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副業ノウハウ

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副業社員は開業すべき?メリットデメリットまとめ

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副業をしている場合は、リスクヘッジや節税などを目的に開業を検討する方も多いのではないでしょうか。

本記事では、副業社員が開業した場合のメリット・デメリット、また開業時に必要となる書類や提出方法、確定申告の内容についてまで、詳しく解説していきます。

開業とはそもそも何?

開業とは、開業届を税務署に提出し、個人事業主として事業を開始することを意味します。

事業を起こす「起業」や、会社から独り立ちする「独立」も開業と共通する部分があるものの、厳密には異なるものです。

起業ならば自分で会社を立ち上げる、独立ならば勤めている会社を辞めるというケースがほとんどです。どちらも法人の代表になる可能性があり、開業届の提出が必要な個人事業主になるとは限りません。

この開業届は、新たに事業を開始した時や事業用に事務所や事業所を新設した際に必要で、基本的に開業開始1ヶ月以内に納税地を所轄する税務署へ届け出なければなりません。

副業社員が開業するメリット

副業をする社員が開業するメリットは、大きく分けて3つあります。それぞれ詳しく解説していきます。

青色申告特別控除が受けられる

個人事業主は1年間の所得をとりまとめて税金の計算をする確定申告が必要 で、この申告方法には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。

この2つの大きな違いは、税制上の優遇措置にあります。白色申告は 帳簿の記帳や申告方法も簡易な点がメリットですが、青色申告時の特別控除は受けられません。

一方、青色申告は複式簿記による記帳などの適用要件や、電子帳簿保存、国税電子申告・納税システム(e-Tax)を利用して確定申告する必要があり、最大65万円の特別控除が受けられます。

簿記や会計の知識を要する帳簿付けや決算書の作成など複雑で手間がかかる分、高い節税効果があります。

経費の範囲が増える

開業すると、下記のような経費が確定申告時に必要経費として計上できるため、節税につながります。

租税公課 個人事業税・固定資産税・不動産取得税・自動車税など事業に関する税金
荷造運賃 商品・郵送物などの梱包・配送費用
水道光熱費 水道・電気・ガス料金など事業運営に必要な各種公共料金やエネルギー料金
旅費交通費 電車・バスタクシー代などの移動費や宿泊費等
通信費 インターネット料金・電話料金・切手代など
広告宣伝費 チラシや新聞広告など商品やサービスに対する広告宣伝費用
接待交際費 取引先との接待・交際費など
損害保険料 自動車保険・事務所の火災保険・賠償保険など
修繕費 パソコン・自動車の修理費・事務所などの改修費
消耗品費 文房具屋やオフィス用品など10万円未満のもの
減価償却費 パソコン・カメラ・自動車など減価償却資産
福利厚生費 従業員に対するレクリエーション費用やお祝い・お見舞金など
給料賃金 従業員に支払う給与
外注工賃 デザイナーなど外部業者へ業務委託時に掛かった費用
利子割引料 金融機関への支払い利息や自動車・住宅ローンなど
地代家賃 事務所や店舗・駐車場などの賃借料や使用料
貸倒金 売掛金や未収金などが回収できなかった場合
雑費 ごみ処理代など必要経費で少額かつ、どの勘定科目にも該当しない費用
専従者給与 青色申告の場合、家族など青色事業専従者に支払う給与

また、開業 までに掛かった10万円未満のパソコンの購入や作成した名刺・事務所の家賃なども「開業費」として計上できます。

 

損失繰越ができる

青色申告で確定申告を行うと、事業で赤字が出てもその損失額を翌年以降最長3年にわたって繰り越すことができます。

例えば開業した年に100万円の損失を出して、翌年は150万円の黒字になった場合、青色申告をしていれば、100万円の損失を翌年の黒字から差し引く事が可能です。

この場合翌年分の黒字額は50万円となり、書類上の所得が減るため節税につながります。

副業社員が開業するデメリット

副業開業に関してはメリットがある一方、下記に挙げる2つのようなデメリットもあります。自分にとって開業するメリットがデメリットを上回るかどうかよく考えてみましょう。

失業手当てが受けられない

失業手当とは会社の雇用保険に加入していた方が、自己都合または会社都合で失業の状態となった場合に受給できる手当です。

この失業の状態とは、仕事をする意思や能力・環境があり、ハローワークなどで求職活動をしている状態を指します。

税務署へ開業届の提出をする=個人事業主として活動を始めたことになります。

例えば開業後に仕事が全くない状態になっても、失業の状態とは見なされないため失業手当をもらうことはできません。

確定申告の負荷が高まる

開業して個人事業主になると、毎年2月16日から3月15日までの間に「白色申告」か「青色申告」どちらかの方法で確定申告をしなければなりません。

白色申告は帳簿も簡易な方式で済み申告方法もシンプルなため、開業初年度などで事業収入が少ない方にはおすすめです。

申告が簡単な分控除などの制度も該当しないため、節税効果はあまり期待できないでしょう。

一方、青色申告は節税効果が高く、最大65万円の特別控除を受けることが可能です。

ただしこの特別控除を受けるには、事業にまつわる取引やお金の流れを詳細に記帳する複式帳簿をつけなければなりません。

この複式帳簿は貸方や借方など、取引の内容を勘定科目ごとに振り分けなければならず、簿記や会計に関するある程度の知識も求められます。

いずれにしろ自分で確定申告を行う場合は、時間や労力面でかなり負担が掛かる点がデメリットといえるでしょう。

確定申告に関するより詳細な情報を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

関連記事副業で確定申告は必要?基本からわかりやすく解説

開業届の提出方法

個人事業主として事業をスタートする際は、事業の開始から1ヶ月以内に納税地を管轄する税務署長へあて「開業届」(※1)を提出しなければなりません。

この開業届のフォーマットは、税務署の窓口か、国税庁のホームページ(※2)からダウンロードすることが可能です。

青色申告を希望する場合は、開業届と一緒に「所得税の青色申告承認申請書」(※3)を税務署に提出する必要があります。

青色申告承認申請書も期限内に提出しないと、その年は白色申告しかできなくなります。開業が1月1日から1月15日なら3月15日までに、1月16日以後なら2ヶ月以内が提出期限です。

青色申告ならではのメリットを受けるためにも、青色申告承認申請書は開業届と一緒に提出するようにしましょう。

※1出典:国税庁HP 個人事業の開業・廃業等届出書(提出用・控用)書き方

※2出典:国税庁HP[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁 (nta.go.jp)

※3出典:国税庁HP 所得税の青色申告承認申請書

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