中小企業診断士の副業とは?時給相場や案件例まとめ
企業経営に関する国家資格である中小企業診断士は、合格率が約4% 程度と難易度の高い資格でもあります。同資格を得ていることで社会的信用度も上がるため、高収入な副業をすることも可能です。
今回は、中小企業診断士の資格やスキルが活かせる副業について「種類」「具体的な案件例」「時給の相場」などのポイントから、始める際の注意点まで詳しく解説していきます。
中小企業診断士は副業できる?
日本企業においてその占める割合が9割を超え、まさに我が国の経済や産業を支えている中小企業。
その中小企業をターゲットに、経営者が抱えるさまざまな問題や課題に専門知識を活用しながら的確な診断や助言を提供し、経営改善に導く心強い味方として高い信頼を寄せられているのが中小企業診断士です。
副業においても、経営サポートのプロとして本業で培った経験や知識がフルに活かせる場合が多く、スポット的な業務に関しても非常にニーズがあるため、高い報酬が得られます。
中小企業診断士の副業の主な種類
中小企業診断士が活躍できる副業について、代表的な5種類の仕事を以下で紹介します。
経営コンサルティング
中小企業診断士の知識や経験がダイレクトに活かせる副業に、経営コンサルティングが挙げられます。
中小企業から直接依頼を受けて、週末や本業の業務終了後の時間を有効に活用しながら効率良く稼ぐことが可能です。
副業での経営コンサルティングとしてニーズが高まっているのは、高齢化や人口流出などの理由からシャッター通りと化した、商店街の支援などが代表的でしょう。
経営戦略などの提案により、商店街が再びにぎわいを取り戻す様子を通じて直接手ごたえを感じられるため、非常にやりがいのある副業といえるでしょう。
また経営コンサルティングの副業は5年ごとの資格更新時に必須とされる、30日以上の実務を行う「実務従事」の日数を稼げるというメリットもあります。
専門家派遣
専門家派遣は、創業者や経営の向上を図る中小企業者等が抱える経営や人材・マーケティングに関するさまざまな問題に対し、中小企業者等からの申請内容に応じて適切な助言等を行うことにより、問題の解決を目指す仕事です。
国や地方自治体などの行政機関や商工会議所などの公的機関と業務委託契約を結び、各施設を訪れる相談者に対して経営コンサルティングや財務・人事相談に乗ることで、中小企業者等の順調な発展・成長の促進を支援します。
勤務パターンとしては施設に常駐するだけでなく、相談依頼が発生した時だけ出勤する場合もあります。
国や地域が行うさまざまな案件に携われるため、中小企業の現状について広い視野で対応でき、スキルUPできる点がメリットといえるでしょう。
執筆業
中小企業診断士の副業には執筆業も挙げられます。中小企業診断士試験の受験生へのアドバイスやニュースサイトへの寄稿であれば、中小企業診断士を本業にしている人にも劣らない記事が書けるので、収入を得ることが可能です。
また、受験生に向けて使用した講座や教材を紹介するブログを運営し、アフィリエイトなどによる収入を得るという副業もあります。
ブログの運営は空いた時間に自分のペースで作業を進めることができ、ノートパソコンなどが1つあれば執筆できるので、場所も自由に選択できます。
この副業では、時間・場所を問わず副業を行うことができるというメリットがあります。もっとも、実績が少ない間は単価の高い仕事が入ることは少なく、副業の収入も安定しないでしょう。
そのため、長い期間をかけて実績を積み上げていくことが重要です。
補助金・助成金申請
国や自治体の事業である中小企業の事業再構築補助金や、サービス・製品開発・IT導入に対する助成金申請をサポートするのも、中小企業診断士が副業として行える業務のひとつです。
これらの事業は資金繰りに苦慮する企業にとって返済義務もなく、売り上げ拡大や生産性向上につながる制度のため、非常に人気が高まっています。
ただし、事業計画書をはじめとするさまざまな申請書の提出を必要とし、審査があるため必ずしも支援を受けられるとは限りません。
このような企業に対し、中小企業診断士ならではの知識を活かして、正確で効果的な申請書の書き方や面接・プレゼン審査の指導、採択後の報告書作成をサポートします。
1つの案件ごとに契約する形式が多く、報酬は着手金のほかに支援が受けられることになった場合の成功報酬金の2段階に設定されていることがほとんどです。
セミナー講師
中小企業の経営者などに向けたセミナー講師も中小企業診断士の副業としておすすめといえるでしょう。
例えば近年ニーズが高まっている「補助金・助成金申請に関するノウハウ」や、「事業計画についての具体的な考察」などはセミナーとしても人気を誇っています。
中小企業のほかに行政機関からの依頼も多く、単発案件のため副業としてもまさにうってつけといえるでしょう。何より副業としてセミナー講師を行う利点は、知名度が上がる点にあります。
セミナーをきっかけにして、コンサルティング業務や執筆業などほかの仕事につながっていくことで、さらに収入もUPしていくのもメリットといえるでしょう。
中小企業診断士の副業案件の例
中小企業診断士の資格やスキルが活かせる副業案件について、「稼働時間」「単価」「条件」の具体例を踏まえながら、以下に3例紹介していきます。
中小企業のホームページでのコラム執筆
稼働時間 | 1ヶ月に1記事3000文字の記事を5本執筆(25時間程度/月) |
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単価 | 時給7000~9000円程度 |
条件 | 専門性に富み、経営者に有益なコラムを1ヶ月に3本以上納品できること |
中小企業診断士資格講座での添削指導
稼働時間 | 土日/1日5時間程度(40時間程度/月) |
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単価 | 時給2000~4000円程度 |
条件 | 最新の出題傾向把握のため中小企業診断士の資格取得が1年以内であること |
人材不足対応に関するセミナー講師
稼働時間 | 1セミナー2時間を月に1~2回程度(2~4時間/月) |
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単価 | 時給6500~9500円程度 ※レジュメなどの教材制作代は別途あり |
条件 | 企業との顧問契約経験が多数あること |
中小企業診断士の副業案件の時給相場
副業においても経営の現場で培った経験やスキルが活かせる中小企業診断士。副業をした場合、時給や単価に換算すると、その相場は以下のようにほかの仕事と比べて比較的高めの設定になっています。
- 原稿執筆料/1文字12~15円程度
- 中小企業研修講師/1回2時間あたり1万3000~1万9000円程度
中小企業診断士が副業する際のメリット
経営をサポートするプロとして多彩な活躍ができる中小企業診断士。副業においても以下のようなメリットが得られます。
ネットワークの拡大
副業をすれば、本業だけでは得られないさまざまな業務を体験することができます。とくに記事の執筆やセミナーの講師をすることで名前や顔が知られれば、人脈だけでなくほかの業務の受注につながる可能性があります。
また経営コンサルティングの場合は、単独で業務を請け負うわけではなくチームを組んで対応することが多いため、中小企業診断士同士での横のつながりも増え、有意義な情報交換も図れるでしょう。
キャリアの多様化
中小企業診断士として副業をすることは、人脈や仕事の幅が広がるだけでなく、本業を続けながら個人事業主として開業できる可能性も高まります。
またキャリアを積んでいけば、個人事業を法人化して本格的なビジネスに参入することも可能です。中小企業診断士の副業は、努力を重ね成果を出し続けていれば、高い報酬だけでなく自分の可能性をどんどん広げられる点も特徴といえるでしょう。
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