ミスマッチのないCXO採用を実現──副業から正社員へ。フィルダクトの実例に迫る
今回、「lotsful magazine」が取り上げるのは、歯科×テクノロジーの領域でオーラルヘルスケアの新たな形を提案するスタートアップ・株式会社フィルダクトの副業をきっかけにした、正社員採用事例です。
同社は、透明なマウスピース型の歯科矯正ブランド「DPEARL(ディパール)」を中心に、クリニックと患者の双方に価値を届けるサービスを展開しています。2020年の正式ローンチ以降、着実に提携クリニックを拡大し、ヘルスケア×DX領域で注目を集めており、複数のベンチャーキャピタルから資金調達を実施。成長フェーズにあるスタートアップです。
そんなフィルダクトで、副業を経てCAO(Chief Alliance Officer)として入社したのが山谷神奈氏。lotsful経由で事業開発ポジションの副業人材として活躍した山谷氏は、副業がきっかけとなり、スタートアップの“中の人”として新たなキャリアを切り開きました。
そこで今回、オファーを出したフィルダクト 代表取締役CEOの金子奏絵氏と、オファーを受けた山谷氏に、副業から入社に至るまでのリアルな経緯、副業活用の価値、そしてlotsfulを通じて得られた気づきについてお話を伺いました。

株式会社フィルダクト
代表取締役 CEO 金子奏絵氏
2017年東京医科歯科大学歯学部口腔保健学科卒業。国家資格歯科技工士免許取得。
2019年同大学大学院医歯学総合研究科医療政策学修士課程卒業。
研究分野は地域歯科保健医療・デジタルデンティストリー。
大学院在学中の2018年に株式会社フィルダクトを創業。

株式会社フィルダクト
CAO(Chief Alliance Officer) 山谷神奈氏
新卒で日本生命保険相互会社に入社し営業企画等を経験した後、デロイトトーマツコンサルティングにて厚生労働省の政策支援に従事。
ヘルスケアビッグデータ事業を展開するJMDCにて新規事業開発を担当しながら、2024年6月にlotsful経由で副業人材としてフィルダクトに参画。
2025年4月より正式にフィルダクトに入社。
「事業拡大」と「新規事業探索」、同時進行のフェーズで出会ったlotsful
金子氏
当時(2024年)は、歯科矯正サービス「DPEARL」の提携クリニックを増やすフェーズにありました。私たちのビジネスモデルはBtoBtoC型で、提携クリニックの拡大が事業成長のカギになります。ところが、営業リソースが足りず、現場を回す手が足りなかったんです。
同時に、既存事業の成長と並行して新しい事業領域の模索も進めたいと考えていました。そこで、営業経験があり、新規事業にも興味を持って取り組める方を、副業という形で迎え入れようと思いました。
金子氏
もともと業務委託メンバーが多かったのですが、単にタスクをお願いする関係ではなく、“チームの一員”として事業に関わってもらえる方を探していました。lotsfulはエージェント型の副業サービスで、私たちの課題や求める人材像を深く理解して紹介してくれる。スカウトの手間が省ける点や、スピード感のある提案も魅力でした。

副業から始まった「キャリアの再構築」。ヘルスケア領域で挑戦したい
山谷氏
私は新卒で日本生命に入社し、営業企画や育成などに携わりました。その後、デロイトトーマツコンサルティングにて厚生労働省の政策支援に従事する中で、社会全体の健康を支える仕事に強い関心を持ちました。その経験をきっかけにJMDCに転職し、ヘルスケアビッグデータを活用した新規事業開発を担当しました。
ただ、1社で経験できる事業の幅やスピードには限界があります。もっと多様なプロダクトやビジネスモデルに触れたいと思い、副業という選択肢を考えました。lotsfulではスタートアップから大企業まで魅力的な募集が多く、その中でフィルダクトの「歯科×DX」というテーマに強く惹かれ、自ら応募しました。
山谷氏
主に新規クリニックとの提携開拓を担当していました。新規の歯科医院とのアライアンス形成や、提携後の関係構築、収益化の仕組みづくりなど、事業の根幹に関わる業務を任せていただいていました。

