「副業へのマイナスイメージが180度変わった」スタートアップが副業人材を活用して実感したメリット

副業活用ポジション:

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今回、「lotsful magazine」が取り上げるのは、株式会社リプカの副業人材活用事例です。同社は、AIを活用したBtoBの商談獲得代行サービス『apoli』やSNSマーケティングの支援事業を展開する、2020年4月創業のスタートアップ。現在、新規事業開発と財務、人事の3ポジションで副業人材が活躍しています。

リプカ代表の塩谷氏は、今は「スタートアップこそ副業人材を活用すべき」という考えをお持ちですが、実は当初、副業人材に対して懐疑的だったそうです。――どのようなキッカケで、副業人材に対するマイナスイメージが払拭されたのか?副業人材を活用するメリットなども含め、塩谷氏に詳しく話を伺いました。

会社情報

株式会社リプカ SNS運用代行、アポイント獲得代行、WEB制作、人材紹介 等
設立年 2020月4月
社員数 8名
副業活用ポジション 新規事業開発、財務、人事

株式会社リプカ 代表取締役CEO 塩谷拓斗氏

1995年生まれ。2020年4月、「すべての心に、火を灯す。」を企業理念に掲げた株式会社リプカを創業。2021年4月には、前澤友作氏と共にペットを愛する皆様に向けた「お金贈り企画」を実施するなど、精力的に活動している。

副業人材の能力の高さとコミットする姿勢に衝撃を受ける

まずは副業人材を活用したきっかけを教えてください。当初は副業自体にマイナスイメージを持っていたと伺いました。

塩谷氏

そうですね。正直に言えば、副業をしている人は、本業に力を入れていない、コミットできていないと思っていましたどうも信用できないというか……。そんな中、lotsfulの担当者と元々知り合いだったこともあり、彼から「一度は活用してみたら?」と提案され、それならと副業人材の導入を決意しました。
実際に副業人材のみなさんと一緒に仕事をしてみて、マイナスイメージが180度変わりましたね(笑)。今後は組織づくりに関しても、副業人材ありきで検討していこうと思っています。また、当社の規則も改訂して、社員の副業も可能にする仕組みづくりを動かしています。

なぜマイナスイメージが払拭されたのか、のちほど詳しくお聞きしたいと思います。現在、リプカさんでは、新規事業開発、財務、人事と3つのポジションで副業人材を活用されていますね。それぞれ、どのような課題があったのでしょうか?

塩谷氏

新規事業開発に関しては、新たな事業を計画している中で事業づくりに特化している経験を持つ人が必要だと感じました。社内に新規事業開発のナレッジがあるわけではなかったので、マーケティングリサーチの結果を見極めることができ、事業のリスクとリターンを判断できる方を求めていました。

財務と人事に関しては、組織の急成長を支えるためにはこの2ポジションの強化が急務だなと。逆にこの部分がないと、組織が崩壊したり、成長が止まってしまうので人材の厚みを増したかったのです。

副業人材を採用するにあたって、面談などでポイントとした部分はどこですか。

塩谷氏

もちろん、スキルや経験も見させてもらいました。他にも面談時にたくさん質問を投げかけて、その答えが的を射ていたか、期待以上の回答だったかはベースラインにしました。また、腹を割ってコミュニケーションがとれるよう、私や会社のカルチャーにフィットする人材かも重要視しています。

最初は副業人材にマイナスイメージを持っていた中で、どのようにして考えが変わったのですか。

塩谷氏

新規事業開発を担当いただいている副業人材・Tさんとディスカッションする中で、「まずは一番やりたい世界観を知りたいので、置きにいかずにわがままに話してほしい」と声をかけてもらって。Tさんには実現したい世界観をお伝えし、サービスに落とし込める着地点を探りながらその事業を形にしている最中なのですが、副業なのにそこまでやってくれるのかと衝撃を受けました。

また、Tさんのヒアリング能力の高さにも驚かされましたね。私が言語化できていないことも、「つまり、◯◯ということですね」と言葉にしてくれるので、私の弱点を見極めてしっかりとサポートいただいています。

優秀な副業人材3名のジョインが、メンバーのモチベーションを高める

財務と人事に関しても、どのように副業人材を活用されているのかお聞かせください。

塩谷氏

財務のMさんに関しては、私のメンターに近い感じで関わってもらっています。監査法人などで経験を積み、現在は上場企業の役員をされているMさんは、知識の幅がとても広い。財務に限らず何を聞いても答えてくれるのが心強いですね。

