスマッチによる早期離職も減少し、結果として採用コスト全体の削減につながります。

大規模な採用活動の効率化

三つ目は、大規模な採用活動を効率化するのにも有効な点です。

新卒採用や新規事業立ち上げ時に短期間でまとまった人数を採用するケースなどでは、従来人の手だけで行わなければならなかった業務の一部にAIを実装することで、採用活動を効率化できるでしょう。たとえば、一度に大量の応募書類が届く場合には、AIによる一次スクリーニングを行うことで、効率的に候補者を絞り込めます。

AI採用のデメリット

ここからは、AI採用を利用するデメリットを3つ紹介します。

精度の限界

AIはデータに基づいて判断するため、求職者の熱意や人間性、ポテンシャルといった定量化しにくい要素を適切に評価することが難しい場合があります。

特に、過去のデータに基づいて学習するAIにとって、これまで採用してこなかった新しいタイプの人材や、従来の枠に収まらない創造性を持つ候補者を正しく評価することは容易ではありません。そのため、AI選考だけに頼り切ってしまうと、優秀な人材を見落としてしまう可能性があります。

初期導入コスト

AIをいずれかの採用プロセスに実装するには、初期費用がかかります。サービスの導入やシステム構築、既存の採用システムとの統合など、相応の初期投資が必要となります。

特に、採用規模が小さい企業にとっては、この初期コストが導入のハードルとなることがあるでしょう。自社の採用規模を踏まえ、長期的な視点で投資が適切か慎重に検討する必要があります。

プライバシーやデータセキュリティの懸念

AIを活用する企業が必ず理解しておかなければならないのが、プライバシーやデータセキュリティへの対応です。

AIを活用するためには、大量のデータを学習させる必要があります。その中には、過去の候補者を含めた従業員の個人情報や適性検査の結果など、センシティブな情報が大量に取り扱われていることもあります。そのため、候補者のデータを適切に保管・管理する体制が必要です。

特に、自社開発・製造のAIではなく外部のAIサービスを活用する場合、個人情報の流出リスクが伴う可能性があります。そのため、データ管理ポリシーやセキュリティ認証の有無に加え、関連する法律や規制を理解し、遵守したうえで、データの匿名化など適切なセキュリティ対策を講じることが求められます。

AI採用の注意点

最後に、AI採用を実装する際の注意点を2つ紹介します。

人間の判断との併用

AI採用を導入する際は、AIが導き出した結果をあくまで採用活動の補助・サポートとして位置づけ、採用担当者の経験や判断とうまく組み合わせていく意識を持つことが重要です。特に、リーダーシップ能力、チームワーク、創造性、問題解決能力といった数値化しにくい要素については、過去の合格者の傾向にとらわれない採用担当者の判断も重視されるべきです。

また、応募者に対しては、AIがどのように選考プロセスに関与しているのかを透明性をもって説明することで、不安や抵抗感を軽減することも大切です。

AIの学習データの見直し

AIに一度学習させたデータは、定期的に見直す必要があります。AIは一度学習した過去のデータを基に判断するため、元のデータに偏りがあると、意図しない「癖」を持つリスクがあります。

たとえば、過去の採用データに特定の性別や年齢、学歴に偏りがあった場合、AIもそれを学習し、同様の傾向を持つ候補者を優先する可能性があります。そのため、AIの追加学習を含めた、継続的な調整が必要となるでしょう。

御社の採用業務を副業社員に任せてみませんか?

この記事では、AI採用とは何か、そのメリット・デメリット、注意点などを詳しく解説しました。採用業務におけるAIの活用は、今後、多くの採用担当者が向き合っていくべき課題の一つです。

とはいえ、「専門領域のプロが社内にいない…。」といった課題を抱える企業では、副業人材の活用を検討するのも有効な手段です。『lotsful』は、即戦力のビジネス系職種に特化したデータベースを持ち、初期費用0円で始められる副業人材とのマッチングプラットフォームです。

また、工数を削減できるエージェント型サービスを採用しており、経験豊富なコンサルタントがオンボーディングや受け入れ後の体制構築まで伴走します。

人的リソースに課題を抱える企業の皆さまは、ぜひ『lotsful』の活用をご検討ください。

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