
採用コンサルタントとは?メリットデメリットや選び方の解説
少子高齢化に伴う労働人口不足や採用活動の複雑化により、社員はもちろん、副業人材の獲得も難しくなっています。
そのため、採用コンサルタントの助けを借りることは、効率的な採用手法の一つといえます。
本記事では、採用コンサルタントについて、近年注目を集める採用代行との違いをはじめ、選び方や活用時のメリット・デメリット、注意点を踏まえながら、詳しく解説していきます。
採用コンサルタントとは
採用コンサルタントは、採用に関するコンサルティングを提供するポジションやサービス全般を指します。
採用コンサルタントは、企業の現状や課題を踏まえて求める人物像を明確にし、適切な採用戦略を立案します。
また、母集団形成や選考プロセスの構築、面接官のトレーニングなど、採用活動全般に関する実務的な支援も、採用コンサルタントが担います。
企業の採用活動が高度かつ複雑化する中、専門的な知見とノウハウを有する採用コンサルタントは、人材採用を成功に導く心強いパートナーといえるでしょう。
採用コンサルタントと採用代行の違い
採用活動におけるノウハウの提供やコンサルティングを担う人材(職種)を指すのが、採用コンサルタントです。
一方、採用代行(RPO:Recruitment Process Outsourcing)とは、企業の採用活動に関連する業務を外部サービスへ委託すること、もしくは採用業務を代行する企業を指します。
ただし、両者は明確に区分されているわけではありません。採用コンサルタントや、採用代行を運営する企業によっては、定義や提供サービスの範囲が異なることもあります。
採用代行(RPO)に関しては、下記の記事も参照ください。
関連記事:RPO(採用代行)とは?費用相場やメリットデメリットの解説
採用コンサルタントに依頼できる主な業務
企業の採用活動において、採用コンサルタントが特に効果を発揮する主な業務を5つ紹介します。
採用戦略立案
企業の中長期的な成長を見据え、適切な人材確保をするには、効果的な採用戦略が欠かせません。
採用コンサルタントは、採用市場の動向分析や競合企業の状況調査などを行い、経営層や人事部門と連携を取りながら、最適な採用戦略を立てることが可能です。
母集団形成
自社が求める優秀な人材を確実に獲得するには、条件に見合った候補者を一定数集める母集団形成が必要不可欠です。
採用コンサルタントは、母集団を増やすための施策を提案し、自社の状況にマッチした手段を提供することが可能です。
良質な母集団形成は、計画的な採用活動の実現につながり、採用後のミスマッチを防ぐことができます。
選考プロセス構築
求職者のエントリーから内定までの効果的な選考プロセスに関するサポートや代行業務も、採用コンサルタントの知識とノウハウが有効活用できるでしょう。
面接マニュアルや想定問題集の作成時はもちろん、会社説明会やインターンシップといったイベントの企画サポートも依頼できます。
また、書類選考時のスクリーニングをはじめ、面接日程の調整や面接官代行、応募者への合否連絡なども採用コンサルタントが得意とする業務です。
採用レポーティング
採用活動の結果を分析し、改善点を抽出するための重要なプロセスである採用レポーティングも、採用コンサルタントのスキルが発揮される業務の一つです。
採用KPIの設定・管理をはじめ、採用プロセスの評価や応募者のデータ分析、採用チャネルごとの効果測定などを行います。
企業はこの結果を基に、採用活動の効果を可視化し、次回の採用活動に向けた改善点を見出すことが可能になります。
面接支援
採用コンサルタントは、クライアントである企業が抱える課題と目的を理解したうえで、必要に応じて面接官のトレーニングや評価基準の設定、ガイドラインの作成などを支援します。
また、面接をスムーズに進めるためのサポートや面接後のフィードバックを通じて、次回の面接に向けた改善点の共有も行います。
採用コンサルタントを活用するメリット
採用コンサルタントを活用した場合、自社の採用活動において以下に挙げる4つのメリットが得られます。
専門知識の活用
採用コンサルタントは採用のエキスパートとして、業界ごとの最新の採用トレンドはもちろん、人事制度や労働法規の改正にも常にアンテナを張り巡らせています。
このため、クライアントである企業に対し、常に正しい情報と最適な提案を提供することが可能です。
専門知識が豊富な採用コンサルタントに依頼することで、効果的な採用活動ができるうえ、社内にもノウハウが蓄積されます。
時間とリソースの節約
企業の採用担当者は幅広い業務を担うため、大きな負担を抱えがちです。特に人事部門でのリソースが不足している企業では、効果的な採用活動が行えないという課題を抱えることも少なくありません。
採用コンサルタントに自社の採用業務を依頼することで、これらの悩みや課題を効率よく解決できます。
また、時間とリソースを節約できることで、自社の採用担当者はより重要なコア業務に専念できる点も、採用コンサルタントを導入するメリットといえるでしょう。
採用プロセスの最適化
採用コンサルタントによって、企業の採用プロセスが詳細に分析され、支障となっている原因や改善点が明確になります。
このため、企業はどの部分を改善していけば、より効率的な採用が可能になるかを把握できるでしょう。
また、最も効果的な採用チャネルを選択することによって、求める人材の獲得率が向上します。