本当に些細なことまで、例えばメンバーの遅刻癖をどう改善していくかといったことまでも、週1回の定例MTGで相談しています。新規事業が形になり始めてきたので、投資家や銀行から資金調達をするための資料作成や、打ち手の見極め、組織づくり・財務的なことをこれからはどんどんお任せしようと計画中です。

また、人事のKさんは決済サービスを手がけるテック企業が本業で、経験も豊富。Kさんには現場に関わる壁打ちなどを対応してもらっています。最近の事例でいうと、「私が1on1を行う内容とは違う角度で、メンバーの本音を引き出してもらいたい」という思いがありました。そこで、外部の人の方が話しやすいと考え、メンバー全員の1on1をKさんにお任せしました。

1on1でヒアリングした、メンバーの考えやキャリアビジョンなどを共有いただき、これからどんなポジションがメンバーにとって最適かの判断材料にしていくつもりです。Kさんには採用活動にもコミットいただき、面接の質問内容や選考の進め方、内定の出し方といった部分もアドバイスいただいています。

副業人材が現場と関わる機会も多いと思いますが、メンバーの反応はいかがですか。

塩谷氏

反対意見などアレルギー反応は、1ミリもありません(笑)。メンバーそれぞれが、自分の市場価値を上げたいと思っているので、能力が高い人の近くで仕事をするのは大歓迎なんです。

経験・スキルがある副業人材が3名もジョインいただき、成長するチャンスだと捉えてくれています。ただ、会うまでは「本当に優秀なの?」と疑問を持っていたメンバーもいましたが、いざ一緒に仕事を始めてみるとみなさんとても優秀なので、そんな疑問は一瞬でなくなりましたね(笑)。「副業人材の方々を正社員にしましょう」と、メンバー側から意見が出るくらいです。

副業人材と関わる部分で、「苦労した点」はありますか。

塩谷氏

これからリプカが成長していくためには、優秀な人材に参画いただき、強烈な風を吹かせ続けることが重要だと考えています。ですので、そこまで苦労したという点はありませんでした。……ただ、私自身初めは上手い進め方が分かっておらず(笑)。どのようにコミュニケーションをとった方が良いのか、進め方の工夫など、lotsfulの担当者にアドバイスをもらい、やり取りなどサポートに入ってもらいました。それからは、特に問題なく意思の疎通ができるようになりました。

副業人材を活用するためのポイントなど、気がついた点は?

塩谷氏

社内のリソースで足りていない部分を明確にし、その部分をサポートしてもらえるよう依頼しました。この部分を明らかにしておかないと、副業人材を十分に活用できず放置してしまいますから。そこから課題解決のタスクまで、しっかりと描いていただけるように、コミュニケーションをとっています。

また、ロードマップだけを作るのではなく、現在はどっちが何のボールを持っているかまでクリアにして、業務を進めていくのも重要ですね。利害関係ではなく、「志を共にする仲間であるか」が一番大切だと思いますよ。20代の私に対して経験豊かな人材がフラットに話をしていただけるか、逆に私自身がその方をリスペクトできるか。そういった、人と人との関わりもポイントだと思います。

創業から1年を経て、熱量の高いメンバーが集うリプカ社。

スタートアップこそ、副業を活用するべき

これからさらなる成長を見据える企業にとって、副業人材を活用するメリットは?

塩谷氏

私たちのようなスタートアップほど、副業人材を活用した方が良いと思うようになりましたね。失敗した経験など、自分たちが持っていないものを持っている人がいれば、事業の進め方が変わってきます。つまずかなくてもよい部分で、つまずいてしまうことも防げます

経験をもとに「そろそろ危険ですよ」と信号を出してくれる人がいるのは、ベンチャーにとってメリットが大きいのではないでしょうか。また、業界で名の知れた方が支援してくれれば、それだけで当社を見る目や信頼感も変わってきますからね。

最後にlotsfulを活用した感想をお願いします。

塩谷氏

「素晴らしいサービス」の一言に尽きると思います。私にとって良いサービスの判断基準は、大切な人にそれを紹介できるかという部分にあります。lotsfulなら「人材に困っている」と言っている人がいれば、安心して教えることができます。現に大切な経営者の仲間にも紹介しています。それくらい信頼できるサービスだと活用してみて実感しました。

(編集・取材・文:眞田幸剛)

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