エクセルを使った副業とは？時給相場や案件例、注意点まとめ
関数を用いての表計算や集計など、資料作成やデータ整理において今や必要不可欠ツールであるエクセル。
デスクワークで最も必要なスキル＝エクセルを使いこなせること。といっても過言ではありません。エクセルのスキルがあれば、副業で活かして収入アップも可能です。
今回はエクセルを使った副業を検討されている方に向けて、スキルを活かしやすい案件例や時給の相場、また副業をする際の注意点まで詳しく解説していきます。
エクセルを使った副業はある？
デスクワークの効率化に欠かせないツールであるエクセル。このエクセルを使った副業案件にはいくつか種類があり、スキルによって依頼される案件や単価が変わってきます。
「在宅でできるもの」「高いスキルが求められないもの」「VBAなど専門性に特化したもの」など、自分の状況やレベルに合わせて案件を選ぶことが可能です。
エクセルを使った副業の主な種類
エクセルの機能を駆使してできる主な副業は、以下の5種類が代表的といえます。
データ入力
エクセルという枠だけでなく、副業の中でも人気の高い案件がデータ入力といえるかもしれません。
エクセルのスキルに関しては、さほど高いレベルは求められないうえに、在宅でスキマ時間をうまく利用して気軽にできる点が何よりのメリットです。
入力する情報は企業名や役職名・氏名などから商品情報、アンケート結果まで多岐にわたり、案件も見つけやすいものの、単価相場は低めの傾向にあります。
ただし、データ入力に求められる正確かつ、スピーディーなタイピング能力をうまく活かせば、オンライン事務やコールセンター業務など、単価が高めな副業にシフトチェンジしやすいでしょう。
データ集計
大量のデータの合計や平均値などを、SUMやSUMIF・AVERAGEなどの関数を用いて効率よく算出できる点は、エクセルの神髄といえるかもしれません。
この機能は、例えば店舗ごとの1日の総売上額や、顧客アンケートの結果などに非常に役立ちます。
あらかじめ基準となるグループの項目決定と並び替え・集計フィールドや方法を設定したフォーマットを作っておけば、あとは数字をひたすら入力するだけでさまざまな集計表の作成が可能です。
データ集計を副業にする場合、複数の関数を問題なく扱えるレベルであれば、データ入力の副業よりも高い報酬を得ることができるでしょう。
データ分析
データ更新が頻繁でなく、扱うデータが数十万というレベルでなければ、エクセルの分析ツール機能を使うことで手軽に高度な分析ができるのも、エクセルならではのメリットといえるでしょう。
データ分析により客観性の高い数値の可視化が可能となり、売り上げ目標の伸び悩みなど問題となっている原因の特定や、将来の動向予測が可能です。
また意思決定への時間短縮につながるため、企業の経営判断やマーケティングには欠かせないものとなっています。
業務プロセスの一環としてデータ分析の重要性は年々高まっているため、副業においてもニーズがあり、案件は見つけやすいかもしれません。
副業にするのであれば、少なくともデータの良し悪しや相対的な基準値の算出に必要な、IF・AND・AVERAGE・MEDIAN・RANKなどの関数、マクロやVBA（Visual Basic for Applications）のスキルは必須です。
上記に加えてデータの可視化に欠かせない、条件付き書式やグラフのスキルも合わせて身に付けておくとよいでしょう。
システム開発
表計算ソフトウェアとして演算機能はもちろんのこと、処理の流れを覚えて自動化するマクロの機能によって、同じ作業の繰り返しなどに威力を発揮するエクセル。
作業データもテキスト形式でファイルアウトできることにより、他のアプリケーションへのデータのやりとりがスムーズに行える点がメリットといえるでしょう。
またプログラミング言語の一つであるVBA（Visual Basic for Applications）を使えば、エクセル単独の機能ではできなかった作業の効率化も可能です。
何より開発コストが抑えられるため、エクセルがシステム開発に採用されるケースが多くなっています。
業務効率化ツールの構築や、在庫管理システムの開発などニーズも非常に高まっているため、VBAのスキルがあれば高額報酬が得られる副業として狙い目かもしれません。
