アナウンサーの副業とは?時給相場や案件例、注意点まとめ
テレビやラジオで情報を伝えたり、司会を務めたりするアナウンサーの仕事。2018年頃から一般企業で副業を解禁するケースが増えており、マスコミ・テレビ業界も例外ではありません。
この記事では、そもそもアナウンサーは副業が可能なのか、おすすめの副業の種類、時給相場や副業する際の注意事項を詳しく解説します。具体的な案件例も紹介するので、参考にしてくださいね。
アナウンサーは副業できる?
そもそもアナウンサーには、「局アナ」「フリーアナ」と呼ばれる、それぞれ局アナウンサーとフリーアナウンサーが存在します。前者は特定の放送局に属しているのに対し、フリーアナウンサーは芸能事務所に所属し、個人事業主として活動しています。
フリーアナウンサーの場合は、事務所の一部方針はあるもののフリーランスなので基本的には副業に制限がありません。また、局アナウンサーも、公務員のように法律で副業が禁止されていたり、制限されていたりすることはありません。そのため、一般企業で働く会社員と同様、企業の就業規則で禁止されていない限りはダブルワークや副業が可能です。
アナウンサーの副業の主な種類
アナウンサーは、テレビやラジオで視聴者に情報を正確に伝える職業で、発声技術を磨き、正しい発音で話す力が求められます。そんなアナウンサーの強みが活かせるおすすめの副業を4種類紹介します。
イベントMC
まず一つ目は、イベントの司会者・MCです。コンサートやイベント、結婚式や披露宴など全国ではさまざまなイベントが行われます。一つのイベントをスムーズに進行させる、重要な役割を担うのが司会者です。イベントの全体像や人の動きや流れ、そして最後にどのようなゴールを迎えるべきなのかを常に考えながら、声のトーンや話し方を調整しなければなりません。
また、イベントの種類により、MCに求められる温度感やアドリブ力の必要度は異なります。例えば、野外音楽フェスティバルのMCは、原稿を正確に読む力とともに会場を盛り上げるトーク力やアドリブ力が必要とされる一方、結婚式では式の流れを意識して淡々と会を進めながらも、感動的な式を演出できる表現力が求められます。
テレビやラジオで日頃から経験を積んでいるアナウンサーは、バラエティ番組へ出演したり、緊急事態が発生した際も冷静に原稿を読んだりと、さまざまな経験を積んできたのではないでしょうか。そのため、イベントMCとしても即戦力として力を発揮できるといえます。
企業ビデオ・動画のナレーション
次に紹介するのは、ナレーターの仕事です。ナレーターは、写真や映像などに声をのせ、作品の雰囲気に合わせて情報を伝える仕事です。声が入ってはじめて一つの作品が完成することから、原稿を正確に読みつつも演技力や表現力も求められます。
活躍の場は多岐にわたります。テレビ番組のなかでもドキュメンタリー・バラエティー・通販さらにニュースに使用されるVTRなどさまざまです。ほかにも企業のプロモーション映像や美術館で開催される展覧会のナレーション、銀行ATMやカーナビなど、業界を越えて必要とされている仕事といえるでしょう。
講師
アナウンススクールやアナウンサー養成学校で講師を務めるのも一つの方法です。有名な放送局のアナウンサーは、狭き門だといわれています。枠を掴み取るために、学生のうちからアナウンススクールに通い、基礎を身につけたうえで選考に挑む人も多いのが現状です。これらの「アナウンサーの卵」たちに、講師として自身の経験とスキルを教えます。
「現役アナウンサー」としての付加価値がつく仕事で、現場で培った経験を生徒たちに直接届けられるのが魅力だといえるでしょう。新人育成へとキャリアチェンジ・ステップアップしたい人に特におすすめの副業です。
館内アナウンサー
最後に紹介するのは、館内アナウンスの仕事です。さまざまな施設で最新情報をアナウンスする仕事で、こちらも活躍の場は多岐にわたります。例えば大型ショッピングモールでイベント情報やセール情報を放送したり、水族館や動物園でショーの開催内容や時間をアナウンスしたり、時にはテーマパークでアナウンスする仕事も担います。日本語に続けて外国語で同じ内容を伝えなければならないことも多く、英語や中国語、韓国語など他言語が話せるアナウンサーは強みになるでしょう。
アナウンサーの副業案件の例
ここからは、アナウンサーの職業と相性の良い具体的な案件例を見ていきましょう。
参加型イベント・ステージイベントでのMC
業務内容 | 参加型イベント・ステージイベント等での司会進行・PR MC
・イベントの司会進行 |
