ドローンを使った副業とは?時給相場や案件例まとめ
一般的な航空写真などでは得られない迫力ある風景が撮影できることで、動画などにも広く活用され身近なものになったドローン。
ビジネスとしてもどんどんフィールドが広がっているため、副業でもドローンを使った仕事は狙い目ともいえるでしょう。
今回はドローンでの副業を検討する方に向けて、始める際の注意点からおすすめできる副業の種類を、具体的な案件例と目安となる時給額を交えて詳しく紹介していきます。
ドローンを使った副業はできる?
高所の点検業務など、かつては危険を伴いながらも人による作業に頼らざるを得なかった箇所も、ドローンの登場によって安全かつ短時間で行えるようになりました。
空から被写体を自由に撮影できる特性により、インフラ・農業・不動産・建設・観光・物流など多種多様な業界において、その市場規模は今後もますます拡大が見込まれます。副業におけるビジネスチャンスも大いにあるといえるでしょう。
ドローンの購入や操縦技術の習得など、副業として手軽に始めるにはややハードルが高い面もありますが、国や自治体による補助金や助成金の制度もあるため、トライする価値が充分あるジャンルです。
ドローンを使った副業の主な種類
ドローンビジネスがにぎわいを見せる中、ドローンを使った副業としておすすめできる代表的な4種類を以下で紹介していきます。
動画・静止画の空撮
ドローンを使った副業として最もポピュラーかつニーズがあるのが、動画や静止画の空撮といえるでしょう。高層ビルや観光地などは、今まで撮影が不可能な場所でした。
人手もコストも膨大にかかる高所や迫力あるアングルの撮影は、ドローンに搭載されたカメラならではのものです。
動画の空撮は被写体を美しく撮るカメラワークなど、ある程度の撮影技術が求められるものの、静止画に関してはドローンの操縦ができればほぼ問題なく行えるため、初心者にとっては非常に取り組みやすい副業といえます。
農薬散布
少子高齢化などによる農業人口の不足が深刻化している今、テクノロジーを有効に活用したスマート農業(※1)が注目を集めています。
スマート農業の一環として使用されるのが、農薬を積んで、上空から農地全体に農薬を散布する農業用ドローンです。ドローンを利用することで作業する人員も必要最低限で済み、短時間で広大な農地に農薬を散布できるため、大幅なコスト削減が可能になりました。
また2019年には農林水産省によって「農業用ドローンの普及拡大に向けた官民協議会」(※2)が発足し、官民が連携しスマート農業プロジェクトが進められていることから、農業用ドローンのニーズはますます高まっています。
ドローンの特性を駆使しながら農業問題にも貢献できるため、収入面だけでなく意義ある副業としておすすめです。
※1出典:農林水産省HP スマート農業
※2出典:農林水産省HP 農業用ドローンの普及拡大に向けた官民協議会
住宅などの外観点検
住宅の外壁や屋根などをドローンで上空から撮影することで痛み具合を点検する業務も、ドローンを使った副業としてニーズがあります。
高所で作業者が危険にさらされることなく、足場を組む必要もないことから安全・コストの両面で負担が大きく削減できるようになりました。
ただし通常の撮影と違って点検を目的とするため、住宅のすぐそばで電信柱などの障害物を避けながらドローンを操縦しなければならず、一定以上のスキルがない方にとっては難しい副業といえるかもしれません。
測量の補助
今まではパイロットが操縦する航空機で行っていた空中写真測量でも、ドローンを利用できるようになりました。
航空機よりも地上測量に近い精度で実施できるメリットがあるため、非常にニーズが高まっています。
補助要員として測量士や測量士補と一緒に作業を行うため、ドローンの操縦技術はもとより測量の知識が求められます。
測量士や測量士補の資格を持っていれば、補助だけでなく単独業務も任せられる可能性があり、さらに収入UPも見込めるでしょう。
ドローンを使った副業案件の例
ドローンを使った副業案件について、「稼働時間」「単価」「条件」の具体例を踏まえながら、以下に3例紹介していきます。
農業用ドローンによる農薬・肥料・種子の散布
稼働時間 | 2ヘクタールの農地を月に10ヶ所担当(5時間程度/月) |
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単価 | 時給3万~5万円程度 |
条件 | ・農林水産航空協会の認定オペレーター資格を取得していること ・農業用ドローンを所持していること |
一般住宅の屋根・ソーラーパネルの破損点検