さらに、システムの導入やデータ活用、面接プロセスの標準化などを行うことで、採用活動全体のパフォーマンスと精度も向上するでしょう。
候補者の質の向上
採用コンサルタントは、企業の求めるスキルや経験を所有する候補者像を定義し、採用要件を具体化することが可能です。
また、採用活動のデータを収集・分析することで、最も適した採用チャネルを選定し、ターゲット層にリーチします。
このため、適切で質の高い人材を効率的に見つけることができるようになるでしょう。
採用コンサルタントを活用するデメリット
採用コンサルタントの活用には多くのメリットがある一方で、以下の4つのデメリットや注意点があることも認識しておきましょう。
費用がかかる
採用コンサルタントの活用により採用活動の質が向上する一方で、業務依頼には相応の費用が発生するため、ニーズと予算枠に見合った依頼が肝心です。
料金体系は、施策や採用ツールの作成ごとに課金されるタイプと、採用戦略から計画の実行支援までを担い、月ごとに費用が発生する2種に大きく分かれます。
依頼にかかる費用は業務の範囲により異なりますが、都度課金の場合、相場は30万~100万円程度、月額の場合は約20万円程度を見積もっておくとよいでしょう。
自社文化の理解不足
外部組織である採用コンサルタントは、その特性上、企業の内部文化や価値観を完全に理解するのが難しい場合があるでしょう。
このため、企業と採用コンサルタントの間で認識のズレが生じ、採用プロセスがスムーズに進まないケースも珍しくありません。
採用コンサルタントとは常にコミュニケーションを取り、自社文化や価値観をしっかり共有していくことが重要です。
依存しすぎるリスク
採用コンサルタントの活用は、時間とリソースの節約につながる一方で、自社の採用業務をすべて任せきりにするリスクは否めません。
採用コンサルタントに依存してしまうと、自社にノウハウが蓄積されず、毎回採用コンサルタントの力を借りる必要が生じる可能性もあるでしょう。
将来的に自社単独で効果的な採用活動が行えるよう、採用戦略立案時や選考プロセスにおいても社内の人材が同席し、採用コンサルタントと常に情報共有できる環境を整えることが肝心です。
プロセスの透明性不足
採用コンサルタントに自社の採用活動を任せきりにしてしまうと、採用プロセスの透明性が不足する可能性があります。
プロセスが不透明な場合、社内の人材が採用全体の流れを理解できない状況に陥るケースもあります。その結果、応募者に対して不安を与える要因になりかねません。
企業の実態や求めるスキルが明確に伝わらないと、企業に対する信頼感が低下し、応募辞退や早期離職のリスクが高まるでしょう。
採用コンサルタントの選び方
採用コンサルタントを導入する際は、以下に挙げる5つのポイントにフォーカスして選ぶことで、より効果を上げやすくなります。
業界知識と経験
採用コンサルタントには、課題分析力やプレゼンテーション力といったコンサルティングスキルはもちろん、クライアント企業が属する業界の知識や経験値も必要といえるでしょう。
採用コンサルタントを選ぶ際は、まず自社業界に対して深い知見と実績を持っているか確認することが重要です。
そのうえで、得意分野や競合企業での実績などを参考にして、自社の状況やニーズに合った依頼先を選ぶことをおすすめします。
過去の実績
業界によって採用市場の動向は異なるため、取るべき手法も変えていく必要があります。このため、競合企業での実績が豊富な依頼先を選ぶとよいでしょう。
また、採用コンサルタントによって、業務領域に得意・不得意がある可能性もあります。自社が改善したい課題が明確な場合、その分野における成功事例が多い採用コンサルタントを選択することが有効です。
柔軟な対応力
企業の採用ニーズや市場環境は常に変化しているため、採用コンサルタントには柔軟な対応力が欠かせません。
柔軟な対応力がある採用コンサルタントであれば、最新の市場動向を把握することはもちろん、企業の特性や要件に合わせてカスタマイズしたソリューションを提供できるため、効果的な採用活動を実現できます。
コストパフォーマンス
採用活動には多くのコストがかかります。コストパフォーマンスを重要視し、限られた予算内で最大の成果を上げられる採用コンサルタントを選ぶことで、質の高い人材を適切なコストで採用することが可能です。
また、長期的な視点で採用戦略の立案やアドバイスができる採用コンサルタントなら、永続的な企業の成長と安定に貢献することができるでしょう。
企業文化への理解度
企業には、それぞれ独自の文化があります。クライアント企業の文化を深く理解している採用コンサルタントであれば、適切な採用戦略の立案やサポートが可能になります。
企業文化を考慮した採用活動を支援することで、企業のブランドイメージ向上につながり、優秀かつ自社文化にマッチした人材を獲得しやすくなります。
その結果、採用時のミスマッチを防ぎ、早期離職のリスクを低減できるでしょう。
御社の採用業務を副業社員に任せてみませんか?
今回は、採用コンサルタントの選び方や採用代行との違い、活用時のメリット・デメリット、注意点について解説しました。リソース不足に悩む企業であれば、採用業務を優秀な副業社員に任せることも一手といえるでしょう。
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