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人事ノウハウ

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中途採用対象者向けのボーナスの設計のポイントや支給時の注意点を解説

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市場においてニーズの高い中途採用者や副業人材の獲得では、経験やスキルに応じた待遇やボーナス設計が成否を左右するといいえるでしょう。

そこで本記事では、中途採用におけるボーナスの種類や設計の重要性、注意点など、押さえておきたいポイントを踏まえて解説します。

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中途採用におけるボーナスの重要性

中途採用におけるボーナスの重要性は、以下に挙げる2つの現状が大きく影響しています。

中途採用市場の現状と競争激化

急速に進む少子高齢化により、労働の担い手不足という状況が生じています。多くの企業が、人材育成へ割くリソースに余裕がないことも相まって、即戦力要員となる中途採用のニーズがますます高まっています。

このため、中途採用市場では、数少ない優秀な人材を企業間で取り合う結果となり、自社が望む人材を確実に獲得するには、ボーナス設計をはじめとする待遇の見直しが急務となっています。

このような市場環境において、ボーナス制度の種類を理解し、適切な設計を行うことの重要性がますます高まっているのです。

ボーナスが中途採用者の意思決定に与える影響

中途採用者にとって、年収の総額に直結するボーナスは、転職先を決めるうえで重要な判断材料になります。「高い水準のボーナス支給がある=業績が安定しており、社員を大切にする企業」という、指標にもなるでしょう。

また、中途採用者においては、子育てや住宅ローンといった自身のライフステージを踏まえて、前職よりボーナスが低い、あるいは実績が不透明な企業であれば、転職先としての選択肢から外れる可能性があります。

ボーナスの種類

中途採用に限らず、自社従業員に支給するボーナスには、以下の3種類があります。

基本給連動型賞与

日本企業において最も一般的なボーナス支給パターンは、「基本給連動型賞与」といえるでしょう。基本給連動型賞与では、その名のとおり、従業員の基本給を基準にボーナス支給額が決定されます。

たとえば、賞与規定が「基本給の2ヶ月分」と定められている場合、基本給が30万円の従業員には、60万円のボーナスが支給されます。

また、夏季・冬季の年2回支給されるのが一般的で、企業によっては、基本給に加えて評価係数などの人事評価が支給額に反映されるケースもあります。

業績連動型賞与

自社の売上や利益といった業績に連動してボーナス支給額が決定するのが、「業績連動型賞与」です。景気や自社の経営状況によって支給額が大きく変動する点が、特徴といえるでしょう。また、支給頻度としては、年に1~2回が一般的です。

また、自社の利益に応じて柔軟に従業員へ分配するという点では、次に紹介する「決算賞与」と似ている部分もあります。

ただし、業績連動型賞与は、会社の業績指標に応じた制度として毎年支給されるのに対し、決算賞与は決算後に必要に応じて臨時で支給されるという違いがあります。

決算賞与

夏季・冬季に支給されるボーナスとは異なり、企業の業績に応じて臨時的に支給されるのが「決算賞与」です。企業ごとの基準に基づき、業績が好調な場合にのみ支払われるため、毎年必ず支給されるとは限りません。

また、支給時期は、12月や3月など、企業の決算月に連動しているケースが一般的です。定期的に支給される夏季・冬季賞与と比べると、業績との連動性が高く、人件費のバランスや財務負担の調整がしやすい点がメリットといえるでしょう。

中途採用ボーナスの設計原則と考慮事項

中途採用におけるボーナスの設計原則と考慮事項について、特に重要な8つのポイントを以下に紹介します。

目的・支給条件を明確にする

中途採用ボーナスの最大の目的は、激化する中途採用市場において即戦力人材を確保し、定着率を向上させることにあります。明確な目的と支給条件を設定することで、信頼できる制度として維持することも可能となるでしょう。

また、支給条件に関しては「一定の在籍期間」「評価要件」「成果達成」などを具体的に定めることで、中途採用者の不満やトラブルの防止といったリスク回避にもつながります。

金額は相場・職種・人材レベルに応じて適切に設定する

中途採用者へのボーナス支給額が市場の水準より著しく低い場合、転職先として選ばれない可能性があります。ただし、業務内容や保有スキルに見合わない高額設定も、コストやモラルの両面で問題となるでしょう。

