COOを業務委託に発注する際のメリットや注意点まとめ
経営を統括する最高責任者のCOO。企業の経営に欠かせないポジションですが、採用して内製化せず、外注で業務委託する選択肢もあります。
この記事では、COOを業務委託する際のメリットやデメリット、副業社員に外注する際の報酬相場や実際の案件例について解説します。
COOは採用して内製化すべき?外注で業務委託すべき?
COOとは、「Chief Operating Officer:最高執行責任者」の略称で、最高経営責任者であるCEOの補佐役として企業経営全般を統括する役割を担います。
COOは、企業にとって重要な役割がありますが、成長段階の企業においては必ずしも採用して内製化せず、外注で業務委託しているケースもあります。内製化と外注化では、それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の状況や目標に応じて最適な選択肢を検討することが必要です。
採用する場合は、企業やサービスを深く理解したうえで経営戦略を推進でき、中長期的に社内に知見を蓄積できる点が魅力です。一方で、優秀な人材を獲得するには採用コストや人件費がかかるため、自社の経営状況を鑑み、検討しなければなりません。
ここからは、COOポジションを外部パートナーへ業務委託する際のメリットとデメリットを見ていきましょう。
COOを外注で業務委託するメリット
まず、COOポジションを外注で業務委託するメリットを3点紹介します。
豊富な経験や専門知識を活用できる
業務委託としてCOOを起用する最大のメリットは、豊富な経験と専門知識を持つ人材を即戦力として活用できることです。業界のベストプラクティスを導入したり、客観的な視点で問題解決を図ったり、幅広いネットワークを活用して新たなビジネスチャンスを創出するなど、短期間での組織体制強化や業績改善が期待できます。
常勤のCOOを持つよりも柔軟性が増す
2つ目のメリットは、さまざまな観点で柔軟性が向上することです。長期的な成長戦略の実行のために1年以上の契約を結ぶことはもちろん、短期的なプロジェクトや特定の課題解決のために数ヶ月単位でCOOを起用することも可能です。企業の状況や優先課題の変化に応じて、契約内容や業務範囲を柔軟に調整できる点が魅力といえるでしょう。
長期的にはコスト削減につながる場合がある
一見すると高額に思えるCOOポジションの外注化ですが、長期的な視点で見ると、かえってコスト削減につながる可能性があります。
正社員として雇用する場合に発生する社会保険料や福利厚生費などの固定費が削減でき、かつ新たな成長戦略により事業が拡大すれば経費がかさむどころか、企業成長に大きく貢献する結果となります。そのため、中長期的な目線で最適な選択をすることが重要です。
COOを外注で業務委託するデメリット
ここからは、COOポジションを外注で業務委託する場合のデメリットを2点紹介します。
人材が組織文化と合わない場合がある
外部から業務委託で起用したCOOポジションの人材が自社の組織文化や価値観と合わない場合があることは理解しておきましょう。そうなった場合には、COOが企業において重要なポジションだからこそ、コミュニケーションの齟齬や意思決定の不一致、チーム統率の困難、社員の反発などの問題につながる可能性があります。これらの問題を最小限に抑えるためには、綿密な事前面談を行い、自社について丁寧に共有するなかでCOO候補者との相性を確認することが重要です。
短期的な成果を求めてしまいがち
即戦力を確保するために外部パートナーに業務委託する場合は、目に見える短期的な成果を求めがちです。経営戦略やブランド戦略は立案してから実行し、結果が出るまでには一定の期間が必要なのは当然です。短期的成果だけでなく、中長期的成長につながるKPIを設定し、バランスの取れた評価を行いましょう。
業務委託できるCOOの主な仕事
ここからはCOOを外部パートナーに外注する場合、業務委託できる仕事を3つ紹介します。
経営戦略の策定
COOは、経営陣の一員として経営戦略の策定と実行に携わります。COOの大きな役割といえるこの部分を外部パートナーへ業務委託することが可能です。
具体的には、市場分析と競合調査や事業計画の立案と実行、新規事業の検討と立ち上げ、さらにM&A戦略の策定と実行などが挙げられます。
