2021.6.15

+tech labo×副業人材 電通テックの新規事業開発で共創するPR・事業戦略人材とは?


今回、「lotsful magazine」が取り上げるのは、電通テックの開発型組織『+tech labo』(プラステックラボ)の副業人材活用事例です。

『+tech labo』はテクノロジーを通じて、生活者に様々な体験価値を届けるための新規事業やサービスの創出が主なミッションとなります。そんな同組織がlotsfulを活用し、PRと事業戦略の2ポジションで副業人材がジョインしました。大企業における新規事業組織において、副業人材の活用はどのようなメリットがあったのか?『+tech labo』の所長である遊佐氏と主任研究員の高木氏の2名にお話を伺いました。

株式会社電通テック:プロモーション領域全般の企画・制作・実施・運用など
設立年:2017年1月4日
社員数:872名(2021年1月1日現在)
副業活用ポジション:PR、事業戦略


■株式会社電通テック +tech labo 所長 遊佐智明 氏
2001年、電通テック入社。コンテンツマーケティング領域を軸に、大手飲料メーカーのプロモーションプランニング、プロダクトプランニングを中心に活動。2018年4月より現職。
 

■株式会社電通テック +tech labo 主任研究員 高木僚平 氏
2010年に株式会社サイバーエージェントに入社。BtoCサービスのデータ分析やプロダクトマーケティングを長年の専門とし、2016年に電通デジタルへ。2019年より現職。

期待値を超える人材と出会えた

――はじめに『+tech labo』において、副業人材を受け入れた経緯をお聞かせください。

高木氏 : 『+tech labo』は、電通テックの開発組織となります。テクノロジーを通じた、生活者の幸せ、体験価値の創造がミッションです。プロモーションという生活者に近い立場で仕事をしてきた当社だからこそできる、テクノロジーフレンドリーな生活の新しい体験を社会実装していくことを目指しています。こうしたミッションの中で、あらゆる生活シーンをテーマにIoT領域などの事業開発に取り組んでいるので、社内リソースだけでは追いつかないという課題を抱えていました。

以前は外部のコンサルティング会社などに支援してもらい事業構想をまとめてきましたが、いざ実装フェーズとなると、展開する事業領域の知見や具現化していくスキル・リソースが必要になります。そこで、本業などで専門的な経験を積んだ副業人材がいれば、そのノウハウを活かしながら事業開発を加速させられると考え、活用を検討しました。

遊佐氏 : 新規事業開発においては、各フェーズで必要なスキル・能力が既存事業とは大きく異なるので、自社のリソースだけでは対応しきれないという課題は各社が抱えていると思います。あくまでも私個人の意見ではありますが、これからの新規事業開発は、外部の人材と適切にタッグを組むこともプロジェクトを加速させ、成功に導くために欠かせない要素の1つになっていくのではないでしょうか。『生活者のしあわせを実装する研究所』を目指す私たちとしては、世の中に成功事例がまだあまりない中で、新たな事業開発のスタンダードを作っていく挑戦もしていきたいと思い、活用を決めました。

――数ある副業サービスの中で、lotsfulに決めた理由はありますでしょうか。

高木氏 : 電通グループ会社内の知り合いからlotsfulを紹介されたのですが、対応のスピードと質が決め手になりましたね。また、他の副業サービスは利用料を支払い、副業人材を採用した段階でさらに報酬をお支払いするシステムのところもありました。lotsfulは月額のようなサービス利用料も成功報酬も無く、プロジェクトサポート費用のみでコストパフォーマンスが良いシステムだったので、そちらの方が利用しやすかったという面もありました。

遊佐氏 : 今回、副業人材に任せたいミッションが明確だったので、そこから求める人物像を考え、lotsfulに依頼しました。ご紹介いただいた方も求める人物像をお伝えすることで適切な人材をご紹介いただけたと思います。むしろ、期待値を超えるような優秀な方であったといっても良いかもしれません。

ミッションを明確にすることが重要

――PRと事業戦略で副業人材を活用されましたが、このポジションにした理由は?

高木氏 : PRに関しては、これから”攻めのPR”をしていきたいという考えがありました。具体的には、『+tech labo』の新規事業や新サービスをオウンドメディアやテック系メディアで発信していくことや、開発関係者とコミュニケーションをとりながらファクトブックを作成しメディアリレーションを築いていくことなどです。そうした”攻めのPR”に対して、ノウハウを持ち、推進していける人材を求めていました。

今回、lotsful経由でジョインしたMさんは、VC(ベンチャーキャピタル)での広報経験があり、スタートアップの広報戦略やそれに付随するメディアネットワークなどお持ちだったので、今回求める人材像にビッタリでした。

一方、事業戦略については、既存のビジネスをどう成長させるかではなく、0→1の戦略を考えられる人材を求めていました。ご紹介いただいたYさんは、官公庁やスタートアップ、海外などの幅広い事業の経験や知見が豊富な方でしたので、ジョインしてもらうことにしました。

――副業人材を活用し、成果などは?

