副業ノウハウ

巨額の資金を動かすメガバンクから地域金融の担い手である地方銀行まで、現在銀行員として活躍されている方の中でも、昨今の金融破綻の状況を不安視して副業を検討する方も多いのではないでしょうか。

本記事では、銀行員のスキルが活かせるおすすめの副業について「種類」「具体的な案件例」「時給の相場」などのポイントと、副業をする際の注意点まで詳しく解説していきます。

銀行員は副業しても良い？

働き方改革により社員の副業を解禁する企業も増加する中、顧客の資産を扱うという特性上、ほとんどの銀行が行員の副業をNGとしているのが現状です。

しかし近年著しい銀行業界の衰退化による人材流出を防ぐ目的で、2018～2019年にかけて一部の大手メガバンクが副業を解禁したのを皮切りに、2021年には地方銀行なども副業解禁に乗り出しています。

このように業界全体で副業解禁の時流に乗ってはいるものの、情報漏えいや銀行の信頼を守るという観点から銀行員が自由に副業にトライできるようになるには、まだ時間を要するかもしれません。

勤務先の銀行が副業を解禁している場合でも不要なトラブルを避けるために、就業規則の再度のチェックや上司や人事部などへの確認は必ずしておくようにしましょう。

銀行員がスキルを活かせる副業

銀行員のスキルが活かせる主な副業は、以下の5種類が代表的といえます。

金融ライター

金融に関する知識はもちろん、日常の業務において稟議書などの文書を書き慣れている銀行員にとって、金融ライターは一番おすすめできる副業といえるでしょう。

また、投資や融資制度・クレジットカードの比較記事などは、ニーズが高い傾向にあります。多くのユーザーが求めているのは、専門的な知識を分かりやすく伝えてくれる記事だからです。

稟議書などは審査が通りやすいよう、物事を順序立てながら簡潔に説明する構成力も求められます。日頃鍛えたこのスキルを金融ライターとして活かさない手はありません。

金融系の記事は他のライティングに比べて1文字当たりの単価も高く設定されており、納期さえ守れば在宅で空いた時間に対応できるのも、大きな魅力といえます。

セミナー講師

懸命に働いても増えない給与や老後2,000万円問題など、将来の生活に対する不安から投資や資産運用に挑戦する方が増加し、より効果的な運用方法や対処法が学べるセミナーの人気も高まっています。

普段からさまざまな顧客と関わり、有益な情報提供やアドバイスをすることでコミュニケーションスキルが磨かれる銀行員にとって、人前で話すセミナー講師の仕事はまさにうってつけの副業です。

また、個人的にSNSをやっているなら、ぜひ積極的に活用していきましょう。集客のきっかけになるうえに、評判を呼べば講師とはまた違った新たな仕事を得る可能性も大いにあります。

投資アドバイザー

勤務先の銀行が副業を禁止している場合でも投資は副業と見なされないため、不動産をはじめとする投資を行っている行員は多いでしょう。

また資産運用の情報や知識が豊富であるという仕事の特性上、そのスキルを投資に活かしやすいというメリットもあります。

また、一般の方の中で知識がそれほどなくても取り組める投資もありますが、外貨建ての投資信託をはじめとするハイリターンな案件には、ハイリスクがつきものです。

その点投資アドバイザーの副業なら、銀行員として現場で積み上げた知識やスキルをフルに活かしながら、高い報酬を得ることが可能です。

アドバイザーの副業ならチャットツールなどをうまく利用すれば、在宅で夜間やすきま時間などを使って対応できる点でもおすすめといえます。

融資コンサルタント

銀行員の主な仕事内容として、貸付業務があります。企業や店舗に対する運営資金の融資から、個人向け融資としては住宅・マイカー・教育をはじめ、使い道が自由なカードローンetc.さまざまな融資があり、比較的金利も安いため利用者が急増しています。

また、働き方の多様化により起業する方も増える中、銀行からの融資をはじめ、国や自治体からの公的な補助金など、資金調達を検討される方に向けて事業計画などのアドバイスを行う融資コンサルタントも、銀行員のスキルがフルに活かせる副業といえるでしょう。

融資の専門家として、中小企業や個人事業主に対して的確なアドバイスを行い、それぞれの目標達成まで導きます。スポット的な働き方ができるうえに、着手金プラス融資額の5％程度の成功報酬が見込めるメリットの大きい副業です。