日常業務の監督
経営戦略のもと中長期的に成果を出すべく、日々の業務を統括して円滑化し、効率的な運営を実現する役割も外注化できます。
例えば、各部門の業務プロセスの最適化、リソース配分の管理と調整、KPIの設定と進捗管理や業務効率化のための施策立案と実行など、成果を出すための日常業務について監督してもらうのも1つの方法です。
チームマネジメント
組織全体のパフォーマンス向上を目指したチームマネジメントの側面で、外部のプロフェッショナルの力を借りるのも1つの方法です。
組織構造の設計と最適化、人材育成プログラムの策定と実施、部門間のコミュニケーション促進、さらに社内文化の醸成とモチベーション管理まで、組織内でのコミュニケーションを活性化し一体感を高め、社員の能力を最大化させる施策が期待できるでしょう。
COOを外注する場合のパターン
COOを業務委託する際の外注先は、主に3パターンがあります。
コンサルティング会社に発注する
まずはコンサルティング会社に発注するパターンです。大手コンサルティング会社や専門のCOO支援会社に業務委託すると、豊富な経験と実績を持つ人材を確保できるでしょう。
また、複数の専門家のサポートを受けられる可能性があり、体系的なアプローチと方法論を活用できるメリットがあります。一方で、豊富な実績があるからこそ委託料が高額になる可能性が高い側面もあります。
個人事業主に発注する
2つ目は、個人事業主に発注するパターンです。独立系のCOOやフリーランスのコンサルタントに業務を委託すると、柔軟に契約形態や業務範囲が設定できる点が魅力です。
ただし、個人の能力や経験に依存する部分が大きく、委託先の選定は慎重に行わなければなりません。
副業社員を採用する
COOとして副業社員を採用する方法もあります。他社で活躍する人材を起用すると、最新の業界動向や社内リソースのみでは得られなかった新たなアイデアを取り入れやすくなるでしょう。
ただし、時間的制約があり緊急時の対応が難しい場合があることや、守秘義務、利益相反の問題に注意が必要です。
COOの外注・業務委託の報酬相場
COOの業務委託における報酬相場は、企業規模、業界、求められる経験やスキル、業務内容やボリュームなどにより大きく異なります。あくまでも目安ですが、限定的な業務を依頼する場合には、月額20万円~50万円程度、中長期的にCOOポジションをすべて委託する場合は、月額50万円~数百万円になることもあるでしょう。
COOの副業案件の例
ここからは、COOを副業人材に依頼する場合の実際の案件事例を2つ見ていきましょう。
ピラティススタジオ運営会社のCOO
稼働時間 | 25〜30時間/月 ※面談時に相談して最終決定 |
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単価 | 10万円/月〜 ※能力や経験により最終決定 |
条件 | ・新規事業開発やプロジェクトマネジメント経験がある人 ・アパレル業界への知見や経験がある人 |
業務内容 | ピラティススタジオ運営会社にて、COOポジションを担う ・成長戦略立案の支援 ・プロダクト・サービスの事業開発支援 |
介護支援スタートアップのCOO
稼働時間 | 25〜30時間/月 ※面談時に相談して最終決定 |
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単価 | 10万円/月〜 ※能力や経験により最終決定 |
条件 | ・新規事業開発・プロジェクトマネジメント経験がある人 ・販促・プロモーション経験がある人 ・医療・介護業界での経験がある人歓迎 |
業務内容 | 介護支援事業を展開する企業で経営企画・COOポジションを担う ・事業戦略立案 ・新規リード獲得、サービス認知拡大施策の立案・実行 ・グロースハック施策の立案・実行 |
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この記事では、COOを業務委託する際のメリットやデメリット、副業社員に外注する際の報酬相場や実際の案件例について解説しました。
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