NPOで副業はできる?メリットや案件例の紹介
非営利(Non-Profit)組織(Organization)の略称で、市民を主体に日々人々を助ける活動などを行っているNPO。
収益を目的に事業を行うことが認められているため、広い意味では社会福祉法人や社団・財団・生協・労働組合なども、NPOの一部といえるでしょう。
今回はNPOでの副業について、その関わり方や得られるメリットを、具体的な案件例を踏まえながら詳しく紹介していきます。
NPOで副業はできる?
NPOで副業ができるかどうかは公務員や会社員など、自分の属性によって条件が異なってきます。いずれにしろ、副業先の業態や仕事内容などをきちんと確認してから始めるようにしましょう。
以下でNPOでの副業について、公務員(国家公務員・地方公務員)と会社員を例に、具体的にどのような違いがあるのか解説していきます。
公務員の場合
国家公務員・地方公務員いずれも、内閣府(※1)や総務省(※2)からの通達にもあるように、営利を目的としない活動を行う非営利団体の副業であれば可能です。
社会貢献を目的としているため、報酬の有無に関わらず以下の条件をクリアしていれば、副業として認められるケースがほとんどといえるでしょう。
- 自分が属する機関と副業先に利害関係がないこと
- 副業先の非営利団体の目的が公務の信用を傷つける可能性がないこと
- 副業の業務内容が公務の信用を傷つける可能性がないこと
- 非営利団体として活動実績があること
- 非営利団体および役員が過去2年間で刑事事件での起訴や、業務停止命令等の不利益処分を受けていないこと
- 副業する事業・事務・経営上の責任者ではないこと
これらを踏まえて必ず上長に副業をすることを申し出て、許可が下りれば公務員でもNPOで副業することは問題ありません。
※出典1:内閣官房内閣人事局資料(2019年3月)国家公務員の兼業について(概要)
※出典2:総務省HP 地方公務員の社会貢献活動に関する兼業について
会社員の場合
会社員は、勤務先の企業が副業を認めているかどうかによって異なりますが、無償のボランティアなどであれば問題ない場合が多いため、必ず就業規則のチェックはしておきましょう。
ただし企業の就業規則で副業はOKとしていても、副業先のNPOが競業や利益相反に該当しているとNGのケースもあるため、あらかじめ確認や許可を取っておくと安心です。
NPOとの関わり方
NPOで副業をする場合、その関わり方については下記の2パターンに分けることができます。
有償での関わり方
NPOで有償スタッフとしてはたらく際は、業務時間や獲得した寄付収入から数%の報酬を得る成果報酬、企画立案などの案件単位による報酬が支払われることがほとんどです。
この場合、雇用条件により労働基準法・最低賃金法の適用対象となるうえに、労災保険が適用されるほか、一定の勤務時間を超えれば、社会保険や雇用保険も適用されます。
また、無償のイメージが強いボランティアの中でも交通費などの活動経費や、謝礼の範囲である金銭の支給が受けられる有償ボランティアも少数ではあるものの存在します。
ただし有償ボランティアの場合は、労働者には該当しないため、有償スタッフのように法や社会保険などの保護対象とはなりません。
無償での関わり方
週末だけのボランティアや、本業で培ったスキルを活かして社会貢献活動に参加するプロボノ(Pro bono publico/ラテン語「公共善のために」が語源)などが代表的といえるでしょう。
また、ボランティアとして参加した方を指揮するボランティアマネージャーや、NPOの正会員として議決権を持つなど、無償の副業といってもさまざまな関わり方ができる点も魅力です。
NPOで副業するメリット
NPOで副業をした場合、貴重な社会経験を積めるだけでなく、以下に挙げる4つのメリットが得られます。
社会貢献につながる
自然災害や高齢化社会、教育など、社会的な問題解決に取り組むNPOでの業務に携ることは、単なる副業という枠を超えて大きな社会貢献につながります。
既存の制度や政府のはたらきかけ以外で支援しきれない人々を支えて、よりよい状況に導くことがNPOの存在価値であり、目的といえるでしょう。
また、志が同じ仲間と問題解決に向けて日々はたらいていくことは、本業とはまた違ったやりがいも感じることができるはずです。
新たなコミュニティに属せる
子どもの貧困を救う、あるいはLGBTQを支援する団体など、本業とは全く違ったコミュニティに属して副業をした場合、改めて社会が抱える問題に向き合うケースが多くなります。
「どうすれば状況はよくなるか」「10年後を見据え、今すべきことは…」など、具体的な問題解決に向けて仲間と話し合い、実行に向けて活動することもあるのではないでしょうか。
そのような、本業では得られない体験がNPOでの副業では可能なため、考え方や物事の見方なども今までとはまた違ったものになり、豊かな人間性が形成できるでしょう。
人脈の輪が広がる
NPOで副業をすれば、業界や職種を超えた人付き合いも可能です。副業する前には予想もできなかったような出会いがあるかもしれません。
一人では対処が難しいさまざまな社会的な課題も、人脈が広がって仲間ができれば、解決に向けて力強く進んでいけるでしょう。
また人脈を得ることで多種多様な意見を知ることができ、自分の糧にもなるはずです。本業とはまた違った新鮮な交流が得られるのは何よりのメリットといえます。
新たな就労機会を得られる
慢性的な人手不足に悩む介護業界や農家の支援などを通じて、これらの業界に貢献できるほか、普段の業務とは異なる職種に挑戦することで将来の夢につながるケースもあるでしょう。
本業では体験できなかった就労機会を得ることで、自分が本来やりたかったことに気づけば、セカンドキャリアを考えるうえでも、NPOでの副業は非常に重要なターニングポイントになり得ます。
NPOの副業案件の例
NPOでできる副業はどのようなものがあるでしょうか。「稼働時間」「単価」「条件」の具体例を踏まえながら、以下に2例紹介していきます。
障がい者施設の深夜・早朝身辺介助のスタッフ
稼働時間 | 土日祝の深夜・早朝(30時間程度/月) |
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単価 | 時給1,100~2,500円程度 |
条件 | 介護経験や、介護士などの資格があればなお可 |
農家の手伝い
稼働時間 | 土日のみ(30時間程度/月) |
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単価 | 時給900~1,200円程度 |
条件 | 大型特殊自動車運転免許(農耕車限定)を所有している方 |
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今回はNPOでの副業を検討されている方に向けて、役立つさまざまな情報をお届けしました。社会貢献につながるため、自分の成長も感じられるのがNPOの副業のメリットといえるでしょう。
ただし、過重労働になって本業がおろそかにならないよう、時間・体力共にうまくペース配分を行っていきましょう。
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