通訳の副業とは?時給相場や案件例、注意点まとめ
異なる言語を使用する人同士のコミュニケーションを手助けする通訳の仕事。現役で通訳者として活躍している人が語学力やそのほかのさまざまなスキルを活かせる副業は、世の中に複数あります。
この記事では、通訳者と相性の良い副業の種類や時給の相場、さらに実際の案件例を解説します。記事後半では、副業する際の注意点も紹介しているので、チェックしてみてくださいね。
通訳のスキルを活かした副業はある?
異なる言語を使う人の間に入り、相手の言語に訳して伝える通訳の仕事は、高い語学力を持つプロフェッショナルにしか務まらないものです。
国内外を分け隔てなく事業を展開する企業が増え、観光分野でもインバウンド需要が増加するなか、通訳のスキルを活かした仕事の需要は着実に増えています。現役通訳者が活躍できる場所も拡大しているといえるでしょう。
通訳者の仕事は、ただ言語を訳せば良いわけではありません。会話のなかで省略されている言葉を臨機応変に補うなど、相手に伝わりやすい表現を瞬時に選ばなければなりません。
また、高い語学力はもちろんですが、話者との信頼関係を構築する力やコミュニケーション能力に長けており、人前で堂々と話す力を備えていることも多く、語学力以外のさまざまなスキルや強みがあります。それらを活かし、全く別の分野で活躍できる可能性も十分にあるといえるでしょう。
通訳の副業の主な種類
ここからは、現役通訳者と相性の良い副業の種類を3つ紹介します。
海外での商品買い付け
最初に紹介するのは、海外での商品買い付け、いわゆるバイヤーの仕事です。近年は、語学力なしでもインターネットで海外から物品を仕入れ、日本で販売することができるようになっています。
一方で、信頼できる取引先を見つけて、商品の品質を現地で確かめて自ら仕入れる場合には、仕入れ先国の語学力がある方が有利です。価格交渉や販売個数など諸々の交渉がスムーズに行えるほか、仕入れ先と良好な関係を構築・維持しやすく、中長期的により良い取引ができるでしょう。
このように自ら売れる商品をリサーチして買い付け、販売まで担当することもできますが、ショップを運営する個人・法人のサポート役として、商品買い付けのプロセスのみ受注する商品買い付け代行の副業も存在します。語学力の強みを活かせる場合と、そうでないケースもあるため、自身の副業の目的を検討したうえで、受注を検討しましょう。
海外での発送業務
なかには、日本以外の国で本業の通訳者として活躍している人もいるでしょう。その場合は、語学力はもちろん、海外在住者であることと日本人である安心感を強みとして、海外での発送業務代行の副業にチャレンジするのも1つの方法です。この場合は、現地での買い付け代行とセットになっている案件も多く見られます。
海外で買い付けた商品を日本へ発送する際の作業を受託し、代わりに製品を梱包して発送する仕事で、関税の申告や禁制品の対応などを併せてサポートします。発送時、輸送時のトラブルでは語学力を要するとともに、物流や通関に関する専門知識も身につけておくことが求められます。
翻訳
外国語で書かれた文章を日本語に訳す翻訳家の仕事も、通訳者に相性の良い副業の1つです。文芸翻訳や映像翻訳のほか、ビジネス書籍や契約書、特許関連文書などのビジネス文書を翻訳する業務もあり、さまざまな企業で副業人材のニーズがある分野です。
直訳するだけでなく、読み手が理解しやすくかつ物語やストーリーの臨場感をそのままに言葉で表現しなければならず、語学力以外にも文章力や表現力が求められる仕事です。ただ、通訳者は日頃から自身が専門としている言語を熟知しており、ニュアンスを理解したうえで必要なポイントを加筆するなどの経験もあるため、通訳業務で培った強みが活きる仕事でもあります。
通訳の副業案件の例
ここからは、実際の通訳の副業案件例を2つ紹介します。
面接・社内ミーティングの通訳、社内資料の翻訳担当
稼働時間 | 30時間/月 ※面談時に相談して最終決定 |
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単価 | 15万円/月〜 ※能力や経験により最終決定 |
条件 | ・ビジネスシーンでの英日通訳の経験がある人 ・ビジネスレベルの英語力がある人 |
業務内容 | グローバルに事業展開する企業で、採用面接や社内ミーティングの通訳や社内資料の翻訳を担当する ・採用面接での逐次通訳 ・社内ミーティングでの逐次通訳 ・関係会社との会議の同時通訳 ・会議資料の英・日翻訳 ・社内会議やイベントでの同時通訳 |
英語の通訳ガイド
稼働時間 | 48時間/月 ※面談時に相談して最終決定 |
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単価 | 15万円/月〜 ※能力や経験により最終決定 |
条件 | ・観光地を説明できる英語力がある人 ・全国通訳案内士免許保持者 |
業務内容 | 日本に来る外国人観光客に英語でガイドする ・半日ツアー、1日ツアーいずれかへの対応 ・京都、奈良、大阪、神戸、姫路の関西観光地を案内する |
通訳の副業案件の時給相場
通訳者に相性の良い副業案件の時給相場は、職種や業務内容、専門性の高さなどにより大きく異なります。
例えば、買い付けや発送代行では、1件あたり250円~500円など低い報酬が設定されており、まとまった金額を副業で得るには、数をこなす覚悟が必要でしょう。
一方、より専門性の高い通訳案内士や翻訳であれば時給2,000円~5,000円が設定されている案件が多く見られます。ただし、それだけ副業の時間を確保する必要があるため、本業とのバランスは事前に検討しておくと安心です。
通訳の副業の注意点
ここからは、通訳者が副業を始める際の注意点を2つ紹介します。
自分のスキルに見合った案件を選ぶ
通訳の副業を始める際、最も重要なのは自分のスキルレベルを正確に把握し、実力に見合った案件を選ぶことでしょう。高度な専門性や経験が必要な案件に安易に手を出すと、クライアントの期待に応えられないだけでなく、自身のストレスや評判にも悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、医療、法律、技術など、専門的な分野の通訳を行う場合は、その分野の知識が欠かせません。自身の専門知識のレベルを正直に評価し、不安がある場合は案件を受託する前に勉強を重ねてから挑戦しましょう。
また、 案件受託中にはクライアントからのフィードバックを積極的に求め、自身のパフォーマンスを客観的に評価する材料としてさらにステップアップできるよう、PDCAを回す姿勢を持つことも大切です。
スケジュール管理はしっかりと
通訳者に関わらず、副業をこれから始める人が注意すべきなのは、本業と副業のバランスやスケジュール管理です。本業を疎かにすることなく引き続き活躍しつつ、別の分野へと活躍の場を広げることで、両立はもちろん本業にさらに良い影響を与えられるのが理想です。
副業に挑戦する人の多くは、本業終了後の空き時間や休日に業務にあたることとなります。最初から副業案件を複数受注したり、難易度の高い案件を受けてしまったりすると業務量が増え、睡眠不足が続き、本業に支障をきたしかねません。適度な休息時間を確保することもスケジュール管理の重要なポイントです。
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この記事では、通訳者に相性の良い副業の種類や時給相場、さらに実際の案件例や副業する際の注意点を紹介してきました。
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