副業ノウハウ

SEとも呼ばれ、システム開発全般の重要な業務に関わるシステムエンジニア。システム構築のために必要不可欠なポジションとして、IT業界において最もニーズの高い職種といえるでしょう。

今回は、システムエンジニアのスキルを活かしてできる副業の種類や副業を始める際の注意点を、具体的な案件例と時給の相場も踏まえて詳しく紹介していきます。

システムエンジニアの副業はある？

クライアントの要望をヒアリングし、システムの設計図を構築していくのが、システムエンジニアの主な業務です。

社会のIT化やDX化が急速に進む昨今、システム開発に関わる重要な仕事を担うシステムエンジニアは、さまざまな業界で必要とされていますが、慢性的な人材不足も問題になっています。

このため副業市場においても、スキルや受注内容・稼働日数によって稼げる金額に差はあるものの、ニーズはかなりあるといえるでしょう。

システムエンジニアの副業の主な種類

システムエンジニアとして活躍されている方はどのような副業ができるでしょうか。
以下でスキルをフルに活かしながら稼げる、7種類の副業を紹介していきます。

WEBサイト制作

WEBエンジニアとしてWEBサイトのデザインを除く開発作業に携わる仕事は、プロジェクト全体に関わるため、システムエンジニアとしての本領を発揮できる副業といえるかもしれません。

案件としては、WEBサービスの内容決定からスタートするものや、クライアントが考えたサービス実現のために要件定義から参加するものなど案件によって異なり、リリースとその後の保守も担当していきます。

このため、1人で1つのサイトを作るだけのスキルや、状況変化にスピーディーに対応する能力が求められます。

プロダクト開発

制作を依頼されて、仕様書通りに開発するシステム開発に比べて、目的のために必要な手段を用いて開発を進めていくプロダクト開発。

無料通話アプリや動画投稿サイトなどに代表されるシステムや、ソフトウェアの開発を担うプロダクト開発も、システムエンジニアのスキルを活かしやすい副業です。

プロダクト開発の目的は、ユーザーが開発したプロダクトを実際に利用することで価値を見出してもらう点にあるため、システムやソフトウェアを開発して終わりではありません。

まずゴールを定めた企画・戦略の検討が必要で、デザイン検討→設計→実装→検討・テスト→リリースまで、ユーザーが何を望むのかを前提にしながら仕事を進めるスキルが求められます。

プログラミング講師

ITスクールやWEBの学習サイトをはじめ、在宅でオンライン講師として稼働できるケースもあるため、副業としても魅力的なプログラミング講師。

プログラミングの豊富な経験やスキルはもちろん、人に教えることが得意な方にはぴったりの副業といえるでしょう。

オンライン講師であれば、本業の勤務が終わった夜間の1～2時間、土日は終日で何コマか対応していけば、かなりまとまった収入を得ることが可能です。

アプリ開発

スマホやタブレットなどをより便利に使えるツールとして、私たちの生活においても身近な存在になったアプリ。

アプリ開発は、企業による大規模なものから個人開発の小規模なものまでさまざまですが、副業としてある程度の収入を確実に得たいのであれば、企業からの依頼を受けるものがおすすめです。

企業からの案件は、求められる仕様通りのアプリにするスキルが必要ですが、一度契約を結ぶことができれば、アプリの売り上げに関わらず一定額の収入を得ることができるでしょう。

大量のコーディングや設計書作成時には複数人での作業分担や、担当システムのプレゼンも任されることもあるため、高いコミュニケーション能力も求められます。

また、下記の資格がある方であれば、アプリ開発に関して高いスキルを所有している証明になることから、高単価な副業案件の獲得が可能です。

• システムアーキテクト試験（※1）
• プロジェクトマネージャ試験（※2）
• Android™技術者認定試験（※3）

※出典1：独立行政法人情報処理推進機構 システムアーキテクト試験
※出典2：独立行政法人情報処理推進機構 プロジェクトマネージャ試験
※出典3:一般社団法人Open Embedded Software Foundation(OESF) Android™技術者認定試験制度

システム設計

システム設計は、システム開発プロジェクトにおいて規模や特性に関わらず実施される工程です。

開発手法によって作業内容の違いは若干あるものの、設計・開発の作業は欠かせないため、システムエンジニアの経験やスキルが非常に活かせる副業といえるでしょう。

IT技術を使った製品やサービスが拡大する中、副業市場においてもシステム設計の案件が増えてきているのに対し、システム設計ができる人材は不足しているため、単価も高くなっています。

インフラ構築

ダム・道路・港湾・発電所・通信施設などの産業基盤や、学校・病院・公園をはじめとする公共の福祉に関わる施設は、生きていくうえで必要不可欠なものです。

これらの経済活動や、社会生活の基盤を形成する構造物を構築・管理し、保守・改善するために必要な技術を提供するインフラ構築は、副業としても非常に社会意義の高い仕事といえます。