中途採用における効果やコスト、社内の公平性を保つためには、「相場」「職種」「人材レベル」に応じた適切な金額設定が求められます。この設計プロセスでは、市場動向の分析と社内制度との整合性を重視することが重要性を増しています。

既存社員との公平性・納得感を考慮する

優秀な中途人材を獲得したいあまり、既存社員とのバランスを無視したボーナス設計を行うと、不満やトラブルの原因となり得ます。

たとえ高額なボーナスを提示して中途採用に成功したとしても、既存社員との公平性が保たれていなければ、社内の士気が低下し、大量離職につながる可能性も否定できません。

中途採用者へのボーナス設計では、既存社員のやる気を損なわないよう、納得感を重視することが、組織の安定に貢献する要素となります。

職種や等級に応じて変動制を設ける

中途採用者に向けたボーナス設計で重要なのは、一律支給ではなく、職種や等級に応じて柔軟に支給額や支給条件を変動させることです。

変動制を導入することで、採用難易度の高い職種や特定のポジションなど、社内の役割に応じた合理的かつ効果的なボーナス設計を実現できます。

他の待遇(年収、昇給制度など)とのバランスを取る

中途採用者へのボーナス設計が、他の待遇とバランスを欠いている場合、既存社員の年収や昇給制度だけでなく、組織全体に悪影響を及ぼす恐れがあります。

ボーナス支給額だけが突出し、年収体系や昇給制度との整合性が取れていないと、給与テーブルや評価制度の一貫性が損なわれる可能性があります。その結果、組織全体の人件費バランスが崩れ、昇給や昇格において歪みが生じるリスクも高まるでしょう。

コストインパクトを計算し、予算内で設計する

ボーナスは中途採用において採用力を高める点で非常に効果的な手段ですが、コストインパクトを計算せずに無計画に支給すると、組織全体の人件費構造に悪影響をもたらす要因となります。

そのため、予算枠に応じてボーナス支給額の上限や対象人数を設定する必要があるでしょう。定量的なコスト管理を行うことで、予算超過を防ぎ、制度の持続性を確保することが求められます。

支給時期・分割支給などで離職リスクへの対策を講じる

中途採用者へのボーナス支給は人材獲得に効果がある一方で、入社後早期に全額を支給した場合、「もらった後すぐに離職してしまう」というリスクがあることも認識しておく必要があります。

このため、ボーナスの支給時期を調整したり、分割支給とするなど、仕組みを工夫することで、早期離職の防止だけでなく、定着して活躍できる人材かどうかの見極めにもつながります。

制度として文書化し、社内外への説明が可能な状態にする

中途採用者に対するボーナスの金額はもちろん、支給条件や支給時期などを明文化しないまま運用すると、混乱やトラブルを招く原因となります。

中途採用者のボーナスは、制度として共通ルールを設定したうえで文書化しておきましょう。制度として完成されていれば、社内での運用時の混乱回避だけでなく、社外に対しても公平かつ一貫した基準に基づいて運用している企業であることの証明になります。

中途採用ボーナス支給時の注意点

中途採用者にボーナスを支給する際には、以下の2つの注意点があります。

支給条件を明確にし、口頭だけで済ませない

中途採用者へのボーナス支給において最も重要な注意点は、必ず支給条件を明確にし、文書で提示したうえで同意を得ることです。

口頭での案内や不明瞭な条件提示では誤解を招き、トラブルの原因になります。支給条件を文書化しておくことで、万が一法的トラブルに発展した場合にも、証拠として提示することが可能です。

支給後のトラブルを避けるため、事前説明を丁寧に行う

ボーナス支給後のトラブルを回避するためには、中途採用者との認識のズレが生じないよう、事前説明を丁寧に行うことが重要です。

たとえば、ボーナス支給額が変動制であるにもかかわらず、その説明を怠ると、「支給額が予想より少ない」といったクレームにつながる可能性があります。

ボーナス制度に関する事前説明は、自社の誠実さを示すだけでなく、中途社員との信頼関係を構築するうえでも不可欠です。

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今回は、中途採用者に対するボーナスの重要性について、企業が知っておくべき、さまざまな知識や方法をご紹介しました。

中途採用者の獲得は、企業にとって大きな恩恵をもたらします。ただ、ますます採用競争が激化する中で、自社が求めるスキルや経験を持つ人材を採用するには、相応の工夫と戦略が求められます。

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