契約社員は副業できる?メリットデメリットや注意点
働き方の多様化により、多くの企業でも浸透しつつある副業。
雇用期間が定まっている契約社員は、常に契約の継続や雇用期間終了後の仕事に関する不安がつきまとうため、収入やキャリアプランの両面で副業を考える方も多いのではないでしょうか。
今回は契約社員として働きながら副業を検討されている方に向けて、副業に対する現状や始めるうえでのメリットやデメリットを注意点も交えて詳しく解説していきます。
契約社員は副業できる?
契約社員として働きながら空いた時間を使って副業をすること自体、法的に問題はありません。
ただし、本業の勤め先によっては情報漏えいの観点などから副業が禁止されているケースがあるため、事前に就業規則のチェックはしておきましょう。
就業規則に記載がない場合でも、後々トラブルにならないよう念のため直属の上司か人事などの関連部署へ確認し、許可を取っておくことをおすすめします。
契約社員が副業するメリット
契約社員が副業をすることで得られる、主な3つのメリットを紹介します。
収入の増加
契約社員が副業をする一番のメリットは、現状より収入が増える点に尽きるでしょう。
給与や賞与は支給される場合でも、正社員よりも低めに設定されていることがほとんどです。
また年齢が上がっても時給上限以上の昇給はなく、昇進もありません。
雇用形態賃金格差(※1)も正社員を100とすると、契約社員などの正社員・正職員以外の場合、男女計の平均は67.0程度のため、生涯賃金において約数千万~1億円ほどの格差が生じるといわれています。
副業をすることでお金に対する不安がなくなり、本業の仕事に対するモチベーションや成果も上がる相乗効果によって、正社員登用へのきっかけにもなるかもしれません。
※1出典:厚生労働省HP 雇用形態別にみた賃金(令和3年賃金構造基本統計調査)
リスク分散
契約社員は5年ルールという有期労働契約のもと、契約が更新されて通算5年を超えた場合に労働者の申し込みにより無期労働契約へ転換(※1)できるようになりました。
ただし、勤務先の企業の業績によっては契約半ばでの終了もあり得ます。雇用が安定しないという一番のリスクを回避するには、自分のスキルを磨ける副業はまさにうってつけといえるでしょう。
副業を通じてある程度の収入を得ておけば、契約終了という不測の事態においても安心です。
また、さまざまなスキルを身に付けておけば、転職時にも正社員として採用されやすくもなります。
※1出典:厚生労働省HP 無期転換ルーㇽのよくある質問(Q&A)
ネットワークの拡大
本業とは違う業界や業種の副業に挑戦することで、新たなスキルだけでなく人脈も得られます。
ネットワークが広がっていけば、人づてに高い報酬かつ、さらにスキルが活かせる魅力的な仕事の紹介などもあるでしょう。
また、副業でも高い能力が認められれば、副業先の企業へ正社員として採用されるチャンスも出てきます。
安定したポジションを得られるという観点でも契約社員は積極的に副業に挑戦して、ネットワークの拡大と共に自分の可能性も広げていくことをおすすめします。
契約社員が副業するデメリット
収入UPやリスク分散などの非正規雇用ならではの不安が解消できるメリットもある一方、契約社員が副業をした場合には以下のようなデメリットもあります。
時間管理が難しい
副業を禁止する企業の背景には、社員が副業をすることで遅刻や業務が滞るなど、本業に支障をきたすリスクが少なからずあるからといえるでしょう。
契約社員の勤務形態はほぼ正社員と同様のケースが多く、今まで本業に使っていた労力を副業に割かなければならないため、時間や体力のペース配分がうまくいかなければ、当然本業に影響が出てしまいます。
金銭的な不安にフォーカスするあまり副業に力を入れ過ぎてしまうと、本業での契約更新にも支障が出てくる可能性もゼロではありません。
在宅でできるものや、帰宅後や週末などのすきま時間をうまく使ってできる副業をすることがポイントです。
確定申告が必要になる場合がある
副業で得た年間の所得(副業の収入から必要経費(※1)を差し引いたもの)が一定額を超えると所得税が課せられるため、管轄の税務署へ確定申告を行う必要があります。
また副業による年間所得が、確定申告の義務付けられている額面に至らなかった場合でも、住民税に関しては市区町村の役所・役場へ申告しなければならないため注意しましょう。
確定申告に関しては、下記の「契約社員が副業する場合の注意点」に詳しく記載していますので、ぜひ参考にしてください。
※1出典:国税庁HP やさしい必要経費の知識
契約社員が副業する場合の注意点
契約社員が副業をするうえで注意しなければならない点はどのようなものがあるでしょうか。以下に2つのポイントを記載していきます。
所得が20万円を超えたら確定申告が必要
原則として副業で得た所得が年間20万円を超えた場合、翌年の2月16日~3月15日の間に管轄の税務署へ「白色申告」(※1)と「青色申告」(※2)いずれかの方法で確定申告をしなければなりません。
白色申告は提出書類が少なく帳簿付けも簡易な分、税制上の特典は少ないのが特徴です。
青色申告は特別控除が最大で65万円受けられる大きなメリットがある一方、事前の申請書提出や複式簿記が義務付けられているなど、手続きが複雑になります。
確定申告の必要があるにもかかわらず申告をしないでいると、無申告加算税や延滞税(※3)の対象となり、悪質性が認められた場合は脱税行為とみなされて重いペナルティが課せられるため、期限内に正しく申告をしておきましょう。
確定申告に関するより詳細な情報を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
※1出典:国税庁HP 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度
※2出典:国税庁HP 青色申告制度
※3出典:国税庁HP 確定申告を忘れたとき
長期的な計画を立てる
副業は収入の確保だけでなく、自分が将来的にどうしていきたいかを見据えて計画を立ててからスタートするようにしましょう。
目先のお金ばかりにとらわれてしまうと、時間と労力を使うだけの結果にもなり兼ねません。
自分の目指す着地点が、収入UPと社会的な安定も得られる正社員を目指すのか、フリーランスとしてスキルを活かしながら稼いでいくのかでは、目標設定やその後取るべき行動も違ってきます。
このため、まずはじっくりキャリアプランを立てたることが重要です。
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