
人事データの集計時間が1/10に!副業人材がデンソーの「人材ポートフォリオの最適化」に貢献
今回ご紹介するのは、株式会社デンソーの「人事データを活用した戦略立案、実行支援業務」における副業人材活用事例です。
同社の人事企画部CI(キャリアイノベーション)室では、どの部署にどのような人材がどれだけ必要なのかを可視化し、適切に管理する「人材ポートフォリオの最適化」に取り組んでいます。しかしながら、そのための人事データの集約に多くの工数を要しているという状況でした。
このような課題を解決するためには、データレイクを作ってデータを可視化し、人材ポートフォリオを最適化するための戦略立案に着手する必要があります。そのために、大手事業会社で経営企画・管理ポジションで活躍する副業人材・Oさんを採用。Oさんがジョインしたことによって、どのような成果が生まれたのか。株式会社デンソー 人事企画部CI室 中西大樹氏と花井亮介氏に話を伺いました。
会社情報
株式会社デンソー | 先進的な自動車技術、システム・製品を提供する、グローバルな自動車部品メーカー |
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設立年 | 1949年12月16日 |
社員数 | 連結 162,029人 単独 43,980人 |
副業活用ポジション | 人事データを活用した戦略立案、実行支援業務 |

2013年にデンソーに新卒入社。入社後は一貫して人事を担当し、工場人事、本社労務管理、メキシコへの海外赴任など、多岐にわたる経験を積む。2022年に帰国し、人事企画部CI室で要員戦略や人材配置、人事DXなどに取り組んでいる。
【写真右】株式会社デンソー 人事企画部CI室 花井亮介 氏
2023年、デンソーにキャリア入社。IT、経理、人事の経験を持ち、現在は人事企画部CI室でタレントマネジメントシステムやBIツールを活用した人材管理を主に担当している。
「人材ポートフォリオの最適化」を図るため、専門性を持つ人材を採用
中西氏
まずは、私たちが所属する人事企画部CI室(以下、CI室)について説明させていただきます。CI室はデンソーの総務・人事本部に属し、全社横断的な人事改革を推進する組織です。具体的には、人材の最適配置や要員戦略、人事DXを主に担当しています。『PROGRESS』という方針に基づき、人事制度や風土の改革も進めています。
『PROGRESS』は、デンソーが掲げる新しい人事方針で、「実現力のプロフェッショナル集団」を目指すもの。この方針の下、人材ポートフォリオの見直しが重要なミッションとして位置付けられています。人材ポートフォリオとは、どの部署にどのような人材がどれだけ必要なのかを可視化し、適切に管理することです。これにより、事業環境の変化に柔軟に対応できる組織を構築することが出来ます。しかし、その実現には多くの課題が伴います。特に、足元では採用環境も厳しい中で、事業戦略を実現する戦力=ヘッドカウント(必要な人数)の確保が課題です。
人材ポートフォリオの最適化を実現するためには、人事データを活用した戦略立案や実行支援業務が必要となります。今回、lotsfulを通して、そのような専門性を持つ副業人材を採用しました。

中西氏
当初は派遣社員を採用して業務をお願いしようと考えたのですが、ただ可視化するだけでなく、各人事担当者のもつ様々なデータを効率よく集約し、人財戦略立案に繋がる”見える化”をどのように実現するのかという、根本的かつ難易度の高い課題を解決するには高度な専門性をもつ人材でないと難しいと考えました。そこで、経験豊富な専門人材を採用すべく、lotsfulに依頼することにしました。また、副業人材の活用を成功させれば、人財確保という観点で社内に横展開できるという先々のことも考えて、チャレンジしてみようと決意したのです。
中西氏
社内にある多種多様な人事データを一つに集約し、原単位として分析・活用するための「データレイク※」の作成と人財戦略に繋がる“見える化”=BIツールの開発を依頼しました。
Oさんへの依頼の仕方としては、課題の言語化が難しいこともあり、その課題をぼんやりと伝えてもそこで手戻りが発生してしまうので、実際の検討・作業に入る前に複数回に渡り我々が抱える課題に対する認識合わせをしました。オンラインで2時間程度の会議を3回ほど行い、お互いの目線を合わせていきましたね。課題感について認識をすり合わせた後も、疑問点があればTeamsで連絡を取り合っていました。Oさんのおかげで、日々のコミュニケーションもスムーズに進みました。
※様々なソースから収集したデータを、元の形式のまま保存するデータ基盤のこと