マクロ作成
マクロは処理の流れを覚えて自動化する機能によって、同じ作業の繰り返しなどに威力を発揮します。
例えば企業の各事業部や各支店の売り上げ・利益表の作成といった事務作業の効率化にマクロは欠かせません。
また、多数の取引先に送る請求書や、エクセルに入力された顧客情報などの手間のかかるデータ整形もマクロであれば自動で実行できるため、副業としても非常にニーズがあります。
マクロを扱えれば、より高単価な副業案件の獲得も可能なため、効率よく収入を得たい方にはぴったりの副業です。
エクセルを使った副業案件の例
エクセルのスキルが活かせる副業案件を「稼働時間」「単価」「条件」の具体例を踏まえながら、以下に2例紹介していきます。
パソコン教室でのエクセル講師
| 稼働時間 | 土日のみ（20時間程度/月） |
|---|---|
| 単価 | 時給3,000～5,000円 |
| 条件 | ・Excel VBA/Access VBAスタンダードクラウンを所有していること |
営業ターゲットリストの作成
| 稼働時間 | 平日夜間・土日（30時間程度/月） |
|---|---|
| 単価 | 時給1,000～1,500円程度 |
| 条件 | ・1分あたり150文字程度のタイピングスキル |
エクセルを使った副業案件の時給相場
副業でも需要があるエクセルを使った副業。時給や単価に換算すると、相場は求められるレベルによってかなりバラつきがあるのが特徴です。
フォーマットに数値を入力するだけのデータ入力は、パソコンが使えれば誰でもできるため、単価は非常に低く設定されています。
副業としても高単価な案件を目指すのであれば、関数やマクロなど、ある程度のスキルがないと少々難しいかもしれません。
- データ入力：1件あたり40～100円程度
- データ集計：時給1,800～2,500円程度
エクセルを使った副業の注意点
エクセルを使った副業を始めるには、知識や技術のほかに、あらかじめ注意しておかなければならないことがあります。以下2つの注意点を心得たうえで副業を始めるようにしましょう。
データの漏洩に注意
エクセルを使った副業は、企業や店舗の売上管理や顧客情報など非常に重要なデータを扱うため、データの漏えいには最大限の注意を払わなければなりません。
データの取り扱いに“うっかり”は許されません。些細なミスでも副業先との信頼関係が損なわれる可能性は十分あります。
また副業で得た情報を本業で活用することはもちろん、逆もまた最悪のケースでは処分の対象となります。副業・本業いずれにしろ、ルールはきちんと守って業務に取り組むようにしましょう。
確定申告が必要な場合がある
1月1日から12月31日までの間に、エクセルを使った副業で得た所得が20万円を超えると、本業での年末調整（※1）とは別に確定申告（※2）の義務が発生します。
副業で得た収入から必要経費（※3）を差し引いて所得を算出し、毎年2月16日から3月15日までの期間に、居住する地域か事業所を所轄する税務署に申告と納税を行わなければなりません。
また、副業による所得が20万円以下の場合でも、住民税（※4）に関しては別途申告が必要のため、注意しましょう。
副業は本業の勤め先の許可を得ていることが前提ですが、もし何らかの事情で内緒にしている場合は、住民税の徴収方法を「普通徴収」（※5）にしておきましょう。
給与から天引きされる「特別徴収」（※6）を選択すると、副業で得た所得により住民税が増えて本業の勤め先に気付かれる可能性があります。
一方、自分で住民税を納める普通徴収は、勤め先にバレる可能性はかなり低くなるためおすすめです。
副業での確定申告に関する情報をより詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
※1出典：国税庁HP 年末調整がよくわかるページ
※2出典：国税庁HP 確定申告が必要な方
※3出典：国税庁HP やさしい必要経費の知識
※4-6出典：総務省HP 地方税制度｜個人住民税
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