高木氏 : PRについては、スタートラインにつく準備を整えていただきました。これからPR活動を行っていくための最初の考え方や進め方のような戦略部分と、体制づくりを手がけてもらっています。

事業戦略に関してはプロジュクトの整理に加えて、なぜそれに取り組むのかといった開発思想や出口戦略といった、スタートからゴールまでの具体的なストーリーの明文化からお任せしました。そのおかげで、新しい取り組みに対する判断基準が明確になりました。

遊佐氏 : 副業人材の活用は、まだまだ手探りで進めている状況です。そうした中でも、PRに関してはファクトをどう発信していくのか、その設計なども相談の上お任せしたり、事業戦略に関しては各チームが抱える共通の課題を発見し、解決するためのアドバイスと推進を行っていただいたりもしました。副業人材がジョインすることによって『+tech labo』を俯瞰しながら課題を発見・解決することで、業務効率を上げることができています。

――反対に副業人材を活用してみて「難しい」と感じた部分はありますか。

遊佐氏 : 企業側・副業人材側、双方に工夫が必要だと考えています。依頼する企業側は、副業人材に対して何をしてほしいのかを明確にすることが重要です。反対に副業人材は、企業が明確にできなかった依頼や期待に対して、自ら想像し提案していくことでよりパフォーマンスが発揮できるようになる。そうすることで、お互い質の高いキャッチボールができるようになると思います。

外部の力で、新規事業を加速させる

――副業人材がジョインし、『+tech labo』のメンバーの反応はいかがでしょうか。

高木氏 : 私自身、副業人材のお二人の仕事ぶりを間近で見て、素直に「優秀なプロの方だな」と感心しました。アウトプットが的確ですし、能動的に動いてくれて、自分から仕事を取りにきてくれますから。遊佐氏 : 企業によっては外部から人を招くのは、センシティブな側面もあると思います。今回の私たちの場合で言えば、目的と課題がある程度明確になっていたので、副業人材に入ってもらう理由もチームのメンバーに伝達されていました。

そのため、副業人材がジョインすることについては、みんな好意的に捉えていましたし、「チームに参加した際には、こんなことをお願いしたい」といった、前向きな意見も事前に用意できていたと思います。

――新規事業部門である『+tech labo』において、副業人材を活用するメリットはどのような点に感じるでしょうか?

高木氏 : 既存領域でパフォーマンスを出しているような人だけで新規事業を進めていくことは難しいと考えています。それは既存ビジネスで結果を出すことと、0→1から何かを生み出し成果につなげていくこととは、根本的に筋肉の使い方が違うのかなと。例えるなら、野球選手にサッカーをやらせるくらいジャンルが違う。そういうことならば、外部から”新規事業”に長けた人材を招くべきだと思います。こうしたポジション採用については、副業がマッチすると感じました。

遊佐氏 :大企業における新規事業開発は各事業部のエースを引っ張ってくるパターンもあると思いますが、それだけではでうまくいくとは限りません。外部のプロフェッショナル人材をジョブ型で採用していくのは理にかなっているのではないでしょうか。参画いただいた皆さんのプロジェクトへの取り組みに対する姿勢や、様々な専門性が刺激となり、『+tech labo』がさらに成長していく。その刺激を間近にチームの一員として感じられることも、副業人材活用のメリットの1つだと感じています。

――最後にlotsfulを活用した感想をぜひお願いします。

高木氏 : lotsfulは、スキルもモチベーションも高い登録者が多い印象でしたね。こちらの要望に応えられる、経験を持った方をご紹介いただけたのも満足です。これからも継続的に活用できればと考えています。

遊佐氏 : 例えば、副業人材に直接言いにくいことであっても、lotsfulの方からフィードバックしてもらえる体制になっているのも安心です。サービスを提供して終わりではなく、ご紹介いただいた方がどう活動しているか、改善すべき点はないか、といった継続的なフォローをいただけていると思います。また、実際にジョインいただいた方は、スキル、パーソナリティともに素晴らしく、仕事がとてもやりやすかったというのが率直な感想です。

(編集・取材・文:眞田幸剛)

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