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公開日: 2022.4.13

副業を経て社外取締役へ!上場企業の取締役がスタートアップで得た“気づき”とは?


今回、「lotsful magazine」がお話を伺ったのは、スタートアップのリプカに副業で参画し、その後、同社の社外取締役に就任した松林篤樹氏です。

本業では、デジタルリスク管理事業を展開する上場企業・エルテスの取締役を務めている松林氏。エルテスでは幹部社員の学びや成長の本業還元を目指し、副業を活用したいと考え、その事例づくりの一環として経験豊富な松林氏に白羽の矢が立ち、副業を開始。

lotsful経由で、SNSマーケティングやペット関連事業を手がけるリプカと出会い、財務ポジションを担う副業人材として同社にジョインしたのです。松林氏は財務面を支えるだけでなく、リプカ代表である塩谷氏のメンター役も担いながらその力を発揮。その後、社外取締役として、招かれることになりました。

本記事では、松林氏から副業人材として働くポイントなど、副業に挑戦してみたい方・すでに始めている方にとって、有益になる情報をお聞きしました。

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松林篤樹 氏

株式会社エルテス 取締役、株式会社リプカ 社外取締役、公認会計士。
事業会社を経て、監査法人で経験を積む。その後、2014年7月に㈱エルテスの取締役に就任し、責任者として株式公開に成功し、事業成長とコーポレートガバナンスの両立をリード。現在に至る。

スタートアップの成長の糧となるために

――まず、副業を始められたきっかけについてお聞かせください。

松林氏 : 私が取締役を務めるエルテスでは、幹部社員が成長機会を得たり、市場価値を知り、本業への還元を図るために副業を認めています。その先行事例づくりの一環として、私が副業を行うことになったのです。そこで、自分の周りの企業ではなく、全く接点のない企業で副業をしようと考え、lotsfulに登録しました。

――lotsful経由で、リプカの財務ポジションに副業として参画されました。lotsfulからいくつか提示があった中で、リプカを選んだ理由を教えてください。

松林氏 : 私がエルテスに参加した頃は、まだスタートアップといえる事業規模で、これからIPOを目指そうという状況でした。そして、エルテスも多くの経験豊かな年長者の方に協力や支援を頂きながら、ビジネスが磨かれて進化したという成功体験がありました。

――リプカに副業で参画され、財務面を支援するだけではなく、代表・塩谷さんのメンター的な役割も果たしていたと伺っています。

松林氏 : そうですね。私もたくさん失敗してきましたし、ケーススタディーも多くの人から聞いてきました。環境や前提がちがうので、同じ結果になるかは未知数ですが、質問されたこと以上のものは答えられるように努めていましたね

私が副業でジョインした頃は、リプカがクライアントワークだけでなく、自社サービスに注力していこうと行動を起こしたタイミングでした。新しい仲間を増やすなど、組織を拡大するフェーズにあり、さまざまな問題が発生する時期でもあったのです。リプカの代表・塩谷さんが長期的な目線と足元の目線で行ったり来たりして大変そうだったこともあり、メンタリングをしながらそれらを整理するようにしました。

――リプカでは自社サービスであるペット事業にチャレンジしていますが、このような新規事業に関するアドバイスや支援もしたのでしょうか。

松林氏 : 自社のサービス・プロダクトをどういうものにしたいかは、その企業が決めればよいと思っています。その際、新規事業を推進し、会社を盛り上げるためには、社内ピッチなどを開催して”お祭り”のようなムードにする演出も大切だといったようなアドバイスはしていますね。また、今後の成長を見据え、投資家や銀行に対しての説明資料作りなども支援しています。


▲株式会社リプカは、SNSマーケティングの支援事業を中心にペット事業に参入する、2020年4月創業のスタートアップ。

副業人材から、社外取締役へ

――リプカの代表である塩谷さんは20代で、社員も非常に若い会社です。コミュニケーションする上での苦労や工夫はありますか?

松林氏 : 私も50代に突入し、その分経験を積んできましたが、新たな驚きを感じたいとも思っています。ですので「苦労」というよりも、若い人と関わりながら「それはもう古いですよ」と指摘されるような新しい気づきを得たい。そのために、彼らと関わっているという側面もあります。だからこそ、フラットなコミュニケーションを心がけています。

――サポートする中で、難しいと感じた部分は?

松林氏 : 副業の場合、業務は基本的に起きたことに対する”事後対応”が多いのではないでしょうか。本業であれば会社と関わる時間も多く、社員の動きを見て「次はこんなことが起きるかもしれない」と、予測が立ちます。すると、事前に予防線を張ることができる。特に組織コンディションは、社員のことだけでなく、取引先やお金のことなど複雑なため、副業のように限られた時間だけだと、先に気づいてあげることがなかなかできない。財務やファイナンスの視点から言うと、半年先はどのようにお金を回していくかといった予測が難しいと感じました。

――今回、若手が集まるスタートアップを経験され、どのような感触を得たでしょうか。

松林氏 : もし、次に同じような企業に副業で入るならば、ある種の”厳しさ”を持って参画をしたいと感じました。スタートアップが突き抜けるためには、目標数字などに対するコミット力が必要になります。そうした厳しさを、演出するような役回りができたらなと。ある程度完成された大企業で、新規事業をやるのとは違いますので、成長のための厳しさを与えられる存在でありたいですね。

――松林さんは、最初は副業人材としてリプカに参画し、副業終了後は社外取締役に就任されていますね。どのようなきっかけで社外取締役になられたのでしょうか。

松林氏 : 副業で参画している中で、経営的な相談はもちろん、インサイドセールスは今後どうしていくべきかといった、財務に限らない幅広い質問が多くなっていきました。せっかくのご縁であるので、リプカが成長を目指して健全なリスクテイクを実現するための助言を、領域を問わずにいつでもできる関係になった方がためになると考え、就任を決めました。


▲創業2年を経て、熱量の高いメンバーが集うリプカ社。代表取締役CEOの塩谷氏は1995年生まれ。

副業を経験をすることで、多様な選択肢が生まれる

――松林さんの本業であるエルテスでは、社員の副業を推進していると仰っていました。副業に取り組むことで、どのような可能性が広がると考えていますか。

松林氏 : 副業を経験することで、「自社のやり方が全てではない」と視野を広げることができます。新規事業などの小さな組織で、新しいメンバーと新しいビジネスを始めることがあるなら、副業の経験は非常に役立つでしょう。

――松林さん自身、本業・副業を含め、これからどのような働き方を考えていますか。

松林氏 : 多くの先人や諸先輩方は、再びスタートアップや別の企業に移り、CXOポジションを務めながら活躍されています。そうした中で、私自身何ができるかと考えたときに、例えば買収先企業のバリューアップを実現させるような業務には、これからも挑戦していきたいと思っています。

――最後にlotsfulを活用した感想をお願いします。

松林氏 : 私のように社外取締役になるといったケースもあるので、副業を経験した先にはさまざまな可能性や選択肢があるなと感じました。また、lotsfulの案件を見ると、面白そうな企業がたくさんあります。lotsfulはそうした企業と出会うことができるサービスだと思っています。新たなビジネス機会を求めて、気になる企業がどのような事を求めているのかを知ることもできます。また、転職を希望しているのであれば、まずは副業から始め、マッチする企業を探すという使い方も有効でしょう。実際、転職の相談を受けたときには、そのようにアドバイスをしています。

(編集・取材・文:眞田幸剛)

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