簿記の資格を活かせる副業とは？時給相場や案件例、注意点まとめ
経理の知識を習得できるうえに、就職や転職時に役立つ有益な公的資格として人気の簿記。
本業だけでなく、副業を始める際にも簿記の資格はフル活用できるため、取得するメリットは非常に大きいといえるでしょう。
今回は、簿記の資格が活かせるおすすめの副業について「種類」「具体的な案件例」「時給の相場」などのポイントと、副業をする際の注意点まで詳しく解説していきます。
簿記の資格は副業に使える？
簿記資格は社会的信用度も非常に高く、ニーズもあるため、安心して稼げる副業の代表格といえるかもしれません。
副業でも経理関連の事務代行をはじめ、ライターや資格取得に関する講師職まで多岐にわたるため、自分に合った仕事を選びましょう。
また、在宅経理の案件も豊富にあるため、時間の融通が利きやすいという点でもメリットの大きい副業といえます。
簿記の資格を活かせる副業
簿記の資格が活かせる主な副業は、以下の4種類が代表的といえます。
記帳代行
事業を営むうえで日々発生するさまざまなお金のやりとり（取引）の内容を帳簿に記載する記帳。
法人税や所得税は、この帳簿に基づき税額を計算して申告を行うため、正しい記帳の作成をしなければなりません。
通常は企業内の経理担当者が担当する記帳を、副業として請け負うのが記帳代行です。多くの企業における業務のアウトソーシング化に伴い、副業案件としても非常に多く見受けられるようになりました。
依頼主から渡される領収書や請求書の控え・通帳のコピーを勘定科目ごとに仕訳して、専用の会計ソフトかExcelのフォーマットに入力していきます。
日次取引がメインのため、簿記の資格がある方なら経理経験がなくてもトライできる、おすすめの副業といえるでしょう。
会計・経理ライター
Webサイトなどで、会計・経理ライターとしてテーマに沿った記事を執筆する副業も、簿記の資格がある方にはトライしやすいでしょう。
金融関連の記事はコンテンツとしても非常に人気が高いのが特徴です。簿記の資格と、ある程度の文章力があれば知識をフルに活かして、経理や会計に関するジャンルでの執筆ができます。
専門性を必要としないネット記事のまとめや、ドラマの感想などの執筆は案件も多い分、スキルは必要ないため文字単価は1文字0.5円以下と低いものがほとんどです。
一方、専門知識が求められる記事は1文字1円以上の案件も多く、注目も集めやすいため、将来的に経理や会計ジャンルに特化したライターとして活躍することも可能です。
しかもPCがあれば場所も選ばず、空いた時間を有効に利用できるため、副業としてまさに理想的といえるかもしれません。
経理アシスタント
企業の経理部門で新人を雇った場合、膨大な時間やコストを費やすことになり、1人前に育ったところで退職や転職というリスクもゼロではありません。
繁忙期など人手が必要な時だけ、簿記資格を所有し専門知識のある人材に経理アシスタントの業務をアウトソーシングすれば、低コストで確かな仕事もしてもらえるというメリットがあります。
簿記資格のある方の副業としても、知識やスキルがダイレクトに活かしやすく、スポット的な働き方ができる点で、取り組みやすく続けやすい仕事といえるでしょう。
資格講師
国家資格並みに世間の評価が高い簿記。中でも抜群の知名度を誇る「日商簿記検定」は累計3,000万人近くもの方が受験している人気の資格です。
簿記検定は下記の3つが有名で、それぞれ主催者や階級も異なりますが、知名度・難易度共に日商簿記が一番高いのが現状でしょう。
就職や転職、実務でのスキルアップを目指し、日商簿記検定を受験する大学生や社会人に向けて、試験対策などの指導を行う資格講師も、簿記資格を有効に使える副業といえます。
専門スクールなどの簿記講座や完全オンラインでの指導など、自分の状況に合わせた働き方が出来るため、おすすめです。
※出典1：日本商工会議所HP 日本商工会議所
※出典2：公益社団法人 全国経理教育協会HP 公益社団法人 全国経理教育協会 ZENKEI
※出典3：全国商業高等学校校長協会/公益財団法人全国商業高等学校協会HP 全国商業高等学校長協会/公益財団法人全国商業高等学校協会
簿記の資格を使った副業案件の例
簿記の資格が活かせる副業案件を「稼働時間」「単価」「条件」の具体例を踏まえながら、以下に2例紹介していきます。
オンラインでの簿記試験対策講座の講師
| 稼働時間 | 土日（25時間程度/月） |
|---|---|
| 単価 | 時給2,500～3,500円程度 |
| 条件 | ・日商簿記検定1級の資格を有していること |
青色申告に関する記事の執筆（タイトル・見出し作成含む）
| 稼働時間 | 平日夜間・土日（40時間程度/月） |
|---|---|
| 単価 | 時給2,000～4,000円程度 |
| 条件 | ・3,000文字程度の記事を毎月5本程度執筆できること |
簿記の資格を使った副業案件の時給相場
簿記の資格があれば、副業でもお金の出入りに関する知識を活かして経理業務を担い、活躍することが可能です。
以下のように副業でも比較的高めの報酬を得ることが可能なため、月に10万円程度の収入も見込めます。
- 経理事務/時給1,500～2,000円程度
- 会計セミナー講師/時給1万5,000～2万5,000円程度
簿記の資格を使った副業の注意点
簿記の資格を使って副業をする際に注意しなければならない点について、特に大事な2点を以下で解説していきます。
最低でも簿記2級が必要
業務において簿記のスキルをアピールする場合、客観的な基準としては「簿記2級」を取得していることが最低条件といえるでしょう。
簿記2級のレベルは日本商工会議所（※1）では、以下のように定義されています。
- 高度な商業簿記・工業簿記（原価計算）を修得していること
- 財務諸表の数字から経営内容を把握できること
簿記2級の資格取得者＝企業の財務諸表の作成が問題なく、かつ、経営内容が把握できる方。ということになります。
簿記2級を取得していれば、副業市場においても高度な会計知識を有していることの証明になるため、経理の実務経験がなくても活躍することが可能です。
※出典1：日本商工会議所「商工会議所の検定試験」HP 簿記 2級
時間の管理は大切
副業を始めれば、本業での勤務とは別に副業に割く時間を作らなければなりません。
この調節がうまくいかないと、本業にも副業にも支障が出てしまいます。
また経理関連の仕事を副業にした場合、月次なら月初、年次であれば3月決算の企業の場合、4・5月が繁忙期になります。
当然この繁忙期に合わせて副業人材のニーズが高まるため、本業でも同様な仕事をしているとスケジュールがかぶって、対応しきれないケースもあるはずです。
このようなトラブルを避けるためにも、あらかじめ「1日〇時間」あるいは「平日〇時間で休日は〇時間」「1ヶ月あたり〇時間」など、必要な時間を明確に数値化したうえで管理していくとよいでしょう。
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