また、クラウド技術や仮想化技術・ネットワーキングなど、インフラ関連の技術は常に進化しているため、その知識のあるエンジニアは非常にニーズがあります。

物理サーバー上やクラウド上でのインフラ構築は、いずれもWindows・Linuxのネットワークに機器に関する知識や、AWS・GCP・Azureでのインフラ構築経験などが求められます。

上記のようなスキルや経験がある方にとっては、有益な副業になるといえるでしょう。

技術顧問

システムエンジニアとして豊富な経験と高いスキルを持つ方であれば、技術顧問は非常に魅力的な副業といえるでしょう。

大企業でのシステム改修などの実績がある方であれば、ノウハウやアドバイスを必要とする中小企業などで、高い専門性を活かしながら顧問としての活躍が期待できます。

依頼する企業側としても外部委託などで副業人材を起用すれば、新たな人材採用の高いコストを払う必要なく自社の問題解決につながるため、非常にニーズも高まっているのが現状です。

システムエンジニアの副業案件の例

システムエンジニアの経験やスキルがあると活かせる副業案件について、「稼働時間」「単価」「条件」の具体例を踏まえながら、以下に2例紹介していきます。

オンラインでのプログラミングスクール講師

iPhone・Androidのアプリ開発

システムエンジニアの副業案件の時給相場

副業においても非常にニーズがあるシステムエンジニア。副業をした場合、時給や単価に換算すると、その相場は以下のようにほかの仕事と比べて比較的高めの設定になっています。

ただしスキルによって受注できる案件が異なるため、得られる報酬に大きな差があるのも特徴といえるでしょう。

• ホームページ制作/1件15万～20万円程度
• システム管理・更新・保守/時給2万5,000～3万円程度

システムエンジニアの副業の注意点

本業でシステムエンジニアをしながら副業をする場合、以下の4つに関しては特に注意するようにしましょう。

稼働時間の確保

副業をする理由が収入面、あるいはスキル向上を目的としたものであっても、空いた時間を有効に使って本業の業務に支障がないようにすることが第一です。

システムエンジニアはスケジュール設定が難しく、仕様変更への対応も度々あることから、一般的に激務であるケースも多く、副業をするのであれば時間をうまく作らなければなりません。

まずは土日のみに稼働できるものや、ボリュームの控えめな案件を選び、自分のペースやキャパをきちんと把握してから始めるようにするとよいでしょう。

出社の必要があるかの確認

在宅やオンラインなどで対応できる副業なら問題ありませんが、出社の必要がある案件は、その分時間も労力も取られてしまいます。

大きなプロジェクトなど、チームで仕事をする場合にはメンバーとのコミュニケーションが重要なカギとなるため、出社を求められる可能性もあるでしょう。

案件を依頼されたら、あらかじめ副業先の担当者に出社の有無を必ず確認し、出社がある場合でも、本業に支障をきたさないようスケジュールの調整をしておくことが肝心です。

確定申告が必要な場合がある

副業の収入から必要経費（※1）を差し引いた所得が原則として年間20万円以上（※2）になると、給与の年末調整とは別に、以下の期間・方法で管轄の税務署へ確定申告を行わなければなりません。

また、副業での所得が20万円以下でも住民税（※5）に関しては、市区町村の役所・役場へ申告しなければならないため注意が必要です。

確定申告を行えば、税務署から住民税の通知が市区町村の役所・役場へ通知が行くため手間が省けます。この点でも確定申告を行うメリットはあるといえるでしょう。

副業での確定申告に関するより詳細な情報を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

関連記事：副業で確定申告は必要？基本からわかりやすく解説

※1出典：国税庁HP やさしい必要経費の知識
※2出典：国税庁HP 確定申告が必要な方
※3出典：国税庁HP 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度
※4出典：国税庁HP 青色申告制度
※5出典：総務省HP 地方税制度｜個人住民税

会社の副業規定の確認

システムエンジニアとして副業をするうえでまず肝心なのは、本業の勤め先が副業をOKとしているかを確認することです。

就業規則で副業自体は認められていても、情報漏えいの観点などから同業他社の仕事を禁止している場合もあります。

本業と競合関係にある副業をして、何らかのはずみで情報が洩れてしまったら、個人の責任では負えないレベルのトラブルにもつながりかねません。

このような事態を避けるためにも、あらかじめ規定はチェックして、とくに記載がない場合でも人事や総務などの部署に確認を取っておくとよいでしょう。

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今回はシステムエンジニアのスキルが活かせる副業について、役立つさまざまな情報をお届けしました。

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