外部のやり方を見ることで、新たな気づきが生まれる
中西氏
社内のセキュリティ上、Oさんが見られる範囲は制限されていましたし、実データを渡すのも難しい状況でした。そのため、データ項目とダミーデータで検討・開発の作業をお願いしました。実データを見ることができないので、その点、Oさんは苦労されたと思っています。ただ、そうした状況をご理解いただきながら、対応してもらえてとても感謝しています。
中西氏
社外の専門家と関わることで、いい意味で自社の仕事に違和感を持てるようになったことですね。難しい課題に対して、「遠回りしてでもチームで協力しなんとか解決する」というのがデンソーの良さだと思っていますが、Oさんと一緒に仕事をすることで「こんな近道がある、もっと効率化できる要素が多々ある」といった気づきがありました。自分たちが想像していなかった方法で、解決策があることを理解しました。
花井氏
Oさんに任せきりにせず、伴走して業務を進めることを意識して進めることでスキルやナレッジを得ることができました。普段であればセミナーに参加したり、動画などの教材で受動的に学ぶことになりますが、業務をともに進めながらOさんの高い専門性を積極的に学ばせてもらいました。また、学んだ内容をすぐ他の実務に反映させられたので、効果も実感でき前向きに取り組めたと思っています。
Oさんとのオンライン会議は録画させてもらっていたので、細かい部分は後から見直したりもしています。また、こちらがざっくりとした質問を投げかけても、具体的な解決方法を示してくれたので、新たな選択肢も増えましたね。

データ集計時間が10時間から1時間へ――大幅な業務効率化を実現するとともに、得たノウハウを他業務にも活用し更なる効果に発展を期待。
中西氏
今までは様々な人事データをまとめるのに時間を掛けていましたが、それらを自動化し、より分かりやすいBIツールに落とし込むことで、ワンクリックで情報が確認でき、現状を見ることだけに留まらず、要因分析にも活用できています。
花井氏
Excelなどでデータを集計していたのを、自動化できたのはとても大きな成果だと思っています。時間としては10時間くらいかけていた作業が、1時間程度に効率化されており、作業自体は慣れてしまえばある程度時間はかからなくなりますが、担当者が変わるとまた時間が必要です。また、自動化することによって、誰が担当しても一定時間でかつ同じ業務品質を保つことができるところも大事な成果です。
中西氏
専門性を持った方を、タイムリーに活用できるのは大きなメリットではないでしょうか。変化が激しい時代ですので、その時に必要な人材も多様化し、半年後に求める人材が変わっていることも珍しくありません。そういった状況の中でも、クイックに企業が求める人材を得られるのは、副業人材ならではですね。
また、大企業の場合はルールがしっかりしている反面、縛りも多くあります。例えば、専門性が高く、どうしても採用したい人材であっても、給与レンジに当てはまらないと採用することができません。そういった面でも、副業人材は柔軟に対応できますよね。
中西氏
lotsfulのおかげでOさんのような専門性と実績のある方と一緒に仕事ができ、とても刺激を受けました。あるとき予定していた会議に出られなくなったとOさんから連絡がきて、理由を聞くと「社内で表彰されて、そのインタビュー対応が入ってしまった」と言われたんですね。やはり副業で活躍している方は、本業でも評価される人なのだと改めて実感しました。自分もまだまだ学ぶべきことがあるなと、前向きに、そして新鮮な気持ちで仕事に向き合えるようになりました。今後自部署での継続的な活用は勿論、社内への展開も検討していきたいと考えています。
(編集・取材・文:眞田幸剛)
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