ファイナンシャルプランナー

金融のスペシャリストとして活躍できるファイナンシャルプランナー（FP）。現在多くの銀行では、AFP資格（FP2級＋単位取得による認定資格）（※1）あるいは、1級と並び最難関といわれる試験で合格しないと認定されないCFP資格（※2）所有者を各店舗に配置しています。

今や銀行員はFP2級（※3）が必須ともいわれ、入行後に資格の取得がすすめられるケースがほとんどです。難易度の高い資格を取得すれば顧客からの信頼だけでなく、昇給や昇格など査定の基準において有利な点も、銀行員にとってメリットはあるでしょう。

ファイナンシャルプランナーは、個人の家族構成や収支だけでなく資産・負債状況、保険の加入状況までさまざまな情報を総合して、個々に合った生活設計と実現をサポートする仕事です。

すでに所有している資格を活かしながら、金融商品や株式だけでなく税制や年金などの知識をフルに活用できるため、銀行員の副業としてはまさに一石二鳥といえるかもしれません。

所有している資格の難易度が高くなるほど社会的信用も上がるため、得られる報酬も高額になります。銀行員にとって効率的に稼げるおすすめの副業ともいえるでしょう。

※出典1：日本FP協会HP AFP資格とは？
※出典2：日本FP協会HP CFP資格とは？
※出典3：日本FP協会HP FP技能検定とは

銀行員の副業案件の例

銀行員として活躍しながら、そのスキルがフルに活かせる副業案件を「稼働時間」「単価」「条件」の具体例を踏まえながら、以下に2例紹介していきます。

銀行系クレジットカードの比較まとめ記事執筆

資産運用に関するセミナー講師

銀行員の副業案件の時給相場

企業や個人の資産に関する知識を活かして収入が得られる銀行員の副業。副業でも比較的高めの報酬を得ることが可能なため、月に10万円程度の収入も見込めます。

また下記のファイナンシャルプランナーの資格を活かしてできる相談関連の仕事は、時給に換算すると、その相場はとりわけ高いのが特徴といえるでしょう。

• 金融関連の記事執筆/1文字3～5円程度
• ライフプランニングの相談料/時給3,000～2万円程度

銀行員が副業する際の注意点

銀行員として副業をする際に注意しなければならない点について、特に大事な2点を以下で解説していきます。

法律や規制の遵守

銀行員が副業をする際は勤め先の就業規則を守ることはもちろん、法律や規制に抵触しないように細心の注意を払わなければなりません。

銀行員は企業をはじめ個人の顧客の資産を取り扱うという業務の特性上、経営状況や個人資産に関することなど、秘密にしなければならないことばかりといっても過言ではないでしょう。

また銀行は振り込み詐欺などの被害も起こりやすいため、情報の取り扱いに関しては慎重すぎるくらいの対応でよいといえます。

本業で知り得た情報を副業においてうっかり披露するのは、どんな状況であっても許されることではありません。

たったひと言のつもりでも、それがきっかけで銀行が信頼を失い、顧客離れを起こしてしまえば銀行員一人の責任問題では済まなくなってしまいます。

このことを踏まえて、リスク管理は徹底しながら副業に臨むようにしましょう。

確定申告を忘れない

副業で得た年間の所得が年間20万円を超えた場合は、翌年の2月16日～3月15日の間に税務署へ確定申告をしなければなりません。

年間所得が20万円以下なら確定申告は不要ですが、住民税は市区町村の役所・役場へ申告しなければならないため注意が必要です。

銀行員の副業は勤め先が副業をOKとしているか、上司などに許可を得ていることが前提ですが、住民税の納付方法は自分で納める普通徴収（※1）にしておかないと、副業をしていることがバレてしまうリスクもあるため注意しましょう。

確定申告に関するより詳細な情報を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

関連記事：副業で確定申告は必要？基本からわかりやすく解説

※1出典:総務省HP 個人住民税

企業案件の副業探しならlotsful

今回は銀行員のスキルを活かした副業を検討中の方に向けて、具体的な仕事の種類や注意点など、役立つさまざまな情報をお届けしました。

現在銀行員として一線で活躍している方であれば、副業においてもかなりの収入UPが見込めます。

大切な時間を割いて副業を始めるのであれば、単なる収入UPだけでなく、スキルも同時に磨けるなどのメリットが得られる案件を探すことから始めましょう！

lotsful なら専任のタレントプランナーによる丁寧なカウンセリングで、あなたの希望やスキルにぴったりの案件をマッチングいたします。お仕事が決まったあとも万全のサポート体制で、あなたの副業ライフをしっかりと応援していきますので、まずはlotsfulに登録して、キャリアをアップグレードするきっかけを探してみませんか。