【副業希望者にレクチャーVol.2】 lotsfulサービスの活用術<実践編>
リモートワークの浸透や国の政策によって、年々副業人材が増えています。副業・兼業に関する実態調査（※）では、約90%の人が副業を希望していながらも、実際に副業をしているのは20%ほどというデータもあります。
副業に興味を持つ一方で、踏み切れないのは「どのように副業を始めたらいいか分からない」といった理由もあるでしょう。そこで今回、副業のマッチングサービスである「lotsful」の始め方や使い方について2記事に分けて紹介。lotsful代表の田中みどりがサービスの効果的な使い方を副業希望者にレクチャーしていきます。
第一回目は<準備編>として、副業希望者である藤原さんの経歴の棚卸しを行いながら、lotsfulの登録方法を説明していきました。第二回目となる本記事では<実践編>として、副業案件の検索〜応募までのサービス活用ポイントを中心に解説。さらに、ユーザー視点で気になること、疑問点についても回答しています。
※Job総研による『2022年 副業・兼業に関する実態調査』
パーソルイノベーション株式会社『lotsful』 代表 田中みどり
2012年新卒で株式会社インテリジェンス（現：パーソルキャリア株式会社）に入社。 IT・インターネット業界の転職支援領域における法人営業に従事。2016年より新規事業であるオープンイノベーションプラットフォームeiicon（現：AUBA）の立ち上げを行う。Consulting・Salesグループの責任者として従事し、 サービス企画、営業、マーケティング、イベント企画、経営管理などを幅広く担当。2019年6月より副業マッチングサービス『lotsful』をローンチ、代表を務める。
副業希望者／パーソルイノベーション株式会社 Sync Up 藤原美里さん
パーソルグループに新卒で入社し、アウトソーシング系ビジネスを担当。その後、営業部門に異動し、クラウドサービスの営業を経験。2020年9月から、パーソルイノベーションで「Sync Up」のCSを担当している。
初めての副業は、「経験したことのある業務」から探す
lotsful・田中
タレントカルテの登録が完了したら、さっそく副業案件を探していきましょう。企業は即戦力となるスキルを持つ副業人材を求める傾向にあります。藤原さんが興味を持っている化粧品やアパレルなどの業界の中から、自分ができる業務をまずは探していくのが近道だと思います。
藤原さん
最初は自分のスキルをしっかりと活かせる業務から探すと見つかりやすいということですね。ちなみに、この「テーマから選ぶ」は、どういった絞り込み機能ですか。
lotsful・田中
「新規事業開発」や「テクノロジー活用」、「ベンチャー支援」といった、業務テーマから案件を探すことができます。ちなみに検索してヒットした案件はすべて募集中の案件になりますので、募集が終わったものは表示されていません。
藤原さん
募集中のものがこんなにあるのですね！アパレル系で興味のある副業案件があったのですが、BtoC領域なので経験がありません。ただ業務内容は、今までとそこまで大きくは変わらないようです。
lotsful・田中
経験したことがある業務内容でしたら、未経験のBtoCであっても、どんなところが貢献できるのかを伝えてチャレンジしてみるのもありですね。BtoBの案件も探してみましょうか。「キーワードを探す」にBtoBと書いて検索すると、BtoBのCS案件も出てくると思います。
例えばこの副業案件ですと、パフォーマンスマネジメントサービスを扱っているので、藤原さんが経験してきた業務に近いかもしれませんね。副業に初めて挑戦するのであれば、まずは経験したことのある領域を狙っていけば、即戦力として力を発揮することができます。
藤原さん
興味のある副業案件に応募した後、面談をする際に報酬などの交渉まで私自身で行うのですか。また、副業をスタートさせる場合は、どういった契約形態で業務に関わっていくのでしょうか。
lotsful・田中
報酬金額の交渉に関しては、基本的にlotsfulの営業担当が間に入って対応しますので、安心してください。契約形態については、業務委託契約（準委任契約）になります。
藤原さん
応募した後に、企業と面談する際はどのような形式で行うのですか。
lotsful・田中
lotsfulの担当者と3者で面談を実施します。基本的に面談はリモートで行います。その後の契約の仕方や副業案件に入ってからの業務の進め方、請求書の発行手順なども、私たちlotsfulのスタッフがアドバイスしていきますよ。