金子氏
まずは成果ですね。提携クリニック数の拡大に明確に貢献してくれました。それだけでなく、山谷さんは周囲を鼓舞しながら動いてくれるタイプ。私たちのチームに良い空気を生み出してくれました。さらに、新しいことに挑戦し続けるスタートアップマインドを持っていて、まさに今のフェーズに必要な存在だと感じたのです。
副業でご一緒して半年ほど経った2024年の冬頃には、「ぜひ社員として一緒にやっていきたい」と思うようになっていました。
山谷氏
素直に嬉しかったです。副業でジョインしたばかりの頃は転職するつもりはまったくなかったのですが、フィルダクトは業務委託でも社内との一体感が強く、外部人材というより“仲間”として接してくれる文化がありました。そんな環境の中で「一緒に働きたい」と言ってもらえたことは、本当に光栄でした。
スタートアップへの挑戦を決めた、3つの理由
山谷氏
決め手は3つあります。1つ目は、事業そのものの面白さです。患者とクリニックの両方に価値を届けるビジネスモデルは他にないユニークさがありました。2つ目は、人の魅力です。金子さんとCOOの春名さん(※取締役COO 春名航佑氏)は、私がこれまで出会ったことのないスピード感と挑戦意欲を持つ方々で、この2人と働くことで見える新しい景色があると感じました。
3つ目は、自分自身の覚悟です。実は当時、大手コンサルティングファームから内定をいただいており、どちらに進むか非常に悩みました。そんな中で熊野古道を歩きながら自分と向き合う時間を取り、「自分が本当にやりたいのはどちらか」と考え抜きました。結果として、「自分の覚悟次第でこの挑戦を成功に変えられる」と確信し、フィルダクトに入社することを決めました。
金子氏
とても嬉しかったです。彼女が悩み抜いて決めたということが伝わってきて、こちらも「全力で支えよう」と覚悟が決まりました。

副業経由採用の強み。ミスマッチがなく、CXO採用に成功
山谷氏
一番は「ミスマッチがないこと」だと思います。特にCXO採用は難しいのですが、副業を経ることでスキル面はもちろん、カルチャー面でも相互理解が深まります。lotsfulの副業は、ある程度の稼働時間があり、週1のミーティングなどを通じてお互いの価値観や仕事の進め方を知ることができます。面談だけでは見えない「リアルな相性」を確認できるのが大きな魅力です。
金子氏
本当にそう思います。たとえば、副業時代に私が海外出張中で、山谷さんに重要な商談を任せたことがありました。ほとんど準備時間がない中でしっかりまとめてくれて、「この方はカオスな環境でも結果を出せる」と確信しました。そうした実践の中で見える“現場力”は、面談では判断できません。副業経由採用だからこそ得られる気づきです。
金子氏
スタートアップは常に変化しています。事業フェーズが変わるたびに必要なスキルも変わる。そのタイミングで必要な人を柔軟に迎え入れられるのが、副業という仕組みの魅力だと思います。lotsful経由の方々は「収入のため」ではなく、「キャリアの拡張」を目的にしている方が多い印象です。スタートアップと同じマインドで挑戦してくれる人たちなので、一緒に事業を動かすパートナーとしてとても信頼できます。
挑戦する人と企業をつなぐ――lotsfulの価値
山谷氏
エージェント型の副業サービスとして、サポートがとても手厚いと感じています。稼働時間や契約の調整など、言いづらい部分を担当者の方が間に入って対応してくれるので安心感があります。掲載されている案件も本当に魅力的で、友人にもlotsfulを紹介しています。
金子氏
担当者が非常に親身に動いてくださって、レスポンスも早い。こちらの要望を的確に理解して、最適な人材をスピーディーに紹介してくれました。副業人材との関係構築を安心して任せられる存在です。lotsfulは、挑戦する人と企業をつなぐ、信頼できるパートナーだと思っています。
(編集・取材・文:眞田幸剛)
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