稼働時間 | 1ヶ月に5~10軒程度担当(15時間程度/月) |
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単価 | 時給5,000~1万円程度 |
条件 | 不動産・建設業界いずれかの実務経験や専門知識があること |
ドローン飛行体験や空撮体験インストラクター
稼働時間 | 1体験あたり30分のインストラクターを土日のみ実施(10時間程度/月) |
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単価 | 時給5,000~7,000円程度 |
条件 | 民間・国家いずれかの有資格者 |
ドローンを使った副業案件の時給相場
市場においてもまだレア感のあるドローン。副業でも需要があるうえに競合人数が少ない分、時給や単価に換算すると相場は以下のようにほかの仕事と比べてかなり高めなのが特徴です。
- ドローンでの屋根検査業務:1回1時間あたり5,000~1万円程度
- 空撮映像カメラマン:風景映像1万円程度/本
ただし副業にする場合、ドローンのほかに周辺機材も準備しなければならないため、初期費用もそれなりに高額になります。
ドローンを使った副業の注意点
ドローンでの副業を始めるには、知識や技術のほかに法律や条例をはじめ、あらかじめ注意しておかなければならないことがあります。以下3つの注意点を心得たうえで副業を始めるようにしましょう。
資格を取っておくのがおすすめ
ドローンの操作自体に資格は不要ですが、民間の資格はいくつか存在しています。また2022年12月5日から、国土交通省により日本でドローンを活用するための国家資格制度である「無人航空機操縦者技能証明制度」(※1)が創設されました。
この制度により、今までドローンを利用する上で不可能だったレベル4飛行(※2)が可能となることや、不便だった仕組みが合理化・簡略化されるなど、国をあげてドローンの産業利用を推進する内容となっています。
資格は不要であっても民間資格をあらかじめ取得しておけば、国家資格を取得する際に一部の講習が免除され、国家資格の場合はドローンを飛ばせるエリアが広がり、規制区域での利用手続きが簡素化されるなどのメリットがあります。
何より民間・国家のいずれにしろ資格を持っていることで、ドローンに関する知識と技術を備えているという客観的な証拠となるため、副業においても条件の良い案件を獲得しやすく、仕事の幅もぐんと広がるはずです。
※1出典:国土交通省HP 航空安全:無人航空機操縦者技能証明等
※2出典:国土交通省HP 無人航空機レベル4飛行ポータルサイト
法令をしっかり理解しておく
ドローンはいつでもどこでも飛ばしてよいわけでなく、空港敷地内や国会議事堂などの重要施設周辺の飛行禁止区域および関連法律や各都道府県・市町村で定められた条例に違反すると、場合によっては懲役や罰金などが課せられます。
ドローン規制に関する法律や条例には以下のようなもののほかに、河川法や港則法・自然公園法も関わる可能性があります。
- 航空法(※1)
- 小型無人機等飛行禁止法(※2)
- 民法(※3)
- 電波法(※4)
- 道路交通法(※5)
- 都道府県・市町村条例
利用する前には必ず自治体のHPや管理者に確認し、必要に応じてしかるべき手続きを取るなど、法とマナーを守りながら安全に始めていきましょう。
※1出典:国土交通省HP 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の安全な飛行に向けて! (航空法改正/2015年12月10日)
※2出典:国土交通省HP 航空安全:無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法
※3出典:内閣官房小型無人機等対策推進室通達文書 無人航空機の飛行と土地所有権の関係について
※4出典:総務省HP ドローン等に用いられる無線設備について
※5出典:e-Gov法令検索HP 道路交通法(第76条・第77条)
最新の情報は常に確認する
ドローンが社会のさまざまな場所で活躍している現状、ドローンビジネスの市場はますます拡大していくでしょう。
近年ドローン技術の進化はめざましく、それに伴い市場のニーズも変化していきます。 このため、常に業界全体の最新情報や国の動きを確認しておくことが重要です。
市場の情報や法改正などをいち早くキャッチして仕事に活かすことが、副業だけでなくビジネス全体においてあなたの大きな成長につながるはずです。
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