
SNSを活用した求人方法とは?メリットデメリットや成功のコツまで
20代をはじめとする若年層の主な情報収集源は、テレビや雑誌などの従来型メディアから、SNS中心へと変化しています。
求職活動においてもこの流れを受けて、新卒・中途・副業人材に至るまで、SNSで気になる企業アカウントをフォローしたり、応募につながるきっかけとしたりするケースが増えています。
本記事では、SNSを活用した求人方法について、具体的なやり方やメリット・デメリットだけでなく、成功のコツも踏まえて詳しく解説いたします。
SNSを活用した求人の方法
SNSを活用した代表的な求人方法は、以下の7つです。それぞれの特徴と効果的な活用方法をご紹介いたします。
企業公式アカウントで求人情報や採用コンテンツを定期的に発信
InstagramやX(旧Twitter)などのSNS上で、自社の公式アカウントを開設し、採用情報やコンテンツを定期的に発信します。継続的な情報発信により、知名度の低い企業であっても、ターゲット層との接点を増やすことで、認知度を高めることができるでしょう。
ストーリーズやライブ配信で社内の雰囲気や社員の声を紹介
SNSを通じて、求職者へ社内の雰囲気や社員の声を届けるストーリーズの投稿や、臨場感のあるライブ配信が可能です。リアルな日常の様子や活躍する社員の人となりが伝わることで、求職者が自社ではたらく姿を具体的にイメージしやすくなります。
ハッシュタグ(#採用情報 #中途採用など)で検索性を高める
SNSでは、「#採用情報」「#中途採用」などのハッシュタグを用いることで、検索性を向上させることが可能です。
自社が求める人材像に合致する層が関心を持ちそうなキーワードをハッシュタグとして設定することにより、情報収集中の求職者へのリーチが期待できます。
リンク付き投稿で採用ページや応募フォームに誘導する
SNSは文字数制限などの制約があるため、自社の雰囲気や魅力、社員の声までを網羅した情報の掲載には限界があります。
そのため、投稿する情報内に詳細な採用ページや応募フォームへのリンクを掲載することで、求職者がワンクリックでアクセスでき、応募への心理的ハードルを下げる効果が見込めます。
SNS広告を活用し、ターゲット層にリーチする
SNS広告は、「年齢・性別」「学歴・職歴」「居住地域」「興味・関心」などの詳細な条件設定により、配信先を最適化できます。
特に、中途採用などで事前に策定したペルソナに基づいたターゲット層へ、効率的にアプローチすることが可能になります。
社員のアカウントでの拡散(シェア)を促進する
求職者にとって、社員個人のアカウントによる採用情報や投稿の拡散(シェア)は、企業の公式アカウントよりも、よりリアルな情報として受け止められやすくなります。
個人アカウントによる投稿であれば、「この企業なら安心してはたらくことができそう」といった共感が得やすくなるため、知名度の低い企業であっても、コストを抑えながら効果的な採用活動を行うことができるでしょう。
XやLinkedInでダイレクトメッセージによるアプローチを行う
X(旧Twitter)だけでなく、世界最大のビジネス向けSNSであるLinkedInのダイレクトメッセージを活用すれば、求職者に対する信頼感や特別感を演出できるでしょう。
特に、ITやコンサルティング、グローバル企業の経験者など、高度な専門性を有する人材が多く登録するLinkedInでは、即戦力人材のスカウトやヘッドハンティングに近い役割を果たします。
SNSを活用した求人のメリット
自社の採用活動にSNSを取り入れることで、以下の5つのメリットが得られます。
企業の魅力やカルチャーを自然に伝えられる
SNSを活用した採用活動では、日常的な発信を通じて、自社の魅力やカルチャーを自然なかたちで伝えることができます。従来の求人媒体のように作り込まれた広告とは異なり、よりリアルで柔軟な情報発信が可能です。
さらに、コメントやダイレクトメッセージを通じて求職者と直接コミュニケーションを取ることができるため、企業に対する親近感や信頼感が生まれやすくなります。
無料または低コストで広範囲に発信できる
SNSを用いた採用活動は、費用を抑えつつ広範囲に情報を発信できる点が大きな魅力です。SNSのアカウント開設や日常的な投稿にかかる費用はほとんど発生しません。
また、有料広告を利用する場合でも少額から出稿でき、ターゲット属性を絞って効果的に配信できるため、従来の求人広告媒体に比べて費用対効果が高いといえます。
求職活動中でない潜在層にもリーチできる
SNSを活用することで、現在求職活動を行っていない層、いわゆる「潜在層」にも情報を届けることが可能です。
SNSは日常的に利用されているため、企業が継続的に情報発信をすることで、求人情報だけでなく、自社の魅力や仕事のやりがいに関する投稿が、潜在層にとって転職を考えるきっかけとなることがあります。
拡散力があり、リファラルのきっかけになることもある
SNSを有効に活用すれば、自社従業員の友人・知人・元同僚など、企業が直接リーチできない層にも情報が届き、リファラル採用のきっかけにつながる可能性があります。
特に中小企業では、従業員からの紹介により、ミスマッチの少ない人材採用が実現するケースが多いため、SNSの拡散力を活かすことで、信頼性の高い採用活動が期待できるでしょう。
採用ブランディングの一環として認知向上に貢献
求人情報だけでなく、自社の価値観や社会貢献活動、社員の活躍を継続的に発信することで、求職者のみならず一般ユーザーにも好印象を与えることができます。その結果、採用ブランディングの一環として、自社の認知向上に寄与します。
また、「職場の雰囲気が伝わる画像や動画」や「社員インタビュー」「1日の仕事の流れ」などの投稿によって、求職者が具体的な就業イメージを抱きやすくなるため、ミスマッチの防止にもつながるでしょう。
SNSを活用した求人のデメリット
