人材確保のためのアイデア・方法10選
近年、優秀な人材確保に苦戦する企業は少なくありません。少子高齢化による生産年齢人口の減少やはたらき方の多様化により、古くからの採用手法だけでは困難な状況が続いています。
この記事では、そもそも人材確保とは何かを説明し、人材確保が困難になってきた理由を整理、そして人材確保のアイデアと方法を10種類紹介します。
企業における人材確保の施策は、副業社員に任せる方法もあります。詳しくは、記事の最後をチェックしてくださいね。
人材確保とは
そもそも人材確保とは、企業が事業運営に必要な人材を必要な時期に、必要な人数だけ採用・確保することを指します。単に人数を確保するだけでなく企業の理念や価値観に合致し、必要なスキルや経験を持った人材を見出して採用することが重要です。
また人材確保は採用活動だけでなく、採用後の定着支援や育成まで含む広義の概念としても捉えられます。優秀な人材の採用に成功しても職場環境や福利厚生、育成体制が整っていなければ、早期離職につながってしまう可能性があるためです。
人材確保が困難になってきた理由
近年、企業における人材確保は年々困難になっています。その背景には、社会構造の変化や労働市場の変容、そして採用環境の多様化など、複数の要因が絡み合っています。
ここでは、人材確保が困難になってきている主な理由を3つ見ていきましょう。
生産年齢人口の減少
日本の生産年齢人口(15~64歳)は、1995年をピークに減少傾向が続いており、2050年には5,275万人にまで減少すると予測されています(※1)。
これにより、企業間での人材獲得競争が激化しています。とくに新卒採用市場では、学生の売り手市場が続いており、中小企業やスタートアップ企業を中心に人材確保に苦戦する企業が増えている状況です。
※1出典:総務省 『第1部 特集 情報通信白書刊行から50年~ICTとデジタル経済の変遷~』
働き方の多様化
また近年ははたらき方に対する価値観が変化しており、はたらき手が企業に求める条件が多様化している側面があります。
単に給与だけでなく、リモートワークへの対応やフルフレックスタイム制の導入、副業解禁への対応など、はたらきやすさや自己実現の機会を重視する求職者が増えています。このため、従来型の雇用条件だけで優秀な人材を確保するのが難しくなってきています。
採用チャネルの多様化
急速にインターネットやSNSが普及したことから採用チャネルが増えてきており、それに上手くキャッチアップできないと人材確保が一層厳しくなるといえます。
従来のように求人広告や人材紹介会社を介した求人募集だけでなく、日ごろから採用サイトやSNSを活用しビジョン・魅力的な取り組みを伝える情報発信のほか、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用など、採用ターゲットに合わせた採用チャネルを組み合わせる必要があります。
これにより効率的な採用活動ができるようになった一方で、採用戦略の複雑化や採用コストの増加が新たな課題となっています。
人材確保のアイデア・方法
人材確保の課題に直面するなか、企業には従来の採用方法にとらわれない、新しい発想とアプローチが求められています。
ここからは、人材確保のアイデアと方法を10個ご紹介します。
魅力的な雇用条件の提示
人材確保の基本となるのが、魅力的な雇用条件を提示することです。市場競争力のある給与水準設定はもちろんのこと、現代の求職者のニーズに応えるフレックスタイム制の導入やリモートワークへの対応など柔軟なはたらき方の導入が求められます。
また、福利厚生制度の充実や、キャリアパスの明確化、成果に応じた報酬制度の導入なども、優秀な人材を引きつける重要な要素となります。とくに若い世代では、給与額だけでなく、はたらき方の自由度や将来性を重視する傾向が強まっているため、総合的な待遇パッケージとして魅力的な条件を設計しましょう。
職場環境の改善
採用した人材の定着率を高め、さらなる人材確保につなげるためには、はたらきやすい職場環境の整備が不可欠です。快適なオフィス環境の整備や、ハラスメント防止体制の強化といったハード面の改善に加え、適切な労働時間管理や休暇取得の促進など、ワークライフバランスを重視した制度設計が重要です。
また社内コミュニケーションの活性化を図ることで、職場の雰囲気を明るくし、社員同士のつながりを醸成する仕掛けをつくるのも良いでしょう。既存社員の満足度や口コミによる企業評価の向上にもつながり、結果として採用力の強化に寄与します。
