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副業ノウハウ

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行政書士の副業とは?時給相場や案件例、注意点まとめ

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官公署に提出する1万種類以上の書類作成や取り扱いを担う行政書士。本業に従事しながら休日や空き時間でキャリアアップや開業準備のために副業に挑戦したいと考える人もいるでしょう。

この記事では、行政書士の資格を活かした副業の種類や具体的な案件例、そして時給相場について詳しく解説します。

最後には、副業を始める際に確認しておきたいデメリットや注意事項も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

行政書士の資格を活かした副業はある?

行政書士は、『行政書士法』(※1)に基づく国家資格者で、職務上で戸籍や住民票などを請求できる権利を有する八士業の一つです。

特に、官公署に提出する書類作成・事実証明に必要な書類作成、さらに権利義務に関する書類作成の3つを独占業務とするため、有資格者にしかできない仕事は多岐にわたります。不動産、法人設立、相続や契約書関係など扱う書類は1万種類以上あり、自身の得意分野に絞って副業に挑戦することもできます。

※1出典:e-Gov法令検索HP『行政書士法』

行政書士の副業の主な種類

幅広い業務を受け持つ行政書士の資格を活かした副業を4種類紹介します。

執筆活動

行政書士の資格を活かした記事の執筆は、自分のペースで始められる副業です。有資格者が法律系のウェブメディアでライティングをする場合は、一般的なライティング依頼よりも高単価な案件が見つかる可能性が高い傾向です。執筆活動が記名記事だったり、監修者として名前が掲載されたりした場合、本業で勤めている行政書士事務所の広報としても有効で、集客の一助となる可能性があります。地道に執筆や監修を継続し、実績や知名度が高まってくると、書籍執筆の依頼が舞い込むこともあるでしょう。

書類作成

行政書士の独占業務の一つ、書類作成業務の代行を副業で受注することもできます。幅広い業務範囲のなか、広く浅く受注するのか、専門性を高めるために得意分野に絞って副業を行うのかは自身の戦略次第です。書類に種類があるように、仕事量や報酬額はさまざまです。「自動車登録申請」をはじめ数千円で依頼が来る案件から、膨大な資料を読み込んで正確に資料を作成しなければならない「開発行為許可申請」などでは1件で50万円の金額が設定されていることもあります。ただし、実績の少ない副業初期の段階で大きなボリュームのものを受注するのはかなり難しいため、最初のうちはコツコツと数万円前後の書類作成代行や修正をこなすのをおすすめします。

手続代理

作成した書類を官公署へ提出するのも行政書士の業務に含まれます。その手続き代行業務を副業として受注するのも一つの方法です。官公署への書類提出のほかに、許認可に関して行われる弁明の機会の付与手続きや審査・再調査の請求・不服申立てなど、煩雑な手続きを外注したい企業や個人が多く、受注のチャンスは大きいといえるでしょう。補助金申請に関する手続き代理の仕事も多く、景気に左右されずニーズの多い副業の一つです。

コンサルティング

行政書士の資格を活かして、法人のコンサルティングを行う仕事も選択肢の一つです。コンサルティングは特別な資格を必要としないため、誰もが挑戦できるのですが、有資格者であることと専門性から信頼性が高まり強みになるでしょう。主に会社設立や中小企業向けコンサルティングと相続・遺言関連のコンサルティング業務の2種類が多く、弁護士や司法書士などほか士業との連携が必要な仕事です。1日あたり数万円から10万円程度とほかの副業よりも高単価ですが、企業が稼働する平日の業務が不可欠であるため、副業レベルでの受注はなかなか難しいのが現実です。

行政書士の副業案件の例

ここからは、行政書士有資格者の具体的な副業案件を2つ紹介します。

業務委託契約書作成の依頼

業務内容 漫画制作を委託する編集者との業務委託契約書を作成する
稼働時間 5時間/月
※納期は依頼から2〜3週間以内
単価 1万円(税別)
条件 ・行政書士有資格者
・応募時に実績を提示する
・印刷物・デジタル配信等における著作権・出版権・エージェント権に詳しい人歓迎

