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コロナ禍でも効果的な副業人材。プロマーケターを活用して得たメリットとは?―森氏インタビュー<前編>

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企業と個人が成⻑できる副業サイクルの実現を目指し、副業人材マッチングサービスを展開しているlotsful(ロッツフル)では、Webメディアlotsful magazineをスタートさせ、副業人材の活用事例などを発信しています。(lotsfulの活用をご検討されている法人様はコチラ

 今回は、BtoB向けの手順書作成・共有プラットフォーム「Teachme Biz(ティーチミー・ビズ)」を開発・提供する株式会社スタディストCMO(※取材当時)の森勇樹氏に話を伺いました。森氏は同社で副業人材を活用しながら、自身も他の企業で副業人材として活躍中です。企業と個人、双方の立場だからこそ得られた経験を前編・後編の2回に渡ってご紹介。

――副業人材の活用を検討している企業や副業にチャレンジしたいと思っているビジネスパーソンが、「今最も知りたい」と思う情報をお伝えします。

前編では企業側からの目線で、副業人材を活用する背景やそのメリットについてお聞きしました。

会社情報

株式会社スタディスト ビジュアルSOPマネジメントプラットフォーム「Teachme Biz」の開発・販売。
設立年 20103
社員数 99
副業活用ポジション マーケティング部門

森 勇樹 氏

東京理科大学卒。パーソルキャリア株式会社にて、求人メディア事業のマーケティング部門およびデータ部門のゼネラルマネージャーを歴任。同サービスのブランド認知向上・利用ユーザー数拡大などに従事した後、20194月よりマーケティング部長として株式会社スタディストに参画。20197月に執行役員CMOに就任。(※取材当時)現在は、弁護士ドットコム株式会社 クラウドサイン事業本部 マーケティング部長として就業。

デジタルマーケティングのスペシャリストを副業人材として活用。

スタディストさんでは、どのようなポジションで副業人材を活用していますか。

森氏

開発とマーケティング、PR3部門になります。私が管掌するマーケティング部門でご活躍いただいているAさんは、当社のデジタルマーケティングを中心にフォローいただいています。

私は2019年春にスタディストにジョインしたのですが、当時はマーケティング部門の大半が経験の浅いメンバーだったこともあり、私自身も実務面での稼働が多く、本来の役割の部分に時間を割きづらい点が課題でした。そんな中で、実務面や育成まで私の業務をサポートいただき、部門のメンバー4名と一緒に動いていただける方を副業で採用することにしました。

中途採用ではなく、副業人材を活用した理由は?

森氏

中途採用と副業人材の採用を同時並行で行っていたのですが、中途だと採用までに時間がかかっていました。その間に、副業人材で経験豊富なAさんが見つかったので、お願いすることにしたんです。

Aさんはデジタルマーケティングのスペシャリストというだけでなく、人に教えることも好きな方だったので、今回のポジションにマッチすると思いました。

副業で協力を依頼するにあたって、具体的にどのような業務をお任せしたのでしょうか。

森氏

Aさんには広告運用の戦略~実行までのサポートを依頼し、CVRの目標値を決めてコミットしていただきました。また、隔週で定例会にも参加してもらっています。

日々のコミュニケーションはチャットで行い、マーケティング施策に関するサポート業務にも関わっていただきました。経験が浅いメンバーばかりだったので、チャットでかなり細かくアドバイスしてもらいましたね。

Aさんがジョインして、マーケティング部門においてどのような変化がありましたか?

森氏

リスティング広告のCVが、34カ月で約1.4倍に上がりました。Aさんは有名代理店出身ということもあり、目標値に対し、何をどうすれば目標にアプローチできるのか?施策の方向性や具体案まで細かくメンバーにフィードバックいただくことで、短期的な成果はもちろん、メンバー自身の引き出しも増え質の高いコミュニケーションができるようになったと感じています。ベンチャーではなかなか経験することができない一流企業のメソッドをAさんから学ぶことができたのも貴重な経験だったと思います。その後、中途で経験者を採用できたので、現在Aさんにはデジタルマーケティングのアドバイザー的ポジションで力をお借りしています。

広告運用については、多くの場合、広告代理店に依頼すると思います。今回はそれをAさんに依頼した形になりますが、副業人材に任せたからこそ感じられた利点はありますか。

森氏

目に見える部分ですと、広告代理店に支払う広告運用費よりも副業人材の人件費の方が安ければ、単純にコストを削減できます。目に見えない部分だと、コミット力ですね。広告代理店など外部に業務を依頼すると、先方としても自社の売上が重要になるので、予算によって力の入れ方が変わってしまうことは構造上あると思います。

しかし、副業人材の場合は、当社に何らかの魅力を感じてジョインしてくれる方にお願いできれば、正社員と同じようにモチベーションが高く、エンゲージメントも遜色ありません。そのため、伴走感を強く感じることができるでしょう。そこが副業人材の魅力でもあると思います。

 

人件費を抑えながら柔軟に対応できる副業人材が、より必要となる。

現在、新型コロナウイルスの感染拡大によって、ビジネスの世界にも大きな影響が出ています。混沌とした状況の中で、副業人材を採用するメリットは?

森氏

マーケットが今後どうなるか分からない状況で中途採用を行ってしまうと、人件費が固定経費としてかかってしまい、負担になってしまいます。しかし、副業人材なら、たとえレベルの高い人を採用しても人件費を抑えつつ、フレキシブルな組織運営で事業のアジリティを高めることができるでしょう。

当社としては社員を無理に増やさず、今いるメンバーを育成しながら各部署に人員を配置していく予定です。その中で、どうしても補強が必要なポジションについては副業人材を採用し、スピード感を持ってスキルの高い方を確保していこうと考えています。

副業人材のスキルの見極めなどは、どのように行っていますか。

森氏

副業人材の採用を含め、当社の場合ほとんどがリファラルです。以前からその人を知っている場合、レベル感が事前に分かっているので、採用する側は安心なんですね。ただ、リファラルにはつながりに限界もあるので、もちろん、ゼロベースでの副業人材の採用も考えています。スキルや人柄が可視化されているようなものがあると便利だと思います。その点、lotsfulでは普段なかなかつながりの持てない方との出会いや、タレントプランナーの方が間に入り、独自に可視化されたデータ、「タレントカルテ」を見ることができるので、リスクを減らし採用の可能性を広げられそうですね。

(編集・取材・文:眞田幸剛)

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