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副業人材を起点に事業が加速!MRスタートアップ・GATARIが積極活用する“専門知識”と“自立性”を備えた人材とは

副業活用ポジション:

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今回、「lotsful magazine」が取り上げるのは、Mixed Reality(ミックスドリアリティ:複合現実、以下「MR」)スタートアップの株式会社GATARの副業人材活用事例です。

同社では、2020年からlotsful経由で合計6名の副業人材を活用してきました。現在も営業とプロダクト企画の2つのポジションで副業人材が活躍しています。

lotsfulで活用したポジションは、上記の他にも事業戦略や営業戦略、広報といったようにビジネスサイドがメイン。MRという先端技術を駆使したスタートアップにおいて、ビジネスサイドで副業人材を活用するメリットはどのような点にあるのか?また、継続的に複数名の副業人材に業務を任せることで、どのような成果が生まれているのか?GATARI代表の竹下氏にお話を伺いました。

会社情報

株式会社GATARI Mixed Realityプラットフォーム『Auris』の開発、MRコンテンツ制作ほか
設立年 2016年4月
社員数 約25名
副業活用ポジション 事業戦略、営業戦略、BizDev、営業、広報、プロダクト企画など6名

株式会社GATARI代表取締役CEO 竹下 俊一 氏

東京大学 教養学部 教養学科・超域科学文化分科 文化人類学コース卒業。2016年、東京大学在学中に、株式会社GATARIを設立。2020年にMixed Realityプラットフォーム「Auris」をリリースし、フィジカルな世界とデジタルな世界が融け合うMixed Reality社会の実現を目指す。

ビジネスサイドで副業人材を積極的に活用

lotsful経由で6名の副業人材を採用し、現在も2名が継続して働いています。ビジネスサイドでの副業人材活用が目立っていますが、その背景を教えてください。

竹下氏

業務委託のエンジニアも多いのですが、副業においては営業、事業・営業戦略、プロダクト企画、広報など、ビジネスサイドの活用が多いですね。当社の場合、単独で事業を行うよりは、(例えばゼネコンのような)空間を持っている様々な企業と組み、その価値を高めるための協業案件が多く手がけています。事業開発を行う際は、協業する企業が属する業界や領域の専門知識を求めていますので、それらのインストールを、副業人材を通じて進めています。

現在は、GATARIさんに何名くらいの副業人材が参画しているのでしょうか。

竹下氏

lotsful経由で2名、他4名の副業人材が入っています。今ではこれだけの人数の副業人材が働いていますが、最初はうまくいかないこともありましたね。

最初はどのような部分で苦戦したのですか。

竹下氏

2020年に最初の副業人材を採用し、事業戦略の壁打ちやメンバーの1on1を任せて社内の情報整理を担当してもらいました。しかし、情報をまとめていただき、アドバイスをもらっても、それを活かし切ることができなかったのです。そうした経験から、コンサルタント的な役割というよりは、専門知識を活かせるようなポジションで副業人材を活用することになりました。

副業人材が大手企業との協業を推進

現在、lotsful経由で2名の副業人材がいます。営業のHさんが1年以上、プロダクト企画のTさんが半年以上、ジョインしてから経過しています。継続してHさん・Tさんを活用している理由について教えてください。

竹下氏

先ほどお話しした、専門知識を活かせるようなポジションで副業人材を活用しようと思ったきっかけが、営業のHさんでした。私たちの自社プロダクトであるMRプラットフォーム『Auris(オーリス)』を観光業界に売り込もうと考え、大手旅行会社で働いているHさんに任せることにしました。Hさんは官公庁や自治体の入札案件などにも詳しく、彼の専門知識をもとに助成金や補助金の申請にも着手。さらに、実際に手を動かしていただき、売り上げにまで貢献してもらっています。

※関連記事:【セミナーレポート】副業者が”翻訳者”となり大企業・自治体を開拓―スタートアップ×副業人材の営業事例

一方で、大手広告代理店出身で現在はAIベンチャー企業で働くTさんについては、どのように活躍いただくか苦労した部分がありました。というのも、Tさんがジョインして間もない頃は私のサポート役のようなポジションとなり、彼にタスクを振れるかが私次第という事態になっていたのです。

社内でも、Tさんという副業人材がジョインしていること自体は知られているのですが、仕事を任せていいのか、アドバイスをもらっていいのか、メンバーが判断できない状況になってしまいました。