SNSを活用した求人には多くのメリットや魅力がある一方で、やり方によっては、以下のような4つのデメリットが生じる可能性があることも知っておきましょう。
効果が出るまでに時間がかかる場合がある
SNSでの採用活動は、一般的な求人媒体のように即効性があるわけではありません。自社の求人情報を見てもらうには、まずフォロワーを増やす必要があります。
質の高い投稿を継続的に発信し、求職者の興味を引いて“自社のファン”になってもらうことから始めなければなりません。そのため、特に認知度の低い企業の場合、短期間では効果が出にくいでしょう。
投稿内容に一貫性や戦略がないと応募につながりにくい
SNSには多種多様な企業アカウントが存在しており、それぞれが求人情報や企業ブランディングを目的とした投稿を行っています。そのため、求職者のタイムラインには日々膨大な情報が流れてきます。
こうした中で、自社の投稿に一貫性や戦略が欠けていると、情報の海に埋もれてしまい、求職者の印象に残らず、結果として応募につながりにくくなるおそれがあります。
炎上リスクや誤情報発信のリスクがある
これまでも、企業アカウントによる不適切な投稿や誤情報の発信により、炎上が発生したケースが多々見受けられます。特に求人情報の場合、表現によっては求職者に差別的と受け取られる可能性もあります。
拡散力の高いSNSは多くのメリットがある一方で、情報の扱いを誤ると一気に炎上が広がり、企業の信頼を損なうリスクがあるため、投稿内容には十分な注意が必要です。
運用には一定の手間とリソースが必要
SNSによる採用活動は、コストを抑えつつ広範囲の人材にアプローチできるという点で非常に魅力的です。しかし、運用して成果を出すためには、一定の手間とリソースを割かなければなりません。
ターゲットに響く投稿を定期的に行うには、効果的なハッシュタグの選定やSNSのアルゴリズムの理解も求められます。運用担当者に十分なスキルや知識が備わっていないと、継続的な運用は難しいでしょう。
SNSを活用した求人の成功のコツ
SNSを活用した求人の成功のコツには、いくつかのポイントがあります。以下に挙げる6つのコツを踏まえて実践していきましょう。
採用ターゲットに合わせたプラットフォームを選定する
SNSといっても、ユーザー層はプラットフォームごとに異なります。このため、自社の採用ターゲットに応じたプラットフォームを選定しなければ、ミスマッチが生じやすくなります。
若手層を狙うのであればX(旧Twitter)やInstagram、ある程度の経験やスキルを持つビジネス層・専門職層にはLinkedInが有効です。自社の採用ターゲットに合ったSNSを活用することで、効率的に情報を届けられるようになります。
社員インタビューや日常風景など「リアル」なコンテンツを発信する
自社の採用活動でSNSを活用するのであれば、単なる求人情報だけでなく、社員インタビューや日常風景などを含めた「リアル」なコンテンツも発信していきましょう。
求人票だけでは伝えきれない「企業や仕事のリアルな姿」をSNSを通じて求職者に届けることで、自社の文化や価値観を具体的にイメージしてもらいやすくなり、応募にもつながりやすくなります。
投稿にストーリー性や継続性を持たせて、フォローを促す
SNSを活用した採用活動は単発的な取り組みではなく、求職者はもちろん、潜在層も含めて“自社のファン”として長期的にフォローしてもらうことが重要です。
そのためには、投稿にストーリー性や継続性を持たせ、「この会社をもっと知りたい!」と感じてもらえるような内容にする必要があります。続きが気になるような発信を心がければ、フォローしたくなる動機づけにつながるでしょう。
応募導線(URLやフォーム)をわかりやすく設ける
SNSでどれだけ魅力的な情報を発信しても、求職者がスムーズに応募へと移行できないようでは、せっかくのチャンスを逃してしまいます。
自社に興味を持った求職者が即座にアクションを起こせるよう、応募ページのURLやエントリーフォームは、わかりやすく設置しましょう。各プラットフォームの仕様に合わせて応募導線を最適化することが、応募率向上のカギとなります。
定期的に効果測定を行い、反応の良いコンテンツを分析・改善する
SNSを取り入れた採用活動では、情報を発信するだけで終わってしまうケースも少なくありません。投稿後の反応を分析し、反響の大きかったコンテンツをもとに改善を重ねることが、成果につながるポイントです。
コンテンツごとのエンゲージメントやクリック数はもちろん、最終的に応募や問い合わせにつながった件数などの数値も定期的に測定・分析することで、PDCAサイクルを適切に回すことが可能になります。
コメントやDMには迅速・丁寧に対応し、信頼感を醸成する
求人広告とは異なり、SNSではフォロワーである求職者とリアルタイムでコミュニケーションを取ることができます。求職者から届いたコメントやDMに対し、迅速かつ丁寧に対応することで、親近感を持ってもらえます。
「自分の声に対して親身に応えてくれる」と求職者に感じてもらえれば、単なるフォロワーから信頼関係のあるファンへと関係が深まり、応募へつながる可能性も高まるでしょう。
御社の業務に副業社員を検討してみませんか?
今回は、採用活動にSNSの活用を検討されている企業に向けて、成功のコツや、押さえておきたいメリット・デメリットなどをまとめてご紹介しました。
SNSと同様に、新たな採用チャネルとして注目されているのが「副業人材サービス」の活用です。スキルの高い副業社員を迎え入れることで、御社のリソース不足を補い、業務の質と効率アップに大きく貢献することが期待できます。副業人材をお探しなら、副業人材専門のプラットフォームである「lotsful」のご利用をおすすめします。
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