---|---|
稼働時間 |
7時間のイベントを1ヶ月に4度担当(28時間/月) |
単価 |
日給1万2,000円〜3万円 |
条件 |
・副業・WワークOK |
地方局テレビCMでのナレーション
業務内容 | 地方局テレビで流れるCMでのナレーション
・工務店のCMのナレーション |
---|---|
稼働時間 | 1時間(1時間/月) |
単価 | 1回1万円 |
条件 | 応募時にサンプル音声をMP3ファイルで提出 |
アナウンサーの副業案件の時給相場
アナウンサーに相性の良い副業としてイベントMC・ナレーター・スクールでの講師・館内アナウンサーを紹介してきました。
時給相場では、1,500円程度のものが多く見られます。イベントの司会やMCの仕事の場合、単発案件として日給で依頼されるケースもあり、拘束時間によって異なりますが、日給1万~5万円のものが多いです。
アナウンサーとしての活動歴やスキル、語学力などの強みが採用時にアピールできれば、時給アップが考慮される案件もあるので、自己アピールできるように副業探しの期間中は自身の経験やスキルをまとめておくと良いでしょう。
アナウンサーが副業する際の注意点
ここまで、アナウンサーにおすすめの副業や案件例などを紹介してきました。一方、副業を始める前に知っておくべき注意事項があります。ここでは、アナウンサーが副業をする際の注意点を2点紹介します。
就業規則を確認する
近年、日本では副業を解禁する動きが活発になってきています。その背景として、2018年に厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(※1)を発表。ここでは、「2 副業・兼業の促進の方向性」と題して以下のように記載されています。
「労働者が副業・兼業を行う理由は、収入を増やしたい、 1つの仕事だけでは生活できない、自分が活躍できる場を広げる等さまざまであり、業種や職種によって仕事の内容、収入等も様々な実情があるが、自身の能力を一企業にとらわれずに幅広く発揮したい、スキルアップを図りたいなどの希望を持つ労働者がいることから、こうした労働者については、長時間労働、企業への労務提供上の支障や業務上の秘密の漏洩等を招かないよう留意しつつ、雇用されない働き方も含め、その希望に応じて幅広く副業・兼業を行える環境を整備することが重要である。」
「副業・兼業の促進に関するガイドライン」 2 副業・兼業の促進の方向性
一方で、副業を制限・禁止する企業がまだまだ多いのも現状。パーソルキャリア株式会社の求人情報・転職サイトdodaが公表している『副業をしている会社員の割合は?副業の実態調査【最新版】』(※2)によると、「勤務する会社で副業が認められていますか?」の問いに49.8%と、およそ半数が「禁止されている」と回答。一方、「認められている」と答えた人の割合は25.3%にとどまっています。
副業が認められている企業でも、それぞれルールは存在します。申請なしで自由に副業を始められる企業もあれば、申請で許可を得た場合のみ副業OKの会社も。これらは、企業の就業規則のなかで定められているので、副業を探し始める前に必ずチェックしておきましょう。
※1引用:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」
※2出典:パーソルキャリア株式会社 求人情報・転職サイトdoda『副業をしている会社員の割合は?副業の実態調査【最新版】』
確定申告に注意
副業をする際に避けられないのは確定申告です。会社に正式に許可を得て本業と別の仕事をしている場合でも、20万円以上の利益が出た場合は必ず確定申告を行います。ただし、年間の利益が20万円以下の場合は申告の必要がありません。
一方で利益の大小にかかわらず、在住する市区町村への住民税の申告は必須です。これを忘れていると、脱税にあたってしまうため十分に注意しましょう。
確定申告についてさらに知りたい人は、こちらの記事もご覧ください。
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この記事では、アナウンサーの副業はそもそも可能なのか、おすすめの副業の種類、時給相場や副業する際の注意事項を詳しく解説しました。アナウンサーは、表舞台で活動する仕事も多く、信頼できる企業で副業を探したいと感じている人がほとんどでしょう。
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