製造業・飲食業の開業に関する記事監修

業務内容 ・製造業や飲食業の開業に関する記事監修
・2,000文字前後の記事を確認し、監修者として顔写真と氏名を掲載
稼働時間 1ヶ月に2本納品
→1件あたり2時間の作業を週に2度行う(4時間/月)
※納期に間に合えばいつ稼働してもOK
単価 1本1万5,000円(税別)
条件 ・行政書士もしくは司法書士の有資格者
・顔出し・記名可能な人

行政書士の副業案件の時給相場

ここまでで説明してきた通り、行政書士が副業で受注できる業務は多岐にわたります。一般的に案件1つあたりで報酬額が設定されているものが多いものの、行政書士事務所で幅広く事務作業をサポートする仕事は、時給制で依頼されるケースが多く、時給1,000円~3,000円の募集が多く見られます。

書類作成や手続き代行業務のなかでもどのような案件を担当するかによって業務量も相場も異なります。日本行政書士会連合会のホームページで公開されている、令和2年度の1件あたりの平均報酬額は以下の通りです(※1)。

仕事内容 平均報酬額
動車登録申請(新車新規) 7,443円
出産一時金・出産手当金支給申請書 9,429円
介護保険制度申請(指定居宅介護支援事業者申請) 9万5,000円
著作権登録申請(プログラム関係を除く) 7万9,929円
会社の合併・分割手続 22万4,531円
遺言執行手続 38万4,504円
英文等各種外国語による契約書作成 46万500円
一般社団・財団法人から公益社団・財団法人への公益認定申請 71万7,500円

副業を始める際は、見積もり金額の提示を難しく感じる人もいるかもしれません。その際は、上記のようなデータであらかじめ相場を確認すれば目安になるでしょう。

※1出典:日本行政書士会連合会『令和2年度補修額統計調査の結果(令和3年1月実施)』

行政書士の副業のデメリットや注意点

本業の傍ら副業で行政書士の資格を活かした仕事ができれば、収入が増えるだけでなくスキルアップにもつながります。一方、副業を始める前に知っておくべき注意点やデメリットもあります。ここでは、2点紹介します。

平日の稼働も必要になる

一つ目の注意点は、一部平日の稼働が必要になるケースがあるということです。書類作成やライティング業務だけであれば休日や自分の空き時間にコツコツ進めれば良いですが、手続き代行では官公署が平日しかあいていないことが多いものです。また、コンサルティング業務を副業で受注する場合も、企業が稼働する平日の業務が不可欠なことが多いでしょう。本業で平日が朝から夕方まで忙しい人は、受注してしまう前に責任を持って最後まで業務が遂行できそうか検討する必要があります。

試験に合格しなければならない

行政書士になるには、行政書士資格試験に合格しなければなりません。行政書士試験の合格率は10~15%と低く、簡単に取得できる資格ではありません。また、下記に該当する場合も行政書士の資格を取得することが可能となります。(※1)

・弁護士・弁理士・公認会計士・税理士の資格を有する人
・公務員として行政事務を一定年数経験した人(公務員の兼業は禁止されているため、退職後に資格取得機会が得られる)

試験に合格した後にも複数のステップがあります。まず、都道府県行政書士会(※2)の審査を経て無事に通過すれば行政書士として名簿に登録されます。それから、事務所を管轄する税務署へ開業届を提出し、初めて行政書士として仕事を受注できる状況になります。

なお、行政書士事務所や法人で雇用されて働く場合には開業届を出す必要はありませんが、副業で書類作成や手続き代行などを個人的に単発で受注する場合には、たとえ副業でも開業届の提出は必須です。

※1出典:e-Gov法令検索HP『行政書士法』
※2出典:日本行政書士会連合会『新規登録の手続』

企業案件の副業探しならlotsful

この記事では、行政書士の資格を活かした主な副業の種類や具体的な案件例、そして時給相場や、副業を始める際に確認しておきたいデメリット、注意事項について詳しく解説してきました。

行政書士の資格取得は難しいかつ専門性が高いため、社会に不可欠な人材です。本業の傍ら副業を通して専門分野に磨きをかければ、将来のステップアップにもつながるでしょう。

「lotsful」では、これまでの経験を活かしながらキャリアアップにつながる案件を多数紹介しています。忙しい本業の空き時間で柔軟な働き方ができる案件を複数用意しているので、お気軽にお問い合わせください。

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