できることが増えたら、「タレントカルテ」を更新
藤原さん
応募してから、大体どれくらいの期間で結果が出るのでしょうか。
lotsful・田中
応募後1〜2週間程度で、次のフェーズに進めるかの結果がきます。書類が通過した場合は、lotsfulからも案内の連絡があります。また、lotsfulのマイページ上からも応募した副業案件の選考ステータスが確認可能です。選考結果待ちの案件は「マッチング中」、お見送りになっている案件は「マッチング不成立」などと表示されます。
藤原さん
タレントカルテは定期的に更新しておいた方がいいのですか。
lotsful・田中
そうですね。たとえば本業で異動をして、対応できる業務や領域が増えたり、何か資格を取得したなど新たなスキルを身につけたりしたら、更新しておいた方がいいですね。また、何か一つ副業を経験したら、その内容も追加しておきましょう。
藤原さん
lotsfulに登録しておくと、企業からスカウトメールがきたりするのですか。
lotsful・田中
企業の担当者から直接スカウトメールが届くことはありませんが、法人会員の方はlotsful宛に「このタレントカルテの人と面談してみたい」というリクエストができるようになっています。その内容をもとに、lotsfulの担当から詳細の内容を含んだリクエストが届きます。タレントカルテの公開に同意すると、企業が藤原さんのタレントカルテを検索できるようになるので、非公開案件の面談リクエストが届くこともありますよ。
藤原さん
企業はどのように副業人材を探していくのでしょうか。
lotsful・田中
タレントカルテに登録されたスキルや経験職種から、欲しい人材を絞り込んでいきます。キーワード検索も可能なので、それを見越してタレントカルテにヒットしそうなワードを散りばめておくのも、企業から見つけてもらうためには有効です。
慣れてきたら、副業の掛け持ちも可能
藤原さん
副業案件の契約期間は大体どれくらいなのでしょうか。長期的に同じ案件に入っている人もいるのですか。
lotsful・田中
最初は3ヶ月契約でのスタートが多く、平均6ヶ月ほどで一つの案件を終えています。契約更新を行いながら、年単位で同じ案件に入っている人もいますし、2、3案件を掛け持ちする人もいます。
藤原さん
副業に慣れてきたら、複数掛け持ちする人も珍しくないと。
lotsful・田中
そうですね。例えば、1ヶ月間で40時間副業に使える時間があれば、月20時間の副業を2つ掛け持つことも可能です。最初は難しくても、副業をすることによって時間管理能力を磨き、掛け持ちができるようになる人もいます。
しかし、初めて副業に挑戦する方は、月に30時間使えても20〜25時間くらいの案件を選ぶことをオススメします。まずは副業に慣れることを優先させ、時間をコントロールできる余裕を持っていた方が、無理なく働けるはずです。
藤原さん
lotsfulに登録したり、サービスを受けるのにお金はかかりますか。
lotsful・田中
lotsfulのサービスの利用は完全無料ですし、副業案件に記載されている報酬はそのまま支払われます。なお、登録者とlotsfulが契約して、企業の副業案件を再委託する形になりますので、私たちから報酬をお支払いする形になります。ちなみにlotsfulでは、報酬が月10〜15万円の案件が多いですね。
藤原さん
確定申告も自分でするんですよね？
lotsful・田中
はい、ご自身で申告いただく形になります。ただ、確定申告のやり方やその他副業に役立つ情報は、lotsfulのメディア「lotsful magazine」の“副業ノウハウ”のカテゴリに載っているのでぜひチェックしてみてください。
藤原さん
副業の業務時間の上限などはありますか。
lotsful・田中
まずは、所属企業の就業規則などは自身でご確認ください。lotsfulで何時間以上副業してはいけないといったルールは定めていませんが、土日も休みなく働いてしまうと、健康を損なうリスクがあります。休みをしっかり取れる無理のないスケジュールで副業に取り組むようにしましょう。副業案件としては月30時間くらいのものが多いですね。多い人だと、月に80時間副業をしている人もいます。
働き方としては、平日に週1回は副業先の企業と打ち合わせをして、終業後や土日に作業をするといったスタイルが多いですね。ただし、一番大切なのは、自分がいかに無理なく働けるかということ。自分に合った副業のスタイルを、ぜひ見つけてくださいね！
（編集・取材・文：眞田幸剛）