Tさんは以前、大手広告代理店でプランナーとして活躍された経験があります。クライアントに対してどのようにプレゼンしていくかなど、アウトプットの質が高い方でした。そこで、改めて社員たちに、Tさんを紹介することにしたのです。プロダクトの企画や戦略のプランニング、資料作成をお任せして、Tさんのアウトプットを社員に共有。そうしたプロセスを経てようやくチームに溶け込むようになっていきました。

営業のHさん、プロダクト企画のTさんがジョインしたことによって、具体的にどのような成果が出ていますか。

竹下氏

Hさんは観光庁への補助金の申請を通して、当社と大手旅行会社、タクシー会社が連携して、タクシー観光の新しい形を検討する取り組みをスタートさせることができました。大手旅行会社との協業の足掛かりも作っていただきましたし、事業開発の可能性を広げてくれましたね

一方で、Tさんは提案の成約率を高めてくれています。大企業へのヒアリングを行い、協業するためにどんな戦略・プランニングを進めていくかを検討。Tさんが作成した事業計画をクライアントに気に入ってもらい、大きなプロジェクトの受注に繋がっています

試行錯誤しながら副業人材を活用されていますが、難しいと感じる部分はどこでしょうか。

竹下氏

副業人材が稼働する時間も限られていますので、任せられるタスクも種類が多いわけではありません。クライアントワーク、特に窓口などは務めるのは難しいでしょう。事業に貢献するアウトプットは期待できますが、活躍できる領域は限定されているなと感じています。また、副業人材とはいえ、ある程度のマネジメントコストもかかります。こちら側で特別な環境を用意しないと成果が出ない、自立して動けないといった人材だと厳しいですね。

副業人材のパフォーマンスを高めるにあたって、工夫しているポイントはありますか。

竹下氏

いかにしてチームの中に溶け込んでもらうかは、意識しています。副業人材がジョインすると、最初は「誰?」となってしまいますし、リモートワークが中心ですので、いきなり会話もしにくいですよね。

副業人材からも、「どのチャネルで会話していいかわからない」といった声も聞こえてくることもあります。そこで、チームの定例ミーティングに入ってもらったり、資料作成などの目に見えるアウトプットが出る業務をなるべく早くお任せして、社員に共有したりしています。そうすると、「副業人材はこんな専門知識を持っているのか」と、社員も理解し受け入れやすくなりますから。

”専門知識”と”自立性”が、活躍のポイント

スタートアップにおけるビジネスサイドの副業人材の活用に関して、竹下さんのお考えを聞かせてください。

竹下氏

私たちが強みとしているAR/VR/MRといったXRの技術やサービスは、既存の社会にどう馴染んでいくかが重要です。そうした取り組みを進めるために、私たちのようなスタートアップが各業界の専門知識を持った方をフルタイムで雇うのは難しいですよね。そこで、ビジネスサイドの副業人材を活用し、狙いを定めた業界・領域の専門知識をインストールしてもらうのが有効だと思っています。

様々な副業人材を見てきた中で、活躍できる人に共通点などはありましたか。

竹下氏

やはり、専門知識とその領域での圧倒的な経験ですね。さらに、やること、やらなくていいことの見極めができる。いい塩梅で力が抜けている人の方が、組織に適応しやすいと思います。

スタートアップの場合、足りない部分が多くあります。それらを全部指摘して、「こうするべきである」と言われても、こちらとしてはしんどいだけです。ポイントを押さえながら、期待するアウトプットを出せる人が、貴重な戦力になっていきます。

また、主体的にコミュニケーションを取るのも、副業人材が活躍するためには重要だと思いますね。「これどうなっていますか?」、「これやってみたのでチェックしてください」と、副業人材が主体になって業務を進めてくれると、私たちも信頼できますし、次の仕事を任せやすくなりますよ。“自立”という観点も、ひとつのポイントかもしれません。他人事ではなく一緒に行動してくれる方は、同じチームのメンバーだと思えます。能力があっても指示を出さないと動かない人は、活躍の幅が狭まってしまうでしょう。

複数名の副業人材をlotsful経由で採用いただいています。最後に、サービスを使ってみた感想を、ぜひお願いします。

竹下氏

ダイレクトリクルーティングや他の副業サービスも使っていますが、lotsfulから紹介される人材がピンポイントで欲しい人なんですよね。これは不思議です。なんでこんなに優秀な人を紹介できるのだろうと(笑)。

当然、lotsfulの採用率は高く、合計で6名がジョインしましたが、この実績も他のサービスに比べ断トツで多いですね。lotsfulの担当者も親身になってくれて、足りないポジションなども適宜ヒアリングしてくださるので非常に助かっています。これからも継続してお願いしたいですね。

(編集・取材・文:眞田幸剛)

 

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