社内リファラルプログラムの導入
既存の従業員から信頼できる人材を紹介してもらうリファラル採用は、効率的かつ効果的な人材確保方法として注目されています。紹介者が自社の企業文化や業務内容を理解したうえで候補者を推薦するため、入社後のミスマッチが少なく、定着率も高い傾向にあります。
制度を効果的に運用するためには、適切な報奨金の設定や、紹介プロセスの明確化、紹介者へのフォローアップ体制の構築が重要です。また成功事例を社内で共有することで、制度の活性化を図ることができます。
インターンシッププログラムの実施
インターンシッププログラムを導入するのも、とりわけ新卒採用で有効な採用手法の1つです。実践的な業務体験を通じて、学生に企業の魅力を直接伝えられ、早期から優秀な人材との接点を持つことができます。プログラムでは実務経験の提供だけでなく、社員との交流機会を設け、企業文化や職場の雰囲気を体感してもらう企画を検討しましょう。
また、インターンシップと採用選考プロセスを連動させることで、採用成功率を高めることもできます。近年は、オンラインでのインターンシップも増加しており、より柔軟な実施形態が可能となっています。
オンライン採用イベントの開催
デジタル技術の進化により、オンラインでの採用活動が一般化しています。地理的制約を超えて幅広い候補者にアプローチできるオンラインイベントは、効率的な採用手法の1つです。
バーチャル会社説明会やオンライン職場見学会の開催、Web面接の実施など、さまざまな採用プロセスで導入が検討できるでしょう。
SNSを活用したプロモーション
現代の採用活動において、SNSを活用した企業プロモーションと採用ブランディングは欠かせない要素となっています。企業のビジョンや魅力的な企業の取り組み、さらに社会貢献活動など、情報発信を粘り強く継続していることが企業のブランド価値向上につながるでしょう。
また、潜在的な応募者と接点を持てるのもSNSでの採用活動のメリットです。双方向のコミュニケーションの機会を持ち、求職者に自社へのより深い理解と共感が得られるようにしましょう。
研修やキャリア開発の提供
優秀な人材の確保と定着を実現するためには、充実した研修制度とキャリア開発支援が欠かせません。体系的な研修プログラムの整備や資格取得支援制度を導入し、従業員の成長をサポートする環境を整えましょう。
メンター制度を活用し、個々の従業員に寄り添ったキャリア支援を行うのも効果的です。キャリアパスを可視化し、将来的な成長機会を明確に示すことで、長期的なキャリア形成を支援する姿勢を示せるでしょう。
企業文化の強化
強い企業文化は、優秀な人材を引きつけ、離職率を低下させるためには重要な要素でしょう。企業のミッションやビジョンを明確に定義し、社内全体で共有・浸透させることで、求職者に対して明確な価値提案を行えます。
また、社内コミュニケーションを活性化し、はたらきがいのある職場づくりを進めることで社員の満足度を高め、結果として企業の魅力向上につながります。
多様な採用チャネルの活用
効果的に人材を確保するために、複数の採用チャネルを戦略的に組み合わせましょう。求人メディアへの求人掲載や人材紹介会社との連携に加えて、マネジメント層の採用にはダイレクトリクルーティングやヘッドハンティングなど、採用ターゲットごとにさまざまなアプローチを活用しましょう。
面接や選考過程でのフィードバックを丁寧に行う
採用プロセスにおいて、選考過程で候補者に丁寧にフィードバックすることは、企業イメージと採用成功率の向上につながる要素です。選考状況の適時な共有や、不採用者へのフィードバック提供など、応募者とのコミュニケーションを大切にしましょう。とくに、選考基準を明確化し、透明性の高い採用プロセスを構築するのが重要です。
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この記事では、そもそも人材確保とは何かを説明し、人材確保が困難になってきた理由を整理、そして人材確保のアイデアと方法を10種類紹介しました。年々人材確保が難しくなってきているなか、優秀な人材の採用に試行錯誤する企業も少なくないはずです。
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